心を鬼にして西洋シャクナゲ大輪の蕾を摘む
毎年5月10日前後に満開になる玄関前の西洋シャクナゲ大輪です。
1月上旬の蕾はすでに大きくなって4ヶ月後の開花の準備です。しかし、毎年、平均してたくさん咲かせるためには、今の寒い時期にある程度、蕾を摘む必要があります。
これは20年以上にわたるシャクナゲの手入れから知り得たことで、自然のままにしておくと翌年あまり咲かなくなり、何とも寂しい姿になります。
理由は二つ考えられ、一つは、一つの枝で考えると前年に咲いた枝は原則的に翌年は咲かず、翌々年に咲きます。つまり、1年おきということです。2つ目の理由は一度に咲き過ぎると翌年は栄養不足に陥り、樹木全体の成長に影響を及ぼします。
こんなことから、私は今年用の枝と来年用の枝に分けるようにし、この作業によって毎年、平均して大輪を咲かせるという目論見です。
写真の如く、5月の開花は咲き誇るといった形容が相応しい大輪で、ピンクの開花と紅い蕾が調和して見事です。驚くことに花弁には必ず上下があり、上部には赤い点々が集合してます。私の知る限り、近郊ではこのような大輪シャクナゲを見るチャンスはありません。
実は昨年の今頃、余りにも蕾が付いていたので100個摘みました。摘むときはすごく可哀そうな気持ちになります。そのままにしておけば、必ず大輪が咲くからです。しかし、シャクナゲ全体のことを考えると摘まなくてはなりません。どの蕾の大きさもほとんど同じです。本当にもったいない感じで、申し訳なく泣く泣く摘みます。それでも多少でも小さい蕾を摘みます。
これが摘まれた蕾で残念にも日の目を見ないことになります。今年は30個余りなので例年より少なくしました。ハサミで切りましたが、切り口がすでにピンクになってるものもあり、蕾の中は真冬のうちに咲く準備をしていることが分かります。
動植物には淘汰が付きもので、その最たるものはライオンの子育てといわれます。生まれると目の見えない子供たちを崖から落とし、親の匂いを頼りに崖をよじ登って来た子供だけが生を受ける掟と聞きます。それによって手足の丈夫なもの、嗅覚が鋭いもののみが代々百獣の王となり、食物連鎖のトップに君臨できるのでしょう。
これが西洋シャクナゲの現在の様子です。蕾は推定100個付いてます。 果たして、上の写真のように5月には大輪を見せてくれるでしょうか。手入れは年間を通して行なってると言って正しいです。
それは晴れてる日の午前中に多量の水を与えます。また、大切なことは肥料です。これは失敗しないことが肝心です。与え過ぎたり、根元に近すぎると樹勢が弱ります。枯れることも起こります。年2回施し、咲いた後のお礼肥と寒肥です。私は鶏糞を遠巻きに与えます。
ところで、今年の5月にはこのシャクナゲ大輪を観賞するために、前橋の「お菓子作りの会」の女性たちが15名ほど来訪予定です。果たして彼女たちを感動させられるでしょうか。私としては大寒を無事に過ごさせ、時々水を与えることで蕾の成長を促すだけです。
我が人生に花は咲かずとも、西洋シャクナゲ大輪が咲き皆さんに喜んでもらいたい。
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