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2007年5月19日 (土)

「テンペスト」の魅力

  日本は江戸時代であった1802年に作曲された「テンペスト」の1楽章を聴くと、音楽であるのに音楽を聴いてることを忘れさせてくれるような錯覚に陥ります。この作品は人間の悲しさや陰鬱、この世の無常を極めて具体的に感情表現しているように思えてなりません。

 聴けば聴くほど味が出るところに作品の魅力があるのでしょう。ベートーベンは健康状態について、また、愛の苦しみや悲しみが創作の源になってるのでしょうか、激しい感情の起伏と解決のない不安、ときに垣間見る陽の光、再び厳しい現実の世界へと陰鬱さはつづきます。

 それでも、どこまでも安堵と平安を求め理想を追求していくところに彼の創造性の極みがあるように感じます。「苦悩~克服~歓喜に至る」一連の楽想の流れは第九に典型されますが、この「テンペスト」を鑑賞してもそれに勝るとも劣らない感銘です。

 この曲に挑戦しようと思い立ったのは2年程前で、通勤途上、よく車の中で聴いてました。楽譜を見ると右手に三連音符の長い連続があるのです。これを弾くのは無理か、と弱音が出てしまったこともありましたが、作曲したベートーベンはこれとは比較にならぬ程の創作力であるのだと言い聞かせながら鍵盤に向かいました。

 今ではとうにか弾けるようになりましたが、まだまだ人前で納得した弾き方は出来ません。これからもこの類稀な作品に感謝しつつ練習を続けたい。

 このテーマを書込みしていましたら、横殴りの雨の中、雷を伴った雹が降って来ました。まさに「テンベスト」か!

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