余分な神経を使わず準備に専念するイチロー選手に学ぶ
【1】、健康であること
【2】、朝起きたらその日にやることが頭の中に満ちてること
【3】、人間関係が良いこと
【4】、美しいものを見たら美しいと感じられること
【5】、ほどほどのお金があること
これはどこかで聞いた話です。【1】と【5】は現実的に幸せの土台です。ブログでは時々、健康について拙い考えを書き、自ら実践に努めてます。
【2】は日々の生甲斐につながり、その人にとって最も核心的なこと。これがその人の心を満足させるものでしょう。ましてや、より高度な目標へ挑戦となったり、次第に結果が付いてくれば大きな喜びです。
ところで、マリナーズのイチロー選手については2年前のブログで取り上げさせていただきましたが、常に身体状況の把握と試合前の準備にかける集中力、自己管理の厳格さに凡人とかけ離れた姿を見ることができます。
2009年WBCでは、選手たちは行動を共にし、同じ宿泊施設であるのが常であっても、イチロー選手は王監督に「米国に自分の家があるので、そこから通わせてほしい」と申し出たとのことです。
大切な試合であればあるほど、平素の生活習慣を乱さないで、平常心を最優先させることがイチロー選手の魂なのでしょう。
遠来の日本人選手と宿泊施設で暫くぶりの交流をしたい気持ちを抑え、それより翌日の試合の、ここ一番という大切な場面に精神と肉体を最高潮に持っていく過程こそイチロー選手が考える核心であり、これが自宅から通うことを申し入れた所以と思われます。
決勝戦の日、チームメートが球場に着いたとき、イチロー選手はすでに打撃練習の真っ最中。彼の頭の中は決勝戦を前にした準備と身体状況の確認に集中してたのでしょう。
決勝戦までの試合では、イチロー選手はスランプにあったといわれ、打撃で余り活躍できずにいたようです。決勝戦では他の選手もあまり打撃が振るわず、なかなか得点に結びつきません。
しかし、ついに暗かったベンチの雰囲気を一掃するイチロー選手の2塁打が肝心要のところで飛び出し、得点に結びついたのです。
この瞬間、日本のベンチは喜びに沸きかえっていた一方、2塁上の彼はベンチのような喜びを表わさず、淡々とし、「なぜ打てたか」を冷静に振り返っていたようで、スランプ脱出の鍵を頭の中で思い返していたのかもしれません。
大切な場面で打てたことは「ちっちゃなことを重ねることが、とんでもないことになる」という彼のモットーから生み出されたWBC優勝への2塁打なのでしょう。
10年間続いた連続200本安打の偉業は今年、逸しても、「野球と出会えて幸せ」と言うイチロー選手から、「好きなことを冷静に大事にする精神」を学びます。
翻って私たちも、冒頭に記した【2】の「朝起きたら、その日にやることが頭に満ちてること」は充実する日々への第一歩と思われます。
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