夜明け前、すでに南東の空に見える「さそり座」
誕生日に自分の星座は見えません。というより日中に出ています。「さそり座」=英名the Scorpionは10月24日から11月21日までに生まれた人の星座です。
自分の星座が良く見えるのは半年後です。それは星座が太陽と反対の位置になるからです。「さそり座」は5月頃の深夜に南に来ます。半年後でなくても自分の星座は東の空や西の空に見えます。
今の時季、朝5時に南東の空を見れば「さそり座が」多少赤味を持ったアンタレスを中心にくねった姿を見せてます。今は星座を眺める絶好の機会です。特に「さそり座」の人は確認しましょう。それは尾をくねらせた独特の姿で、他の天体に睨みを利かせているようで存在感があります。
本物のサソリは日本の自然界ではまず見られず、熱帯の日陰に生息する毒虫で、姿はエビに似て、カニのようなハサミを持ち、尾に毒針があります。昔、捕まえた人が私が勤務するカルカッタ日本人学校に見せに来たことがあります。
このように自分の星座は半年後でなくても、誕生日の3~4ヶ月前後に見えるので、運勢を占うだけでなく、しっかり、その形を確認したいものです。自分が生まれた日に自分の星座は太陽の近くで輝いていたのです。
ところで、「さそり座」の首辺りに赤味がかかった1等星があります。これこそ有名な「アンタレス」です。時々近くを通過する「火星」と共通して赤味みがかかっていることから、この二つの星は互いに対抗心があるかのごとく考えられ「アンタレス」命名の由来になったようです。
AntaresのAntはi(・・・に対抗する)を意味し、Aresはギリシャ語で「火星」を意味します。ギリシャローマ時代から、同じく赤味がかかった火星に対抗意識を持つ星としてAntaresとなったのでしょう。
地球からアンタレスのまで距離は550光年といわれ、私たちが今見ているアンタレスはコロンブスがアメリカ大陸を発見した頃に発した光ということになります。
アンタレスは日本では南の空の低いところに見えても、ブラジル南部やオーストラリアのブリスベンでは頭上を通過します。
さそり座はアンタレスの赤味とともに尾がくねった独特の形を成し、本来は夏の星座として登場します。すべての星座は1日1回、天を通過するので深夜でなくても、季節とともに特に早朝はいろいろの星座が見えます。寒中であっても時には早起きし、すでに東の空に出てる夏の星座を見ましょう。
3日ほど前、西の空にあった月です。弓に例えれば弦に相当する部分が上を向いてるので上弦の月です。
地球と月は追いかけっこしながら太陽の周りを回りますが、月が地球より後方になり地球をあとから追いかけてくる状態にある場合が上弦の月とも言えます。公転中の地球より前にある場合を下弦の月ということができます。
ところで、下弦の半月のとき、つまり旧暦23~24日ごろの月を眺めれば、私たちは「もうすぐあの位置へ行くのだ」と、宇宙船地球号に乗ってることが実感できます。
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