素敵な音楽があれば寂しくない!
最近、私はピアノ練習を少々サボリ気味です。演奏は人に聴かせる目的があってこそ、発表の日に向かって精神が張り詰め、練習に没頭できるものです。銀行の方に「ノクターン1番」や「月光の曲」を聴いて頂いて以来、心をこめて弾く機会がなくなりました。
演奏を人に聴いていただくには、練習に明け暮れ、両手が独立して確実に鍵盤にタッチし、音楽が自分のものになりきるまで弾き込まなくてはなりません。
このためには他の事をほとんど犠牲にし、過酷なまでの練習が不可欠です。発表という明確な目的があればこそ、人はかなり努力できるもので、これはどの分野にも共通することと思います。
ところで。今夜はクリスマスイヴ、クリスマスと音楽は切っても切れないもの。代表格はフランス民謡「グローリア」でしょう。山本直純さん指揮による群馬交響楽団と高崎第九合唱団の演奏を今でも忘れることができません。快いテンポの中に音楽の一音一音が光り輝いているのです。
この演奏会ではヘンデル作曲「もろびとこぞりて」もオケ伴で演奏されましたが、この音楽がこんなに感銘する曲であったとは新たな開眼です。一たびテンポのプロである指揮者のタクトに委ねられると、このように快い響きに結びつくと認識を新たにしました。慣れ親しんだ音楽を躍動感溢れる指揮で聴くとまた格別です。
指揮者の生きたテンポ感に感銘の源があると悟ります。そう言えば音を出せない演奏家である指揮者ができることは、明確なテンポとリズムの表現でしょう。これだけで聴き手を感銘させるのですから、音楽が時間の芸術といわれる所以でしょう。
若き日、貨物船に乗ってヨーロッパ音楽武者修行に行った小澤征爾さんは、現地ではどこにいてもスコアリーディング【オーケストラの総譜読み】の連続であると聞いたことがあります。常に研鑚の日々でしょう。
それにしても「音楽の母」ヘンデルが「もろびとこぞりて」を作曲したとは後世の人々はどれほど感銘を与えていることでしょう。この音楽のメロディーはシンプルです。しかし、シンプルさこそ、万人に感銘を与えるのかもしれません。この時期、日本中で演奏される第九の主旋律は「ドレミファソ」の5音のみで人々を感動の坩堝へ誘うのですから、偉大な芸術は比較的簡素なのかもしれません。
クリスマスでは、この他、ドイツ民謡「もみの木」、賛美歌「神の御子は今宵しも」、何と言っても「きよしこの夜」、ピアポンド作曲「ジングルベル」、賛美歌「牧人ひつじを」などは代表格です。それにしてもホワイトクリスマスの英詩は何と素敵でしょう。近いうちに倉賀野の音楽喫茶「蔵人」で歌ってみよう。
I'm dreaming of a white christmas just like the ones I used to know. where the treetops glisten and children listen to hear sleigh bells in the snow. I'm dreaming of a white christmas with every christmas card I write. May your days be merry and bright!And may all your christmases be white.
今宵、メモリードで頂いたカクテルを味わいながら、クリスマス音楽とショパンのノクターン№1に浸ってみよう。素晴らしい音楽があれば寂しくはない。
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コメント
ちょうどブログ拝見してる時に、まさかのカッキーさんコール♪に驚きです!
リアルタイムで~・・・感動です!
何よりのクリスマス・プレゼントかな?・
本当に、音楽って様々なシーンで、色んな働きしてくれますねェ~♪
7音の組み合わせで出来る音楽の世界に魅了されてしまいますが、奏でる楽器で又、印象が変わってしまうのも不思議ですネ!
今、一層の精進で素敵なピアニストさん目指して下さいませね~♪
投稿: 花舞 | 2008年12月25日 (木) 17時53分