人は生きてるだけで価値がある
【危険な活火山の浅間山・・・1783年に鎌原村を埋没させた】
私には好きなことの一つとして山登りがあります。しかし、鉄則を守ってます。それは同行者が山岳のベテランであるということです。一人では行きません。幸いにも、私の家の前に住む方は日本百名山を完登された庭師のOさんです。また、高校で山岳部の顧問をされてたサムュエル・トッドさんは山岳経験豊かな方です。山に行くときはご一緒を願ってます。
というのは私の知人で「鉄道で行く山登り」など山岳の本を著してるTさんでさえも、最近、西群馬の山で遭難し帰らぬ人となりました。我が倉賀野町の方で、若いときから車を使わず電車で麓まで行き登頂する主義の方でした。多くの山々を知り尽くしているプロでもこのようなことがあります。
また、赤城山の麓で登山塾を開講していた一流のアルピニストも最近ヒマラヤで遭難しました。このような現実を知ると、山はこの上なく美しく魅力を誇るけれど、それとは裏腹に人間の命を奪う危険性が潜んでます。特に、挑戦するような登山になるとリスクは増大します。
今や、中高年による登山ブームです。しかも、どの山に行っても元気のいい女性の多さに驚きます。概して半分から3分の2が女性でしょう。最近、私が登った四阿山(あずまやさん)や、先日登った尾瀬の至仏山でも女性が多ったです。中高年の男性はどこへ行ったのでしょう。
その結果、女性に滑落事故や遭難が増えてきたようです。先月末には群馬の西部に位置する立岩(1265m)で滑落事故が起き、茨城県の女性が亡くなりました。皇海山(すかいさん)でも女性が遭難しました。最近では日没時間も早まり、滑り落ちたり、道に迷うと、その日のうちの救出は困難になります。
ご存知の通り、群馬には魔の谷川岳があり、ここではすでに1000名程の遭難者が出ています。山での遭難事故を未然に防ぐには、特に寒さ対策、雨合羽、豊富な食料、エネルギーとなる甘い物など、事前の準備を徹底しなければなりません。まず、実力に合った山を選ぶべきでしょう。
どんなに山が魅力であっても【生きてることほど価値あることはありません。】
ところで、先日、至仏山の山頂からの帰路、比較的山頂に近いところで、一人の女性が登山道で逆さまの格好で頭から血を流し倒れてるのです。倒れて間もない時間と思われ、私たちは遭遇しました。ご自身パニックのようで口も利けない状態です。近くを通りかけた人たちで協力し介抱しました。
本当に幸いにも、そばを通りかかった登山者の中に女性の看護師さんがいて、応急処置を施せましたが、もし、周りに他の登山客がいなかったら出血も多く、どうにもならなかったと思います。頭をストッキングで包んでもらった彼女は看護師さんに抱えられて麓まで2時間ほど歩き頑張りました。
山は素晴らしいけれど、それを堪能するには肉体の安全を最優先にしなくてはならないと再認識しました。
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コメント
同感ですねェ~!
これからの季節、冷え込みも増して、益々、要注意ですねェ~!
今度の日曜日は、伊原山・金山の縦走を計画してますが、肝に銘じてトライしてきます。
そもそも、恒例の秋の宝満山(太宰府にあります)を計画してましたが、ちょうどコノ日は、ラジオ局が呼びかけた行列で登るイベントの日でした。
投稿: 花舞 | 2008年11月 3日 (月) 09時10分
花舞さんへ
九州の山は阿蘇山、桜島、開聞岳の三山は見たり、近くまで行きました。
若いときにもっといろいろ登っておけばよかったと思いますが、その時は仕事も忙しく、日曜日はレース鳩の世話など時間もなく、チャンスがありませんでした。これからは体力に合った山登りをしたいと思ってます。
今度の日曜日は、伊原山・金山の縦走とのこと自然を満喫されますよう祈ってます。宝満山はまた機会があるでしょう。
投稿: カッキー | 2008年11月 4日 (火) 09時06分