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2009年2月23日 (月)

人類に遭遇するのは最初で最後か、ルーリン彗星

 写真は国立天文台情報センターによるもので、2月下旬午後7時半ごろ南を向いて見た星空です。

 今月下旬は星空を見るには好都合です。それは空気が澄んでいること、しかも、月が下弦から新月に、そして少しだけ上弦に向かうので夜空が暗く、冬から春にかけての星座を観測には打ってつけのチャンスです。おおいぬ座のシリウス、オリオン座の少し赤いベテルギウス、こいぬ座のプロキオンが形成する冬の大三角形の中を天の川が通過する神秘性はいくら見ても飽きることがありません。

 天文学上、今年は日本にとって貴重な年です。何と言っても7月22日に天文ビッグイベントがあります。それはトカラ列島「悪石島」(あくせきじま)を中心として皆既日食が起こり、今世紀最長時間と計算されてます。このため太陽の一部が欠ける部分日食は全国各地で見られ、中でも九州や沖縄では9割以上が欠けることになりそうです。

 また、今年は偉大な天文学者ガリレオ・ガリレイが望遠鏡を作り、星の観測を始めてから丁度400年に当たるといわれます。地球に誕生した人類は大昔から天体の動きに、どれほどか不思議さを感じ、どれほどか神秘性を解き明かそうとしたことでしょう。

 特に、従来の定説を覆し、人間が住んでる地球そのものが宇宙空間に浮き、自転してることを突き止めたコペルニクスは偉大です。その他ケプラーなど数々の天文学者の功績は図り知れません。彼らの業績により私たちは天体の動きについて今では多くを理解できるのです。私は古代の人類の天体への関心は現代人より深かったと考えています。

 若き日、ネパール・カトマンズにおける降りそそぐ如くの星空、内モンゴル大草原での煌めく星座の数々を見て、この世は天と地の二つであると思わざるを得ませんでした。世界の多くの地では休むことなく天体観測がなされているのです。

 その中にあって、台湾の鹿林(ルーリン)天文台で発見された彗星は数万年に一度、地球に近づくといわれ、人類に会うのはこれが最初で最後でしょう。正真正銘の一期一会です。何か寂しくなります。これを一つ考えても、宇宙とは私たちには考えられない広がり、そして考えられない長い時間です。

 ルーリン彗星は極めて細長い楕円軌道で太陽の周りを回っていると考えられ、地球への最接近は2月24日の晩、午前0時頃、真南に来る土星の少し西側に見えると予想され、双眼鏡や望遠鏡が必要とのことです。

 ところで、私が実に素晴らしい天文学者と思う一人にイギリス・グリニッチ天文台長エドモンド・ハレー(1,656~1742)がいます。彼は今までに出現した数々の彗星について研究し、特に、彼が26才の時に出現した彗星は「今まで76年周期で現れてたこと」を突き止め、次回は1758年に現れると予言したのです。しかし、彼はそれを確認することなく世を去りました。

 そして、いよいよ後世の人々が見守る1758年、ついに彼の予言通り彗星が現れたのです。何と素晴らしいことでしょう。どれほど自身の目で確認したかったことかその思いは図り知れません。その後1834年、1910年と予言通り76年周期で現れました。

 私の母は10才頃、母親に連れられて近くの河原に行き、大きな「ほうき星」で尾を引いてたと、いつまでも自慢そうに話してました。母の言うのには、思いの他、大きなほうき星だったようです。きっと尾も長かったのでしょう。学問的にも1910年の彗星はマイナス3.3等星ほどと記録されてるようです。全天一の明るさを持つシリウスでさえマイナス1.5等星ですから、その彗星はいかに輝いていたかが頷けます。母が10才の時に見たのは紛れもなくハレー彗星だったのです。

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天体」カテゴリの記事

コメント

カッキーさんこんばんは

宇宙の事を考えると数字が大きすぎて私の頭ではなかなか理解出来きません(ノ_-。)

ピッカピッカに輝いている星を眺めた時本当に驚ろきました。
またあの星が観たいのですが、
山で寝袋に包まって寝ころんでいれば星降る光景を観ることが出来るのでしょうね。

蔵人のマスターが蓄音機でレコードを聴かせて下さいました。感動でした!

投稿: | 2009年2月23日 (月) 20時57分

多分、あいさんへ
 あいさんでしょうか。お名前の打ち込みををお忘れになりましたね。
 音楽が好きな心と宇宙は共通してるように感じてなりません。それは音楽はとても人間の感性に訴えるものですが、一方、空間的である音程や音階、そして時間的であるリズムやテンポ、そして何よりも音楽には【明るい暗い】が交互にやってきます。
 こんなことからでしょう。私は音楽同様、星空や天体の動きにとても関心を持ってます。
 レコードで聴く音楽こそ味があると思えるのは美的感性をお持ちの証拠ではないでしょうか。
上町のカッキーより

投稿: カッキー | 2009年2月23日 (月) 21時31分

先日の梅の饗宴に引き続き、天体の饗宴?・・・素晴らしいネタ続きで、毎回感動頂いてます!
7/22の大イベントの頃は、もしや外車もゲットなさってるのでは~?
カッキーさんの今年のBirthdayは、ワンダフル・ワ~ルドの予感がしま~す♪
勿論、運命の方とも出逢えて~

投稿: 花舞 | 2009年2月23日 (月) 23時16分

花舞さんへ
 果たして花舞さんの予言はハレーさんを上回るでしょうか。もしそうなら、私にとって今世紀最大の喜びとなります。
カッキーより

投稿: カッキー | 2009年2月24日 (火) 02時58分

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