ある女性銀行員の応対に感銘
30年以上にわたり取引してる信託銀行は統合による変遷で名称が3回変わり、古い通帳の名称を見ると懐かしいものです。代々の支店長さんをはじめ、多くの行員の方々と出会い思い出がたくさんあります。
中でも、tellerとして窓口で応対されるのは女性行員が多く、客とは単純な面もあり、「あの女性行員がいるからあの銀行へ」という感覚で取引を継続している向きもあるでしょう。私もその一人かもしれません。
しかし、本当に大切なことは、窓口で応対するtellerさんが、刻々と変貌する経済動向の把握において、いかに最先端にいるかではないでしょうか。
それは日本のみならず「世界経済の現状と見通しについて」、及び、米国のみならず「各国の為替レート」の数値を熟知しているかどうかでしょう。それであってこそ商品の説明が生きてくると考えます。
特に、信託銀行がその業務において、普通銀行、信用金庫などと異なるところは「投資を目的とする客がほとんど」です。それも多くは海外のファンドに投資します。
お金の出し入れや融資は業務の一部であり、投資目的の客からの相談、及び説明に的確に対応することがtellerの本業となってます。
一方、世界経済はヨーロッパから南北アメリカにかけて、日本の深夜に動き、つまり、日本人が寝てる間に世界経済は大きく変動してるのです。日本の早朝(現在は午前5時)に動きが確定します。 そして、再びニュージーランドから新たな動きが始まります。
このためtellerさんは業務が始まるまでに数値を確実にインプットしておく必要があり、客を迎える前の準備は鉄則です。特に売れ筋については最近3~1ヶ月の価格変動を把握してこそ、現状と見通しについて客をリードできるでしょう。
特に、客が最も知りたい利回りは商品の根幹です。毎月分配の場合、「分配額×12÷基準価格×100」であっても、必ずしも、すべての客は知らないでしょう。しかも、基準価格は毎日変化するので「利回りも日々変わり」、まさに生き物です。
ところで、一般的に、人にものを教えたり説明するには、聞き手の10倍ほどの新しい情報及び知識が不可欠と言われます。
各国の為替レートとともに日々変動する価格の現状認識があっても、ネット時代であるが故、最新の経済動向に関してはプロもアマチュアも同時という宿命があります。
しかし、ここがプロの違い。「今が買い時かどうか」入行以来、培った経験を背景に自信を持って客に提案してもらいたいものです。
世の中の多種多様の職業の中でも、投資を専門とするtellerほど難しい職種はないかもしれません。私には絶対できないことです。正にup-to-dateの情報把握が業務の根幹で、私は敬意を表しています。
本日、私は取引銀行へ行き、いつものМさんに応対していただきました。実は、彼女は投資に関して意外に強気です。私の推測では、学生時代は勉強は言うに及ばず、青春をバスケットに打ち込んだそうで、このとき培った「強気で攻めの精神」が現在の仕事に通じているのではないかと感じてます。
いつ銀行に伺っても、笑顔でないことはありません。先日は私の顔を見るや否や、余りにも、にこにこされるので私は何だろうと心配になりましたが、あるいはそれもtellerとして不可欠な要素かもしれません。
窓口での彼女の説明は、あくまで「私が有利になることを真剣に考えてくださり」その気持ちがひしひしと伝わり、涙が出るほどです。心から、客である私のことを考えて下さってることが分かります。
すべての客は「望みを胸に」銀行に行ってます。特に高齢者が多くtellerさんを頼ってる面が見受けられます。私もそうですが、一人暮らしの方も多くいるでしょう。この場合、tellerさんの明るい応対、真剣な姿こそが、あるいは寂しさを忘れてる時かもしれません。
経済動向の説明を媒介にし、tellerさんによる温かな信頼関係構築こそ、客と銀行の「強い絆」になるでしょう。
Мさん、これからも持ち前の素敵な笑顔で最新鋭の経済を教えてください。
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とても魅力的な記事でした!!
また遊びに来ます!!
ありがとうございます。。
投稿: ビジネスマナーの電話応対 | 2012年3月20日 (火) 11時03分
ビジネスマナーの電話応対さま
アクセス及びコメントを有難うございます。実は私は一人暮らしなので、取引銀行など窓口にいる方にどうしても精神的に頼ったり、一方、親しくさせていただいてます。
窓口での応対で最も肝心なことは話の内容が正確で、経済は生き物のように刻々と変動し、タイミングの的確さが肝心と思ってます。
言葉の明瞭さ、自信、品格により、また、お会いしたくなるものと感じます。
投稿: カッキー | 2012年3月20日 (火) 12時22分