瓜二つの親仔・・・モザイク号とモザイク二世号
昔はミュ二ィエ系で日本の最北地・稚内から2羽を帰しましたが、今春は暫くぶりに写真の「モザイク号」♂が1羽の参加で、憧れの東日本稚内グランドナショナルレースを記録できました。
山越え、海峡を越え、猛禽を回避し「よく1000Kを帰って来た」と鳩を手に持ち、半世紀以上レース鳩を飼育している小生に初めて涙が出ました。
実は、この鳩の父方の祖母が、はと鳩舎において生涯を閉じたとの連絡に、「モザイク号」を1000K系種として活躍させる気持ちが一層強くなってます。
ご存じの方もおられるでしょうが、モザイク号の祖母は林祐和鳩舎作翔により稚内GNを3年連続翔破した「GNⅢ号」です。銘血を引く「モザイク号」を基礎にして、私は改めて1000K系復活に懸けてみる気持ちになってます。
稚内から帰還して疲労が抜けた6月に、試しに「サハリン号」孫と交配したところ、とてもよく似たモザイクが生まれ、現在では父より鋭い目をしてます。
父が2才で1000K帰還直後の仔は貴重と考え、この仔鳩を種として託すことにしました。いかがですか、よく似てるでしょう。
しかし、性格面では仔の方に精悍さが感じられます。一見似てるので鳩舎の中で間違うことがあります。
こちらが「モザイク二世号」♂です。父はおっとりした性格でも、仔の方が警戒心が強く、猛禽に対する回避能力があるように感じます。
特に、稚内から津軽海峡まで500K南下しながら飛翔するにはバックが雪山なので、羽色は、どちらかというと白系統の方が猛禽には見難く、有利であると北海道のデカ橋さんに教わりました。 「モザイク二世号」は立ち姿から判断してスピードは親に勝るかもしれません。
暮れから正月にかけて、飼育者は来春の交配を考える時期です。「モザイク二世号」にも長距離タイプの♀を付けたいです。今のところ、オランダのサム・デ・ヨングが候補です。
下の♀鳩は香山鳩舎作スチール号の孫で、母方はファンデンウェーゲンの「デ・ヨング89号」や香山鳩舎のGN2位・SGN151号がいます。メスらしい表情と機敏な姿勢を成してます。
ところで、先般、紹介しました「ランボー号」の孫BCは♀でなく、♂であることが判明したので、スチール号との交配はなくなりました。レース鳩は仔鳩から成鳩へ至る過程でかなり変化するものです。今まで♀鳩鳩舎にいましたが、次第に勇壮となり堂々と自己主張し、主翼も長くなって長距離タイプの特徴を呈してきました。
この鳩は、ピジョンクレージー鳩舎から9月に導入したものです。先祖にバルセロナの俊鳩がひしめき合ってます。
例えば、ランボー号が祖父と曾祖父の二重近親であり、曾祖母はミス・バルセロナ号の二重近親。曾祖父母たちはバルセロナチャンピオンがずらりと顔を出します。このため、長距離の種としては願ってもない血を引いてます。しかし、それを再現できるかは飼育者である私の責任ということです。
レース鳩の健康管理では、年間を通じてサルモネラ対策が欠かせないとの考えから、日常的に餌に生菌剤を塗してます。この他、塗すとよいものを考えて吸収させてます。種にも与えてます。糞はとてもいい状態です。また、レッドストーンは整腸作用があると考えられます。
人間もそうですが、「如何に大腸の健康を維持するか」が、すべての臓器にプラスに作用するのではないかと考えてます。
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