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2009年8月13日 (木)

中高年に警笛鳴らすツアー登山ブーム

 近年、中高年を対象とした「ツアー登山」が増加してると言われます。北海道・大雪山系での遭難はパック旅行の延長上にあったようで、凍てつく寒さの中メンバーはバラバラになり大惨事となりました。

 登山は旅行とは全く別のもの。相手は厳しい自然であり、人命に直結する登山を観光のような気持ちでパックに参加することは考え直すべきです。

 大雪山系にツアー登山した10名は強風下の低体温症など、ガイドを含め散り散りになり10名が凍死したと伝えられます。奇しくも、この日は私の誕生日。

 山の天候は人間には変えられません。山では天気の良い時に自然の恩恵を感じ、頂上での絶景などこれほど楽しいことはありません。

 しかし、反対に悪天候ほど恐怖を肌で感じることはないでしょう。われわれ人間の肉体と精神は大自然の脅威の前では成す術べを持ちません。平均して山の天気は悪い日が多いのではないでしょうか。このため、登山のベテランほど事前に山の天候を調査してます。

 拙い経験では2月に標高1400mほどの群馬・榛名山榛名湖付近を夕刻7時ころ歩いていた時、湖面を渡ってきたあられ混じりの北風に煽られ、真っ暗な道なき雪道をクラス会がある宿まで一人で40分ほど歩きました。他の人たちは明るい頃マイクロで行きましたが、私は所用のため一人遅れ日没後に行ったのです。

 推定、氷点下20度ほど。横殴りの氷混じりの強風は容赦なく私の頬を叩き、このまま道に迷い時間が経過すれば凍死するのではないかと、身に迫った恐怖をどうすることもできませんでした。凍てつく吹雪の脅威は標高に関係ないです。二度とこのようなことがないよう肝に銘じ、今後の登山の戒めとしてます。

 ブームになってる「ツアー登山」は年間30万人ほどが参加してるといわれ、利用者は中高年が大多数。業者は有名な山への利便性と低価格を強調しても、最悪の場合、ガイドの不足からその山を経験してないガイドが付き添うこともあるらしいです。

 いくらガイドが同行しても歩くのは参加者本人。パック旅行気分の安易な考えでは、悪天候時の自然の脅威に立ち向かうことは不可能である筈です。

 楽しい雄大な山へのツアーであっても、自然は風雨を和らぐことはありません。雨具、テント、防寒具、十分な食料、ヘッドランプなどの装備は自己責任です。

Dscf0020  【至仏山八合目付近から】

 また、登山には難易度があります。親友で登山家のSamuel Todさんにご同行を願って登頂した憧れの尾瀬・至仏山山頂からの帰り道、私は生涯で初めての辛い経験をしました。

 それは疲労困憊となったのでしょうか。右足がももの付け根から足先まで足全体が攣ってしまったのです。今までに、ふくらはぎがそのようなことはありましたが、足全体は初めてで、一時的に前進不可能になりました。

 この瞬間、至仏山は私の実力以上の山と悟りました。それでも経験豊かな彼のアドバイスにより下山でき、帰路に白根温泉に入って温めてからは全く回復し、感謝この上もありません。

 山は自然のみが脅威でなく、力量以上の無理な登山も極めて危険であると認識できました。

 昨年中の山岳遭難者で死者・行方不明者は全国で281人。8割を中高年が占め、若いころ登山の経験があり、退職などを期に再開した中高年の人が危険と言われます。以前に山に登っていたと過信しても、体力は確実に衰えているでしょう。登山を再開するには平素から登山のための体力作りが欠かせないと考えます。

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コメント

掲載している写真は、カッキーさんが撮られたものですか?
どれもきれいですね。
私は山で写真をとっても、なんだか上手にとれません。
心に留め置くのが1番いいのかもしれません(言い訳ですが…)


登山に行くと、せっかく来たのだから登らなければ…という気持ちになってしまうような気がします。
天候、余力、装備など総合的判断をした上で、無理であれば退く勇気も必要ですね。

山は逃げませんしね。

投稿: かな | 2009年8月15日 (土) 23時55分

かなさんへ
 コメント有難うございます。私が撮った写真は相馬山、至仏山、谷川岳です。経済が回復したら性能のよいデジカメをゲットしようと思っています。
 私の考えは、デジカメの特徴として、いいと思った瞬間はどんどん撮影するすることにしています。数撃つ鉄砲にすると「いい写真」も生まれるものです。不要なものは消去します。いくら撮っても費用がかからないのは助かりますね。
 かなさん仰せの通り、特に高い山や、危険な山について、登山の目的は必ずしも頂上を征服するのみではないでしょう。自分に合ったコースや自分に合ったペースで歩き、花を愛でたり、野鳥の声を聞いたり、景色を楽しむなど精神的リラックス効果もいいと感じています。
 ところで、登山後の日帰り温泉も格別ですね。何と言っても本来、自らのより良い健康体に挑むことではないでしょうか。
 おっと失礼。かなさんは登山のベテランです。山の楽しみを知っておられる方ですから、私がいろいろ教わりたいところです。

投稿: カッキー | 2009年8月16日 (日) 05時23分

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