体内時計を乱す24時間社会にあって
これはヒマラヤ山岳地帯に位置するブータンの首都ティンプーにある王の記念館でThe Japan Tims Weeklyに掲載された写真です。
険しい断崖の仙人隠れのような場所に佇み、神秘的な景観を成すとともに、そこには日の出や日没の大自然のリズムに合わせて生きる人間の姿が窺い知れます。
困ってる人がいると自然に手を差し伸べる国民性と聞いたことがあります。雄大な大自然とともに暮らす高い精神生活から来るものでしょう。GNH(国民総幸福量)が高い国といわれてます。
日本でも石器時代から江戸時代までは地球の自転に逆らわず、生活が自然体で続いていたと推測できます。それは現代とはまるで異なるでしょう。
まず、電気がないことが最大の原因です。それはラジオも、テレビも、携帯も、車もなく、24時間営業のコンビニもない素朴な社会だったからです。
人類誕生以来、つい最近まで私たちの祖先は地球の自転に合わせ活動していたのに、現代はかなり自然に逆らった生活をしているといえるでしょう。
一方、人間以外では、動物や植物の多くは未だ自然のリズムに即して生活し成長します。
飼育してるレース鳩は日の出直前に目を覚まし、早朝の我が倉賀野町上空を1時間ほど飛翔します。その距離およそ80Kmほどです。餌は二食で、日没後は鳩舎内ですぐに睡眠です。休息は充分で、体内で消化された栄養は明日へのエネルギーとなります。レース鳩は現代でも、昔の人間と同じく地球の自転に即した生活をしてることになります。
日本犬である愛犬「コロ」も太陽とともにリズムある生活をしています。
翻って私たちの生活はいつからか地球の自転に歩調を合わさなくなり、それはコンビニの深夜営業及びテレビの深夜番組に代表される24時間社会になってるからです。また、都会の繁華街は深夜でも賑わってるようです。
ところで、2006年に作成されたOECD(経済協力開発機構)による各国の平均睡眠時間によると、フランスが8時間50分でトップとなり、続いてアメリカ、ニュージーランド、オーストラリア、トルコが8時間30分以上であるのに対し、日本人の平均は7時間50分とのことです。
近年、日本人の4~5人に1人が睡眠不足を抱えてるといわれ、それは24時間社会が原因であるだけでなく、職場、学校、家庭などからくるストレスにも起因し、結果として睡眠の質が低下してると思われます。
50年ほど前、日本人の平均睡眠時間は8時間以上あったといわれ、その後、徐々に減り続け、近年では平均7時間14分まで短縮とのことです。韓国も少ないようです。夜間を写した衛星写真を見ると日本と韓国が輝いてることが分かります。
睡眠不足は生活習慣病の一因にもなり、長時間起きてれば必然的に食物の摂取量が増え、肥満の一因とも考えられます。
睡眠不足は産業や勉学の結果に現れたり、交通の危険が潜みます。24時間社会では本来人々が持ってる体内時計が乱れていることでしょう。 こんなことからもサマータイム導入は現在の日本社会には適さないです。
しかし、現実に、現代の24時間社会を変えることはできませんから、それに対処するには、自ら健康的な生活習慣に努め、例えば、勉強や家事など朝飯前に一仕事する習慣を作るのも一つの方法で、これは自然のリズムに合致し、ひいてはお腹が空いて朝食がおいしくなる可能性は大いにあり、早寝につながるでしょう。 24時間社会に負けない生活実践、とりわけ自らを律する生活リズムを身につけたいものです。
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