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2010年9月 9日 (木)

両候補の安全保障感覚のぶれを危惧

 民主党代表選は事実上、日本の総理大臣を選ぶ選挙でも、国民には選挙権がありません。

 小沢氏は普天間飛行場移設問題で「沖縄がどうしても反対なら進まない」と新たな移設先を模索するような可能性を否定しない。こうした発言は米側の不信を招き、鳩山前首相の迷走を再現させるものであろう。

 一方、菅首相も歯切れ悪く、「普天間以外で沖縄の負担軽減を進める中で、いろいろの理解を得られないか」と語るだけでリーダーシップをとって普天間移設をやり抜く決意が感じられない。

 このような中途半端な姿勢では米国とも、沖縄とも、関係改善を図るのは難しいと考えられる。

 小沢氏の発言で深く記憶に残ることは「米国の極東での存在は米海軍第7艦隊で十分」というもので、現在も考えは変わらぬようである。

 このような「在日米軍の陸空軍と海兵隊の役割を否定するような発言」は日米同盟の根幹を揺るがしかねないことで、氏の安全保障感覚に危惧を覚える。

 首相が代わるたびに日本の安全保障が変わる可能性があり、今後の日本国民の生命と財産が非常に危うい。日本が国際社会で信用を維持するためには、国のリーダーが代わっても、安全保障政策を継承しなくてはならない。

 近年の東アジア情勢について、中国、北朝鮮、韓国、台湾、東南アジア諸国の軍事的な備えは強化の方向といわれる。

 日本のリーダーがぼんやりしていると、日本は国家としての信用や国力が落ちていく。

 ところで、明治政府が1895年に日本の領土に編入して以来、いかなる国も異議を唱えてこなかった尖閣諸島は、1951年に調印したサンフランシスコ平和条約でも、日本が放棄した領土に含まれていない。

 中国や台湾が領有権を主張し始めたのは尖閣列島近海に石油や天然ガスが埋蔵されてることが明らかになった1970年代からのことである。

 今回、尖閣諸島沖での衝突事件では、当時100隻以上の中国漁船が違法操業してたとのこと。

 この事件について私は鳩山前首相の発言が災いしてるように思えてならない。

 彼は今年5月の全国知事会で日本の領土である尖閣諸島について触れ、「帰属問題は日本と中国の当事者同士でしっかり議論して結論を見出してもらいたい。」と語ったのである。これでは尖閣諸島が日中どちらの領土であるか首相が知らないかのごとくである。

 翌日、岡田外相が「この発言を不適切なもの」として打ち消したものの、今や日本の首相の発言は世界へ同時に報道される時代。このように尖閣諸島への執着に薄い鳩山前首相の発言が中国側には印象深く耳に残ったと推測できる。

 今回の衝突事件は鳩山前首相の失言が災いしてるとも考えられる。

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経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

すっかり御無沙汰致しました~・・・
ブログご訪問・コメント有り難う御座います~♪

両氏の発言の対比など、とても参考になりますが~悲しいかな~おっしゃるように私達には選挙権がありませんもんね~・・・
三越での歴代首相の一人、細川さんの陶芸展・鑑賞して来ましたが、彼の記事にも『首相は小沢さんしか居ない・・・』と、明言してましたが、こういった元・政治家達の発言の影響力は大きいから~明後日の行方が私も大変気になるところです・・・

花舞さんへ
 遠方からのコメントに感謝しております。
 代表も決まりましたが、経済回復に取り組まなければなりません。
 代表選の翌日である本日、為替介入したので、2円ほど円安に向きました。
 続けてどんどん「円売り」「ドル買い」してほしいものです。早急に1ドル100円が実現すれば、日本経済は見る見る良くなると考えます。それにより、雇用が増えることは明らかです。
 

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