夕刻に金星と三日月がランデブー
本日2012年1月26日の夕刻は南西の空に金星と月が近づいて見えます。時間の経過とともに近づくので、ヨーロッパやアメリカで見ると、一層接近して見えると推測します。
最近、毎晩、夕刻時に南西の空に輝いてる金星は「宵の明星」です。約3ヶ月後の日の出前には東の空に見えるので、このときは「明けの明星」と呼ばれます。内惑星なので常に太陽の近くに見える現象です。このため、金星は深夜に見えません。
こんなことはあり得ませんが、仮に深夜に見えたら、シリウスより明るくなり、月明かりのように陰が出来るかもしれませんね。ご覧なったことがあるでしょうが、金星は日中でも見えることがあり、それは光度が-4.7等星だからです。
もし、一般の恒星が昼間でも見えれば、皆さんの誕生日の星座は誕生日はもちろん、その前後の日中に輝いてます。しかし、太陽の近くなので眩しさで消されてます。
自分の星座が最もよく見えるのは誕生日の半年前か半年後で、太陽と全く反対方向あるときです。しかし、実際には誕生日の前後4ヶ月であれば見える筈です。それは太陽との角度が広がるからです。
さて、本題の金星について簡単に復習しましょう。
子供の頃は水金地火木土天海冥と習いその順番を覚えたものです。水星と金星は常に太陽の近くに見え、水星はいっそう近いので見るのが難しいです。日の出直前や日没直後に水平線や地平線ぎりぎりに現れるからです。
ところで、1天文単位であるAU=astronomical unitとは太陽から地球までの距離である約1億5000万Kmを指し、太陽から金星までの距離は1億820万Kと計算されてるので太陽・金星間のAUは0.72ほどです。
金星の公転周期は地球の日数で225日といわれ、これは地球の7ヶ月半ほどで太陽の回りを一周することになります。
地球から見て、金星が太陽から最も離れる角度を最大離角といい、それは47度と測られてます。ですから日の出直前や、日没直後に見えるのでしょう。
大きさについては、金星の半径は6052Kmと計算され、地球の半径6377Kmより少し小さいようです。大気の殆どは二酸化炭素で占められ、あとは少しの窒素と推測されてます。
一方、地球など他の惑星の自転方向は反時計回りですが、おもしろいことに金星の自転方向は例外的に時計回りといわれます。こうなると、金星にいると太陽が西から昇り、東に沈むということで、地球ではありえないことです。地球的に考えれば、これはまるで「未来から過去へ戻る」ようでしょう。
今夜は寒いですが、午後5時30分頃から午後8時頃まで南西の空を見て、三日月と金星のランデブーを眺めましょう。なお、先日書きましたが、30日には今度は月と木星が近づきそうです。
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