高齢者の孤立…夫婦は必ずどちらか残される
11月22日は「いい夫婦の日」です。しかし、私にとって人生は思いもよらぬこと。妻が若くして他界し今年は7回忌です。
結婚当初、こんなことになるとは全く想定外でした。妻は若いとき群馬県選手団の一員として和歌山国体に出場しました。種目は成年女子100mです。これは当時、群馬県の女性の中で100m走が最も速かったといえるでしょう。
その後、義務教育での教職の道を選び、40代前半で教頭、教育委員会勤務を経て51才で小学校校長になりました。家庭においては年老いた私の両親の介護、2人の娘の良き母として楽しく充実した生活がありました。
多忙なため、私と旅行する機会がなく、思い出は少ない登山で上越国境・平標山頂(1984m)や荒船山(1423m)の艫岩、十二ヶ岳(1200m)、城峯山、群馬の北部に位置するロックフィールドによる奈良俣湖などです。
私が指揮する吹奏楽の音楽会では群馬音楽センターでの高崎商業定期演奏会、前橋市民文化会館での前高・優曇華音楽会などの応援に駆け付けてくれたことが嬉しかったです。
その後、病気が発覚し2年間の療養後に逝きました。
校長として現役ということもあり、通夜・告別式には1000名ほどの方々の弔問があり驚きました。葬儀は12月31日。
私が妻に最後にできることは何かを考え、通夜・告別式両日とも弔問客に挨拶を行ないました。生前の妻の話をし、特に2人の娘に伝えたかったであろうこと話し、その後、ソプラノサックスで鎮魂曲を演奏しました。
プログラムは3曲とし、通夜では、1曲目は結婚式当日、和装のお嫁さん姿で私の家に来てくれたことに感謝し「花嫁人形」、2曲目は楽しかった家庭生活を感謝し「愛の喜び」、3曲目は永遠に別れる日の気持を五輪真弓の「恋人よ」に託しました。
告別式では2曲目を「ソルベーグの歌」にしました。群馬県が作製した映画「眠る男」の中に登場した音楽です。群馬の山々が好きだった妻への供養になったでしょうか。2人でこの映画を見に行ったこともありました。
それにしても、教職に従事してた30年余りの期間に妻は一度も年休を取らなかったです。今思うと、身体を休めるため適当に休暇かを取るべきだったと思われてなりません。多分、責任感がそうさせたのでしょう。
ところで、タイトルが示すように、結婚した夫婦はどんなに睦まじい生活をしていても、いつかは必ずどちらかが残される宿命が待ってます。確率として妻が8割、夫が2割ほどで、晩年は妻が圧倒的に一人暮らしを余儀なくされる宿命でしょう。
しかも、男女の平均寿命の違いや夫婦の年齢差を考慮すると、高齢になった妻は平均して10年間は孤独に生きなければならない期間が来ます。
これはあくまで計算上のことですから、もちろん、二人で長く生きていける夫婦もあります。ぜひ、そうあるよう互いに健康管理を最大の目標として日々生活してほしいと思います。
夫として残された私が特に寂しいことは毎回の食事です。すでに6000回ほど孤食と称し、一人黙って食べざるをえない状況です。
話しをする機会がない生活は、皆さまに対しブログを発信することを喜びとしているのかもしれません。
レース鳩のベテラン・北海道のデカ橋さんや音楽の喜びを教えてくださる九州の花舞さんを始めとして、全国の多くの方々とブログを通じての交流は私に生きる力を与えてくださってます。本当に感謝この上もありません。
幸い健康なので、今後は北海道や九州にお邪魔し、鳩談義や音楽談義をしたい気持ちでいっぱいです。もちろん、ご当地の銘酒を味わいつつです。
高齢化社会になっても、より人間的に生きるため、人とのつながりを密にして楽しく充実した未来を築きたいものです。
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こんにちは!コロスケです。
男性でも自分の周りのことが出来て趣味などを持っている方は皆さん元気のようです。
私もとりあえずは掃除、洗濯、料理はできますがやっぱり一人じゃ寂しいかな、
うちの近所には15年ほど前に奥さんをなくされた元気な76歳の爺さんがいますが一人で中国へ旅行したり、運動会では遅いながらも100メートルリレーに出て笑いを誘ったりと元気なおじさんがいるので私も見習いたいと思っております。
今度はおいしいお酒でもいっしょに飲みましょう!
投稿: コロスケ | 2010年11月25日 (木) 11時39分
北海道コロスケさんへ
コメント有難うございます。北海道へ行ったことがない私は近未来に伺い、コロスケさんやデカ橋さんにレース鳩の見方についていろいろ教わりたいです。もちろん、お薦めのお酒をいただきながらです。
ところで、今回、レース鳩以外のことでもコメントを賜り嬉しいです。
要は夫婦はいつまでも互いに健康で相手を大切にして生きるべきではないでしょうか。それにより、私たちの趣味も楽しく続けられると思います。
拙いブログにまた遊びに来てください。
投稿: カッキー | 2010年11月25日 (木) 19時00分
久々に、じっくり拝見致しましたが~亡き奥様のエピソードにジ~ンと来て、何かしら頬を伝うものを感じました~・・・
私の周辺にも幾人か、奥様に先立たれた「男やもめ?」ならぬ孤立した殿方を存じ上げてますが~確かに皆さん食事が侘しいと、仰せです~・・・
調理までは、どうにかセッティングできても~その後が~・・・
ツイツイ酒量が進んでしまうのも頷けます・・・
カッキーさんには、その様な事はないと存じますが~これからの季節、くれぐれも御自愛下さいませね~・・・"^_^"
投稿: 花舞 | 2010年11月30日 (火) 19時41分
花舞さんへ
九州より遠路遥々コメントを有難うございます。余り内容のない拙いブログをお読みいただき光栄です。
お陰さまで、健康志向ですので、お酒の量はめっきり少ないです。途中でもういいやと思うと残っていても処分してしまいます。
花舞さんのブログは常に拝見し、施設巡りのご努力には敬服しております。私は音楽で社会貢献ができるはずなのに、自分の事ばかり考え、情けない次第です。
群馬県も福岡県も冬は同じく寒いと推測しますので、どうぞ温かくしてお過ごしください。
投稿: カッキー | 2010年11月30日 (火) 20時06分