フォト
2024年9月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30          

私のフェイスブック

日の出、日の入り時刻

現在の気象衛星映像

リアルタイム地球の姿

無料ブログはココログ

Persimmon Marsh  掲示板

« 心したい中高年のスポーツに潜む盲点 | トップページ | 圧巻であった中央中等管弦楽部のチャイコフスキー »

2009年9月21日 (月)

危険な荒船山山頂の艫岩

Photo 【Click please!】 

 群馬・長野県境に横たわる荒船山(1423m)は、ご覧のように頂上が樹林に覆われた広大な台地でテーブルマウンテンと呼ばれます。遠くから眺めるとき、特徴ある山容はあたかも荒海を突いて進む航空母艦のようで、その姿が名の由来と思われます。

 北面は200mほどの大岩壁をなし、幅は推定500~600mに及び、絶壁の垂直と頂上の水平が見事な対比をなしてます。

P1030139 【群馬県側からの遠望】

 高校生のとき以来、この山の魅力に取りつかれた私は2年前、群馬県を襲った台風9号により壊滅的打撃を受けた道なき登山道を友人Samuel Toddさんとアタックしました。いつ登っても荒船山山頂からの絶景はまさにbreath taking scenery(ため息が出る景色)で感動です。今まで4回登りました。

Photo_2 【Click please!】 

 この写真は有名な艫岩(ともいわ)から下界を眺めた鳥瞰的絶景で、足もとが竦む思いです。眼前1メートルが200m程の垂直をなす大絶壁の上です。

 艫とは荒船山を船にたとえ、その船尾を意味します。艫岩は硬い岩盤で成り立ち、その上はかなり広く、20人程が乗れる絶好の休憩地。

  登山口からここまで2時間ほどですから、登山客は艫岩で絶景を見ながら昼食です。

 Samuel Toddさんに同行願い良い思い出ができました。頂上に広がるテーブルのような台地を1時間ほど南に歩きました。樹木に覆われた平らな別天地はまさに高天原。

Photo_3  この日は天気も良く、荒船山頂は絶好の放鳩地とばかり、私は数羽のレース鳩を籠に入れ登りました。行き交う登山客から「その中に何が入ってますか」と何度も尋ねられ、その都度、「鳩が入っています。頂上から私の家まで飛ばすのです。」と説明しました。その後、鳩は約50キロ離れた古巣に戻っていました。

 ところで、ニュースでご存じでしょうが、人気漫画「クレヨンしんちゃん」の作者、臼田儀人さんが数日前、この艫岩から滑落したらしく、崖下で登山客によって発見されました。昨日、県警のヘリコプターによりご遺体が収容されたと伝えられます。上信電鉄・下仁田駅からタクシーで登山口に向かい、一人で入山したらしいです。、艫岩の上は平らで特に滑りやすくはありません。気をつけてれば落ちることはないと思います。なぜ滑落したのでしょう。何かあったのでしょうか。

 私はあまり存じませんが、「クレヨンしんちゃん」は子供たちの人気を集め、「オラ」「・・・だゾー」といった、しんちゃんの口調にキャラクターがあったそうで、番組は高視聴率とのこと。ファンは衝撃のようです。ご冥福を祈ります。

 しかし、数回、艫岩の上に立ち感じたことは、景色は最高でも一歩前に出れば、転落してしまう危険極まりない場所です。どなたでも比較的楽に到達でき登山客に人気のあるスポットですが、柵は全くありません。小学生も登れる山です。これを契機に関係者に「頑丈な柵の設置」を早急に切望したいです。

 美しい景観をなす荒船山を眺めるとき、その成り立ちについて感じることは先史時代に何らかの原因によって周囲が深く陥没し、硬い岩盤のみ残り現在の姿になったと推測できます。

 一昨日のブログでも触れましたが、山は「もろ刃の剣」です。この上なく楽しい自然はこの上なく危険も潜んでいることを肝に銘じ、私たちは「常に敬虔な気持ちで」山の恩恵を享受したいものです。

« 心したい中高年のスポーツに潜む盲点 | トップページ | 圧巻であった中央中等管弦楽部のチャイコフスキー »

群馬の自然」カテゴリの記事

コメント

とてもタイムリーなレポートに興味津々で拝見しました。
今夕のニュースで、カメラには絶壁を覗くショットの映像が残っていたそうですが撮影に夢中になって足が滑ったものなのか~・・・誠に無念の終焉お気の毒です。
まだまだ若くて御活躍が嘱望されて居ただけに大変残念ですね~・・・
今はスッカリ成長した我が子達ですが~幼い頃「オラ・・・・ダゾ~!」と、よく真似て居たものです。

花舞さんへ
 荒船山は遠い私の家のほうから西南を眺めますと1枚目の写真より、ずっと荒海をゆく航空母艦のようです。
 仰せの通り、ニュースで日本中に関心がもたれてるためでしょう。これ程、多くのアクセスをいただくとは想像してませんでした。おそらく検索で拙いブログへ到達されてるようです。
 日頃のアクセス数は200件前後ですが、21日の午前中にこの記事を書きましたが、この日は350件ほどです。22日も増えるかもしれません。
 以前にniftyで旬な話題として「秋の月」が紹介され、アクセス数に驚きましたが、今回はどこかで紹介というより、単独で皆さんにご覧頂いてるようです。タイムリーな記事はアクセスされますね。
 季節の変化に伴い、体調管理にご留意をお願いいたします。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 心したい中高年のスポーツに潜む盲点 | トップページ | 圧巻であった中央中等管弦楽部のチャイコフスキー »

カテゴリー