見事な眺望を誇る伊香保見晴台
群馬県の中央に位置する榛名山中腹に日本の名湯「伊香保温泉」があります。この温泉街の最高地点に伊香保スケートセンターへ行くロープウェイがあり、これに乗るとあたかも天空へ登るかの如く白銀の山々が眼前に広がります。
ロープウェイの窓から下を見ると雪の中に小さな足跡をたくさん見ることができ、狸やウサギなど野生動物が活動してることが窺えます。山頂駅を降りると、スケートセンター入り口です。そこを標識に沿って左方面へ10分ほど歩くと、ものの見事に白銀の上越国境の山々が望めます。その長い連なりは群馬の別天地と言っても過言ではありません。
本格的な山登りをしなくても、このような絶景をすぐ見られるのは群馬に住んでるお陰で幸せです。
「短い人間の歴史など比較にならんぞ」と言わんばかりに白銀の谷川連峰はその威容を見せつけています。一方、1000人もの犠牲者を飲み込んだこの連峰は美しさとは裏腹に大自然の脅威をも人間に示しています。サミュエルドットさんと登った八間山や平標山がまるで「お~い、しばらくだね」と、こちらに向かって合図しているように見えます。
この展望抜群の見晴台はお薦めです。アクセスは関越自動車道・渋川インター下車で、あとは標識に従い伊香保温泉方面に行けばよいのです。絶景を見た後、日帰り露天風呂に浸かれば一石二鳥の味わい深い旅となるでしょう。
ここ伊香保見晴台は意外と知られてないのでしょうか、ほとんど訪れる人もいません。このような絶景を見るには季節的にチャンスがあると思います。それは空気の澄み具合です。春や夏よりも「今の早春こそ」空と稜線のコントラストが明瞭です。まだまだチャンスは続くと思われます。日本列島が高気圧にすっぽり覆われる日に行かれれば、今の時期は一年でも最もいいでしょう。
私が訪れた時はカップルが2組と私だけでした。彼らもこのような白銀を目にして、心はいっそう近づく思いであろうと、内心またもや私は孤独になりましたが、雄大な谷川連峰はそんなことちっぽけな事だと訴えているようにも見えました。
今回、白銀の上越国境を見て、青春時代にカトマンズから見た万年雪のヒマラヤ山脈を思い出しました。
いつの日か再びネパールへ行き、もう一度、カトマンズ近郊の段々畑と世界の屋根を眺めたい。ついでに隣国のブータンに行き、「本当の幸せとは何か」を考えたい。その時こそパートナーと行ってみたい。
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