700マイルストレーンの英国クライストチャーチ号
このレース鳩はボルドーマーチン号(816KイヤリングIN9686羽中総合2位、N6133羽中総合優勝)の直仔♂です。岐阜県・香山鳩舎より昨秋導入なりました。今春はサムデヨング鳩舎作出鳩♀と交配し、現在、抱卵中です。もうすぐ二世が孵ります。
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写真の通り、ものに動じない怖いほどの顔つきは、何かやってくれそうな鋭い精神を秘めており、飼育者としては頼もしい限りです。私のこれからのレース鳩人生をバックアップしてくれるでしょう。足の踏ん張りや立ち姿は堂々とし、腰の低さは精神の安定を表現しています。
こちら「スチール号」も元気で導入以来、無精卵は皆無です。飼い主に似て(?)若々しく、日々、舎内の動きに無駄がなく、健康そのものです。1022Kを見事な成績で翔破した所以、基本的に内臓が剛健と考えられます。
フランス南部モントバーン~北部オランダ間のオランダ・ナショナル1022Kを翌朝午前3時34分にプロング鳩舎へ到着し、5796羽中・総合優勝しました。
レースが行われた7月1~2日頃は北欧では北部へ飛翔すればするほど明るくなる白夜と考えられます。レース成績表を見るとレース後半は単独の飛翔であったと考えらます。この鳩も3年ほど前に岐阜県・香山鳩舎より導入なりました。
毎日、これらの鳩を眺めてると、レース鳩の好きな私としてはとりわけ楽しいものです。折角、願ってもないヨーロッパ1000Kナショナルチャンピオンを導入できたのですから、飼育者の私としては、より緻密に健康管理を施し、日本のPersimmon Marsh Loftでのびのび作出を頑張ってもらいたいです。今春の交配鳩はスチール号の孫で、同時にデ・ヨング89号の孫である♀です。
ところで、私がレースを始めた29才頃、神奈川県・河津鳩舎よりイギリスのサラグット系(別名ブラックパイド700マイルストレーン)を導入しました。この系統は子孫に良い結果をもたらし、数羽の優勝鳩を生み、稚内1000Kも翌日帰還し、若き日のレース鳩人生で、中心の系統となりました。
実はこのブラックパイド700マイル血統の先祖には「クライストチャーチ号」と書かれたものがいました。名前のつくレース鳩は必ずそれなりの成績を残してるものですからイギリスで有名だったと考えられます。
最近、地震の起きたニュージーランドのクライストチャーチ命名の由来は実はイギリス南西の都市クライストチャーチといわれます。人口約42000人で行政区分はイングランドに属します。両市は互いに姉妹都市の関係にあります。イギリスのクライストチャーチから50K程のところに著名な巨石建造物ストーンヘッジあります。
このため、前述のレース鳩「クライストチャーチ号」はこの町と関係してると想われます。ヨーロッパから700マイル(約1000K)を帰還したのかもしれません。しかし、作翔者プライス氏はすでに他界してます。ブラックパイド700マイルストレーンは若き日の私にとって思い出深い血統でした。
あるレース鳩のオーソリティーがこのブラックパイド700マイルストレーンの血統を引く鳩をご覧になり、500羽に1羽ほどの優れた目と称賛されました。また、埼玉県本庄市の今は亡き著名レースマンK氏も「群馬にもいい鳩がいる」と話されたことが耳に残ってます。宝石のように奥まで見える石目でした。
ところで、今回のニュージーランド・クライストチャーチにおける大地震からの復興を願い、群馬ニュージーランド協会副会長で友人Samuel Todd氏を通じ、私は 気持ちばかり支援をさせていただきました。地震は人類にとって人ごとではありません。
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