2009年、世界経済は一層厳しいか
今年の9月中旬から10月下旬にかけての日経平均株価は予想をはるかに超えた下落です。昨年2~3月に端を発し、6月頃、表面化した米国サブプライムローンは、日本の金融機関でも深刻な問題とは受け止められなかったようで、じきに回復かとの静観だったのでしょう。
しかし、1ドル=122円ほどの円安になっても、有利の筈の投資信託価格が上昇するどころか停滞し続け、次第に下降が始まり、多くの人は何かおかしいと感じとっていました。今になってみると、それは思いのほか大きな問題だったのです。そして、ついに来た大激震。これは、もうしばらく治まりそうにありません。
というのはDJIA=the Dow-Jones Industrial Average=ダウ平均株価はNASDAQと共に日本時間の朝5時に終値が表示され、私は1日遅れの日経平均株価及び為替レートとともに一覧表を作り、関連性を把握するようにしています。
そして、午後7時過ぎに発表される投資信託の基準価格との相関関係、及び公式による現評価額を日誌のように記録してます。
現在のような状況になると、当時、投資信託購入について勧誘に乗ってしまったことが悔やまれますが、過去には戻れません。また、現評価額では売却できません。リスクとリターンではどうしても後者の方の説明が耳に入ります。遅きに失した感がありますが、サブプライムローン以後、販売時にリスクをパンフレットの表紙に大きく掲げるように改正されました。
客の多くは年配者で金融商品の購入に慣れてなく、本格的に経済を勉強した人は少なく多分、経済に疎い方が多いと感じます。昔と違って子供に頼れず、高齢になって少しでも収入があればとの思いを金融機関に託してるのです。
金融商品は価格が目減りするという意味も分からないかもしれません。それより分配金が入るという言葉のみに魅力を感じてしまうでしょう。分配金と評価額は「相反する関係」にあると言ってもいいです。分配金が入っても、それよりずっと評価額は減ります。
さて、タイトルの今後の見通しについて、輸出入に依存する日本経済は世界経済と切り離して考えることは決してありえません。日本が真夜中であっても、ひと時の休みもなく刻々と変化する為替レート。インターネットにより一瞬して世界各国の株価が表示され、米国はもちろん日経平均株価は午後になって上海などアジアの株価に左右されてる実態があります。つまり、世界経済は地球の自転と共に常に休みなく推移してます。
各国のグラフによる推移をみると、新興国で、今後、上昇する可能性があるといわれる商品でも、私の予想ではそれは甚だ難しいといわざるをえません。どちらかと言うと下降傾向です。
グローバルな世界経済にあって、すべての先進国が悪くなる中、例えばbricsといわれるemerging nations=新興国が独自に好調を維持できることなど果たしてありうるでしょうか。これらの国々は今でも相当厳しいと考えられます。世界経済はL字型でしばらく推移し、2009年の景気は今年より後退する可能性が大と見ています。
広く経済を見渡すとき、国全体の金融資産とGDP=Gross Domestic Product=国内総生産がほとんど同額であれば、問題ないでしょうが、現在のように金融資産の方がはるかに大きい場合は、GDPの中から配当が支払われることになり、予想を覆し、リターンは下がるのではないでしょうか。きっと、経済の開花はずっと先になるでしょう。それまで元気でいましょう。
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