2011年・内モンゴルでは2月3日が新年
私たち日本人は何のためらいもなく、現在の暦を当たり前に使い生活してます。長いこと使用されてきた月の満ち欠けによる太陽太陰暦を廃止し、明治6年から太陽暦を採用したのです。これは文明開化の波に乗るため、きっと欧米に合わたのでしょう。特に開国する折、各国との条約締結で日付を合わせる必要に迫られたとも考えられます。
もし、江戸時代のように現在でも太陽太陰暦であったとすれば、すべての方々の誕生日は現在と異なります。皆さんの生年月日は1か月前後早く生まれたことになり、1月生まれの人は生年が1年前になります。運悪く(?)仏滅に生まれた方は毎年誕生日が仏滅になってしまったところです。
というのは、旧暦(太陽太陰暦)では1月と7月が先勝で始まり、2月と8月が友引から、3月と9月が先負から、4月と10月が仏滅から、5月と11月が大安から、6月と12月が赤口で始まり、順番は先勝、友引、先負、仏滅、大安、赤口と続くからです。このため、同じ月日の六曜は毎年同じです。
不思議なことですが、国によっては未だ太陽太陰暦で生活している国や地方があるので、どちらがいいとは一概には言えません。
三日月が出たら今日は三日と分かったり、満月が出れば15日になったり、「いざよいの月」が出れば16日であったりとは、風流ではありませんか。また、中秋の名月は必ず仏滅であり、ご先祖様を祀るにも気持ちがしっくりするでしょう。桃の節句(ひな祭り)は必ず大安であリ、女児の成長を喜び、実際に桃の花が咲く時季です。もちろん現在の3月3日はまだ寒くて桃は咲きません。
太陽太陰暦の最大の利点は1月1日を初春とし、梅も咲き始め、季節とぴったり一致します。私たちが使ってる太陽暦ではこれから真冬が来るのに、年賀状に初春と書く不都合が起こっています。小さい頃からの習慣で年賀状はこう書くものだと疑問を感じない人もいるようです。
二枚の写真とも、内モンゴルで撮ったものです。私の鳩がはぐれてここまで飛んで行ってしまい、連絡をいただき一人で会いに行ったのです。
後方の円いテントはパオ(中国語)又はゲル(モンゴル語)と言い、季節により羊など動物と移動する家屋です。天井に円い穴が開いており、星や月の光が差し込みます。内陸で海抜が高いからでしょう、星座は手が届くかの如くに煌めいています。天体の動きが生活と密着してることが納得できます。
このためか、内モンゴル内では現在でも太陽太陰暦が使用され、本日1月8日は昨年の11月24日です。このため、新年はまだだいぶ先です。2010年内モンゴルの1月1日は日本の2月14日バレンタインデーになります。2011年は2月3日の節分が元日です。
ところで、週に1回、夕食で伺ってる高崎駅前「どんどん」には内モンゴルからの女子学生がアルバイトとして3人おられます。私は彼女たちに尋ねましたら、私の予想してた通り、内モンゴルはまだ新年でなく、2010年のお正月は日本の2月14日であると話されました。
内モンゴルで現在も依然として使用されてる太陽太陰暦を私たちは旧暦と言ってしまいがちですが、彼女たちにすれば決して旧暦でなく、現代の暦であると認識を新たにしました。
このため、私の予想がぴったり当たり、この日のお酒は格別美味しかったです。もちろん大好きな「吉乃川」と「貴娘」をいただき、日本はお正月ですから私はすっかりお屠蘇気分になりました。
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