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2013年6月13日 (木)

名曲喫茶「あすなろ」の復活に感銘!

P1030846_3  クラシックファンの減少や中心市街地の衰退に伴う厳しい経営により、昭和57年、惜しまれつつに閉店を余儀なくされた高崎市の名曲喫茶「あすなろ」が、この度31年ぶりに復活と聞いて、早速、開店3日目の本日行ってみました。

 学生時代に音楽センターで行なわれた演奏会の帰路に、幾度か立ち寄った記憶があり、当時もクラシックの流れる喫茶店は殆どなく、格調高い雰囲気が脳裏に刻まれたままでしたが、この度「あすなろ」が蘇り誠に嬉しく思う一人です。

 復活といっても、年数が経過したので果たして内部はどうかと気になりました。しかし、全体的な雰囲気はハード面もソフト面も昔の精神が継承され、インテリアは全体的に落ち着いてます。

 店内に入るや聴こえてきたベートーベンの第7シンフォニーに安堵です。店の近くにはシンフォニーロードも走り、音楽の街・高崎市が名実ともに市民のものになりつつあるように感じます。「あすなろ」の建物は市が改修したとのことです。

Dscf0085  現在でもクラシック音楽が聴けるカフェは見当たらず、待ちに待っていた感じです。砂時計と共に運ばれた紅茶を飲みながら一人静かに味わいつつ時を過ごしていると、女性店長Yさんが私のテーブルに来られ、暫し話ができました。

 店長さんが生まれる以前に、昔の「あすなろ」は閉店していることから、その全体イメージの把握は想像に頼るのでしょう。また、往年の客に話を聞くなど「あすなろ」本来の姿を真剣に模索されてるようでした。

P1030844  このcafe「あすなろ」は地元・高崎経済大学学生らでつくるNPO=non-profit organizationが運営し、約40名の学生さんが曜日と時間を決めてバトンタッチして仕事に携わるとのことです。店長さんもOGで、すでに社会人として接客業など経験され、経営は間もなく軌道に乗ることと思われます。

 私がこの女性店長さんに感銘を受けたのは、初対面にもかかわらず、気さくに今後の方針や苦心談を話されました。

 それは往年の文化の拠点復活といっても、現代は客のニーズが異なり、シャンソン、ジャズ、ニューミュージックも流してほしいという客もいるとのことで、その塩梅をどうするかとのことです。また、流す音量の好みもまちまちとのことで、理想と現実の狭間のようであっても、この店長さんなら、必ずや最善の方向性を見いだせるものと感じました。それは豊かな接客経験と、とりわけ明るいお人柄が伝わって来たからです。

P1030843  しかし、やはりここが文化の拠点・名曲喫茶復活の難しいところ。

 これは31年以上前の「あすなろ」も同様だった筈で、今回も、クラシック人口の減少や、厳しい経営から少しでも脱皮するには、客のニーズの音楽ジャンルを時間別に設定たり、あるいは曜日によって応えるなど、クラシック以外を効果的に流す糸口が見つかるのではないでしょうか。客は次第にそれを知って行くようになるでしょう。

 往年の「あすなろ」の最大の特徴はクラシック専門の喫茶店であり、復活後も【同じ時間帯にクラシックと大衆音楽をチャンポンに流さないことが基本】で、例えば、金曜・土曜の夕刻からはクラシック以外も流したら若い人にとっても、クラシックファン以外の方のニーズにも合致するでしょう。

 店長さんのこの点に対するお悩みはいつの時代にも存在し、時代を超越するものです。昔の作曲家たちも、夜は酒場で大衆受けする音楽をピアノで弾いたりして、経済のためには望まないことも渋々取り入れ、家計をやり繰りしたようです。もしかして、現代の音楽家にも似たことはあるかもしれません。

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 「あすなろ」店内にはインターネットが設置してあり、これはとてもいいアイディアです。また、時折、講演や生演奏の催しもあり、「あすなろ」復活にとてもワクワクする一人です。前途を心より祝します。  

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