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2009年11月14日 (土)

中国女性の前で弾いたピアノソナタ「テンペスト」

Photo  最近はご無沙汰になってるピアノによるホームコンサートですが、最も印象に残る曲はベートーベンの「テンペスト」です。この曲を人前で演奏するには正直言って今の私の実力の1.5倍くらいの力量を必要とします。それにもかかわらず、中国女性・郭さんの前で弾きました。彼女は現在、仕事の関係で日本に住んでおられ、高崎第九合唱団に所属するほど音楽が好きな方です。

 ホームコンサートでは最初に中国国歌を弾きました。外国の方がお見えになってる場合、私はその方の国歌を弾くことにしてるのです。これは常に仕来たりです。国が異なっても言葉より親密さが心に伝わる気がしてなりません。音楽の力は偉大です。

 歓迎の意味を込め弾く国歌はどの国の方が見えても対応できるようにしてます。郭さんも思いがけず懐かしい祖国の国歌を日本の片田舎の家で聴けるとは予想外だったのでしょう。目に潤いが感じられました。これからも機会あるごとに外国のお客様に心からもてなし、親しくするようにしたいと思います。郭さんには数曲聴いていただき、最後は心を込めて「テンペスト」でした。

 「この曲を理解するにはシェークスピアのテンペストを読みなさい。」とベートーベンが弟子に伝えたと言われるだけあって、音楽であるにもかかわらず、音楽であることを忘れてしまうほど、あるいは音楽を超越してるように感じるのは私だけでないかもしれません。

 苦悩の環境に耐え、その中にあっても、かすかな光を探し求める人間の心奥を劇的に表してるようで、聴いても弾いても作品の持つ素晴らしさに心が奪われます。「人間の持つ弱さや強さを内包し」、この音楽の持つ訴えが余すところなく心に迫り、深い感動を覚えます。

 具体的には次の楽譜において、左手の運命を表すテーマに顕著に現れます。それを受け右手の応答はこの上ない深い悲しみと優しさを持って慰め、そして克服するかのごとです。曲は次第に精神の高揚へと導かれ、幾度となく繰り返される左手の厳格なテーマは対照的な右手の応答と相俟って、その掛け合いは比類なき美の階段を上り詰めていきます。

 ドイツで作曲されたピアノソナタが200年ほど経過しても、なぜ、後世の人類にこんな感動を与えるのでしょうか。それは優れた芸術ゆえ、時代と場所を超越する魔力を内包してるのでしょう。拙い私の演奏であっても、郭さんがテンペストを熱心に聴いて下さったのは作品の持つ永遠性に他なりません。

 私がレース鳩を飼育し始めたのは10才ですが、ピアノを始めたのはそれより遅く17才です。多くの場合、小さいころからピアノを始めますが、遅く始めたことにより、それがかえって生涯を通じてピアノに向かうことになったとも考えられます。

 これは近年他界された波戸場先生に勧められたお陰に他なりません。今となっては誠に感謝です。先生に出会わなければピアノを生涯弾かなかったでしょう。

 一人暮らしを余儀なくされてる現在の日々も、「テンペスト」は私の内面に具体的な応援歌としてに迫って来るかの如くです。これからもピアノという表現手段に磨きをかけ、国際交流に生かしたいと思う。

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コメント

カッキー先生、
はとさんの12月に行なわれる懇親会は
出席されないのですか?
12月19日です。

投稿: ピジョクレ | 2009年11月16日 (月) 20時24分

ピジョンクレージーさんへ
 ブログに遊びにいらしてくださり、感謝です。今の私は大切な時期でもあり、予定が立ちませんが、皆さんとお会いし良い刺激を受けたいと思っております。
 出来る限り参加するつもりでいますので、楽しみにしております。正式には来月になってから申し込むことになります。

投稿: カッキー | 2009年11月17日 (火) 03時11分

到る所で素晴らしい国際交流なさって素敵な事ですね~♪
お近くであれば是非、ホームコンサートにも お招き頂きたところです・・・
早速、「テンペスト」聴いてみましたが17歳で始めたピアノで、こんな名曲を奏でられるカッキーさんは、ピアノを志す方達への光明ですね~♪

投稿: 花舞 | 2009年11月17日 (火) 07時28分

花舞さんへ
 もうそろそろコメントを頂けるかと内心お待ちしてました。世界地図で見る日本は小さいですが、人間から見ると日本は本当に広いです。先日、群馬県の榛名山に登りましたが、ここだけでも外輪山の一部を歩くのに一日じゅうかかりました。
 この広い日本を生きてる間に出来るだけ見て回りたいものです。
 花舞さんと私のところでは距離があり、高速では片道1000キロです。先日フェリーの事故があり、フェリーも危険なことが分かりました。
 ブログでは触れてませんが、私は人生の方向を見定めるため、今、大切な時期です。音楽も今まで通り、あるいはそれ以上に楽しく味わいたいです。

投稿: カッキー | 2009年11月17日 (火) 09時35分

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