今夏は開花するか、庭の「ねむの木」
生前の父がどこからか仕入れてきた「ねむの木」が咲いた記憶はありますが、若気の至りから当時の私はそれほどこの植物に関心がなく、何かの折に切ってしまい、長期にわたり「ねむの木」の開花はありませんでした。
しかし、不思議なことにどうしたことでしょう。近年になり子孫が幾本も生えました。忘れた頃に種から生えました。しかも、元の場所ではありません。
年齢が父に近づいたからでしょうか、最近になってその特異な葉の運動に親しみを感ずるようになってます。2週間ほど前から葉が出て、ご覧のようにゆったりした風情は何とも言えない平和な雰囲気を醸し出します。空気を溜めてゆらゆら揺れてます。
葉は三葉虫を彷彿させる如く、枝を中心にして左右に対を成してます。また、細かな葉も互いに対を成し、夕刻から翌朝まで葉が閉じるのが、この植物の大きな特徴で、これは就眠運動と言われます。
このように夕刻に葉を閉じる植物は珍しいです。なぜ、このように就眠運動するかは不思議なことで中国では合歓木(ホーフアンモー)といわれ、夫婦円満の象徴とされるようです。
ところで、数年間、開花しなかった庭の赤紫の藤が今年はたくさん開花し、咲かせ方のポイントが確認できたので来年も咲くでしょう。
赤紫の藤に肖ってでしょうか、「ねむの木」もちらほら蕾らしきものがついており、いよいよ開花の気配です。ぜひ、この勢いに乗らせたいです。しかし、まだ確実ではありません。
花は何とも不思議な感じで、これがたくさん咲いたら、きっと極楽浄土の雰囲気でしょう。
「ねむの木」は中近東が原産地と考えられ、いつの頃か中国経由で日本に伝わったのでしょう。遣隋使、遣唐使によるものと推定できても、私たちが歴史で習う以上に、大陸との交流は盛んに行われていたらしく、柿やザクロのように、たくさんの植物が大陸から来ており、現在、生育してる植物の大半は当時の交流による子孫と考えます。
【午後7時頃、ねむの木は全体の葉が就眠を開始】Click please!
植物の生育は太陽と土と水です。朝夕、水を与えてます。もうすぐ入梅なので、その点、助かります。果たして、極楽浄土のような「ねむの木」が今年の夏は開花するでしょうか。夢が一つ増えました。
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