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2009年5月14日 (木)

脅威にも恩恵にもなる遠心力

 ニュースによると名古屋環状線の右カーブで大型トレーラーが横転し、左側を並走してた乗用車がコンテナの下敷きになり、乗用車には3人の女性が乗っていた模様で、亡くなった2人は母娘とのことです。コンテナがトレーラーの運転席車両から外れ、コンテナだけが横転したと伝えられます。

 運転する私たちにとって、カーブのところは気が抜けません。

 【急カーブであればある程、また、スピードがあればある程、車体は外側に引っ張られます。】

 2年程前、中央高速でも急カーブの下り坂でトレーラーが横転しました。下り坂は注意しないと予想以上にスピードが増すことを忘れてはなりません。

 いくらハンドルをしっかり持っていても、カーブでは車体全体は重い物体と化し外側に引っ張られます。

 この力は遠心力(centrifugal force)といわれます。

 陸上競技のハンマー投げを見ると良く理解できます。この競技はワイヤーにより重いハンマーを数回回転させることにより生じた遠心力を解放するものです。回転中、競技者はハンマーによる遠心力で相当引かれます。そして【遠心力を解放するとハンマーは回転軸に垂直の方向に飛び出します。】

 同様に、人工衛星は打ち上げ後、ある高さに到達してから秒速7.9キロメートルに達すると、地球に向かって弧をえがいて落ちて行く曲がり具合と地球の丸み具合が同じになり、地球の周囲をずっと回り続けます。地球の引力がハンマー投げのワイヤーの役目となります。

 また、もし人工衛星がもっと速く回り、秒速11キロメートルに達すると、地球の引力に打ち勝ち、地球から離れ、宇宙空間へ無限の旅となり、どこかへまっすぐ飛び続けるはずで、ハンマーを放した場合のようになります。

 地上においてもいろんな場面で遠心力が起こります。身近なところでは自転車です。車輪の遠心力は上下の一定方向に生じ、乗り手のハンドルによる修正も加わって倒れません。発明者は誠に素晴らしです。

 ですから、遠心力は人間に対し脅威にも恩恵にもなります。

 ところで、記憶に新しいところでは、福知山線・尼崎駅~塚口駅間のカーブで発生した鉄道事故で、107名もの尊い人命が奪われました。原因については直接原因と間接原因があるといわれますが、このカーブでは制限時速70キロのところを時速116キロで進入したと伝えられます。

 なぜ、このような猛スピードでカーブに進入しなければならなかったかの事情に間接原因があったとしても、このスピードでは車体が左側へ相当引っ張られるでしょう。

 列車はカーブに差し掛かると、「車輪の直径が左右で変化するように設計されていても」、116キロのスピードでは相当の遠心力が生じ、車体の重心は左に傾き、右車輪が浮き上がったのではないかと考えられます。

 また、先般の都内における大型クレーン車事故では重心が本体からはみ出し、大きく倒れ道路を塞いだと考えられます。

 私たちを取り巻く身近なところには、特に車の運転中に遠心力が危険に働いたり、、園芸など高所での作業では重心が移動してしまうことが起こりえます。これらを頭に入れ危険を予知し、未然に事故防止に努めなくてはなくてはなりません。

 車の運転では、片側2~3車線の場合、前後の車間距離を取ることは勿論、【できるだけ隣の車と並走せず】、位置をずらして走るべきでしょう。

 ましてや、カーブでの並走は危険極まりないです。いくらハンドルをしっかり握っていても、車体は外側に引かれます。特に下り坂でのカーブではスピードを落とすことが鉄則です。運転技術は物体に生じる遠心力に敵いません。

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