「しだれ桃」の剪定は今が適してる
両親からPersimmon Marsh家を引き継ぎ、私の代となった記念樹として昭和の最後に植えた「しだれ桃」は巨木の勇壮を呈してきました。正真正銘の桃色といい、絵に描いたような優しい枝ぶりといい、今春も約2週間にわたり、心ゆくまで楽しませてくれました。
この「しだれ桃」はイギリスから世界57ヶ国に発行されてるレース鳩月刊誌「Pictorial」の表紙を3度も飾り、鳩舎と共に各国の方々にご覧いただいたものです。今や生まれ変わったように新緑が芽を伸ばしつつあります。
人気記事ランキングには登場しませんが、管理画面上のカテゴリーの中では「しだれ桃の世話」に多くのアクセスを頂いてます。今の時季、剪定などに関心があることが窺えます。
私は、ここ2~3日かけて、かなり思い切り剪定してみました。本来ならプロの植木職人に剪定してもらう方が正しくできるでしょう。しかし、見よう見まねで20年にわたり、試行錯誤で行い、「しだれ桃の気持ち」になって我流で行ってます。
剪定の目的はただ一つ。来年に向けて健康な枝が張り出すためのみです。病気を予防することにもなるでしょう。
このため、私は鋸つきの長枝鋏で、原則的に太い枝からは2本の小枝を残したままで、思い切り他の枝を切り落としました。枯れ枝も切り落とします。
仕事が一段落したら、その都度、遠方から枝ぶりを眺めます。「樹木とは眺めるもの」だからです。角度を変えて見るとバランスが良く分かります。人生にも通じるようです。
それにしても思い切り剪定し、何だかすっきりしました。これで今までより風通しは抜群に良くなり、見るからに健康的です。
この写真はイギリスで発行された「ビクトリアル」の表紙です。 レース鳩の月刊誌ですが、3冊ともこのしだれ桃が写ってます。
しだれ桃は約1メートルの高さに植えてあるので、枝が垂れ下がっても地上に届くことはありません。また、そばを通っても枝が邪魔になることはありません。築山の頂上に植えてあると景観が良くなり見応えが出てきます。
ご覧のように、築山の頂上は火山のクレーターのようで、水が溜まるようにしてあります。開花中や土の表面が乾いたときは蛇口をひねるだけで井戸水が5分ほどで満タンになります。しだれ桃は勿論、周囲の石楠花やつつじにも水分が行き渡ります。しかも、築山特有のことで水はけは抜群です。
殆どの植物には水がたくさん必要であっても、反面、この「水はけ」が良いということがポイントと考えてます。特に平地でシャクナゲを育てる場合は半日蔭と同時に、このことが言えると思います。これは私が今までにたくさん枯らしてしまい、失敗から得た教訓です。現在は3本の日本シャクナゲ、7本の西洋シャクナゲはすべて毎年開花してます。
「しだれ桃」については、初夏から真夏にかけて来春の満開を目指す新たな枝が生まれ出ることを祈り、特に夏場の水分補給は十分に心がけます。
果たして、来春の「しだれ桃」と、我が人生とでは、どちらがより良く開花するでしょうか。「しだれ桃」に負けたくないです。
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コメント
『しだれ桃に負けたくないです!』・・・最後のフレーズにカッキーさんの茶目っ気?溢れてますね~♪
是非、このレース「しだれ桃」の先を越して下さいネ!
でも、毎年見事に開花する所、拝見するとカッキーさんの我流は、もうプロ並みですね~
「桜切るバカ・梅切らぬバカ」とか聞きますが、「桃」は実が成るから切ったが良いのでしょうネ!(*^_^*)
投稿: 花舞 | 2009年5月13日 (水) 22時47分
花舞さんへ
私の家の「しだれ桃」は花桃ですから、食べられる実はなりません。花を楽しむ桃です。
桃は剪定により、新たな枝が長く延びます。余分な枝は剪定します。根の量は同じですから、残った枝に養分がよく行き渡ると思われます。果たして来春はどのように咲くでしょうか。
明日(15日)は赤城山の荒山1572mに登ります。山つつじに期待してます。では、行って参ります。
投稿: カッキー | 2009年5月14日 (木) 20時28分