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2011年7月25日 (月)

生涯100才であったマルセル・ミュールの健康法

467 【松沢増保著サクソフォーンの歴史より転記】

 1901年6月24日にフランスで生を受けたクラシックサクソフォーン界のパイオニア「マルセルミュール」は8才からサクソフォーンを始めたといわれます。

 生涯にわたり、この楽器が本来持ってる優雅な音色、技術の可能性を追求し、同時に数多くの教則本の作曲によりクラシックサクソフォーンを世界に普及した偉大なる音楽家です。

 私は時々Audi TT Quattroを運転しながら彼の演奏した録音を聴いてます。それは超絶的テクニックは言うに及ばず、品位ある洗練された音色に深く感銘してます。

 これは彼が作曲した教則本の一部です。生徒の演奏技術の向上を目的とすること、及び音楽性を伸ばすための高度な作品です。このことから私は、彼の作曲技法がこれまた卓越したレベルにあると感じてます。 

P1020735  例えば、この教則本の曲を指示された♪=132の速さで、テヌートの十六分音符による旋律を歌うように演奏するには、呼吸は瞬時であることが必要とされ、あたかも無伴奏曲になります。

 つまり、一人で演奏しても、聴き手には2人で演奏してるかの如く聴こえる筈です。このような速い楽曲では瞬時に行う正しい呼吸法を身につけなくてはなりません。

 このことからマルセルミュールは演奏とともに教則本の作曲に生涯を捧げた音楽家であり、同時に、学習者の音楽性を高める目的で、数多くのクラシック作品をサクソフォーン用に編曲した教育者でもあります。

 若き日、私も、これらの教則本や曲集に挑戦し、故・阪口新先生に高校から大学時代まで教えを受けました。お陰で今でもソプラノ・サキソフォーンを楽しんでます。

P1020736  写真はマルセルミュールです。阪口新先生宅のレッスン室に飾ってありました。

 最近ではレストランなどでも時々、クラシックサキソフォーンの優雅な音色に接することがあり、作品数も増え、音色を聴くと心が洗われる思いです。不変の美に魅力が満ち溢れています。

 現在、日本において、多くの音楽大学にサクソフォーン科が設置され、優秀な演奏家が誕生してることはクラシックサクソフォーンの普及を願ったマルセルミュールの意志が達成されつつあるといえます。

http://www.youtube.com/embed/Fe4QCxOYrOs 

  ところで、クラシックサクソフォーンのパイオニア的存在であるミュールは2001年12月19日に100年の生涯を終えました。最近まで私はこのことを知りませんでしたが、世界の100才著名人を調べたら、サクソフォーン演奏家としてミュールの名前が掲載されており誠に驚きました。

 このとき、私は、ミュールは何故100才の長い生涯であったかを考えてみました。そして次のようなことが関係してるのではないかと推定するようになりました。

 それは、彼のサクソフォーン演奏における「優れた呼吸法」に原因があったのではないか考えられるのです。というのは管楽器演奏は0.1~0.3秒ほどの瞬時に素早く息を吸い込み、長い時間を使って少しずつ息を吐いて音を出します。この息を吐くことが健康にプラスになると考えるからです。演奏中は肺から炭酸ガスをすべて出すことになります。

 平素、私たちは無意識に呼吸をしていますが、肺にある空気をすべては吐いてません。推定では4分の1から3分の1程度を入れ替えてるのみと思います。

 無意識で呼吸してるとき、私たちは汚れた空気をすべて体外に排出してません。汚れた空気があるところへ更に酸素を入れる繰り返しです。この体内にある汚れた空気のことを残気といいます。

 呼吸法に優れていたミュールの肺には演奏中、残気がなく、血液内は一般人より酸素が多く含まれていたのではないかと思われます。

 私の実験によれば、血圧を測るとき息を10回ほど勢いよく吐いてから測定すると10~15程、数値が下がることが分かります。

 このことから健康法の秘訣の一つは呼吸法にあるのではないかと考えるようになりました。深呼吸では空気を吐き切ることが、結果として血液中に酸素が増え、各臓器の細胞がより健康になると考えます。

 「深呼吸は吸うことより吐くことを重点にすること」でしょう。しっかり吐けば無意識にきれいな空気が入ります。緑に囲まれたところで試してみてください。

 最後にサキソフォーンの可能性をいかんなく発揮してる演奏を聴きましょう。http://youtu.be/TsTdffJ9LHg

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