高塚スピード系、1羽で帰還
遠隔地から放された鳩の帰還を今か今かと家で待つ楽しみは鳩飼育者の醍醐味でしょう。卵から孵り、足輪を嵌めてやり、次第に大きくなって大空を飛ぶようになって、幾度となく訓練で鍛えられ、ついに他鳩舎の鳩に混ざってある地点から放され、生まれ故郷である人間の作った鳩舎に帰還するとは神秘なことです。
今朝、栃木県足尾町約50キロで放されたレース鳩は山岳地帯からの方向判定を余儀なくされました。きっと、恐ろしい猛禽の追撃をかわし、南西に方向を定めたのでしょう。
そろそろ来るかなと思った瞬間、1羽の鳩が上空から急降下。その表情は安堵に満ちて幸せそうです。翼をすぼめ力を抜いてることがよく分かります。上空から鳩舎が見えただけで、気持ちが吸い込まれ、急降下となるのでしょう。
1番手の帰還後、後続は暫らくありませんでした。5分ほどして数羽がまとまって飛来し、それは見えないほどの上空から舞い降りてきます。
1番手の鳩の両親共に茨城県高塚鳩舎生れで、父は稚内クィーン系、母は稚内ブルー号及びミラクルクィーン号の直仔により生まれた鳩です。
当舎において18年春、北海道羽幌
からの難レースで帰還しました。19年は羽根の都合で休みましたが、今回から再チャレンジで参加してる灰のオス。目は明るくいい感じです。このまま、調子をキープし、最終レースである稚内からの帰還を飼い主と共に狙ってます。
先祖は高塚鳩舎で実績ある鳩ばかりなので、後はその血統が開花するだけです。900Kを経験してる3才鳩なので、今春、稚内はチャンスと思ってます。後は飼育者である私の手腕にかかってることになり、調教師として毎日の管理に責任が生じています。
辛い一人暮らしの生活であっても空を見ながら、愛犬「ころ」とともにたくさんのレース鳩の帰還を待ち、大空にその雄姿が見えた瞬間は何とも言えない感動が走ります。その後、続々と帰還が相次ぎ、師走の空に平和な時間が流れます。新年の日光霧降高原からの訓練に向け、明日からまたよりよい管理を工夫しようと思う。
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