極楽浄土のような「ねむの木」・・30年ぶりに開花
子供の頃に「ねむの木」があり、今の地に引っ越してからも両親の好きな「ねむの木」が植えてありました。時折、咲いていたのですが、当時の私は若気の至りで、あまり興味がありませんでした。
しかし、母の往診に来た医師が高いところを指差し、「ねむの木」が咲いてることを同行の看護婦さんに教えてていたことが思い出されます。
両親がこの世を去ってから15年ほどして以前の家を解体する折、庭の樹木の一部を伐採する必要から「ねむの木」も切ってしまいました。
21世紀と共に今の家を新築し、その後、最近になって庭の全く別の場所に幾本か「ねむの木」が生えているのに気がつきました。友人にプレゼントもしましたが、残った1本が近年めきめき成長し始め、それはシャクナゲなど周囲の樹木に水遣りをしたからのようです。
夕刻になると葉を閉じ、早朝に開く特徴ある性質に魅せられ、それを鑑賞の対象としてましたが、もしかして近未来に開花するのではないかと密かに期待感が生じ、ここ2年ほどはしっかり水遣りしたら、ずいぶん枝が張りました。
そして、ついに一昨日6月15日の夕刻咲き出し、心から感動しました。季節は梅雨の真っ最中。写真のように極楽浄土を想わせる何とも例えようのない優雅な雰囲気を醸し出しています。花弁の形態から英語ではsilk treeと表現するのが頷けます。
すでに5つ咲いてますが、枝についてる蕾は数え切れないほどで樹勢はいいと感じます。やはり自然に生える植物は自らの適所を知ってるのでしょう。
植物は種類によって日当りを好むもの、シャクナゲのように半日陰を好むものがありますが、「ねむの木」は日当たりのよいところを好みます。そして、多くの水を与えるとどんどん成長することが分かりました。
花のすぐ近くに膨らんで見えるのが蕾です。これから暫くは開花が楽しめそうです。夏にかけて花の少ない時季に有難いプレゼントです。
それにしても、昔あった「ねむの木」の子孫で、暫くして種から生えて成長し、開花につながるとは生命のバトンタッチほど不思議なことはありません。人間も両親から私の時代に世代交代し、「ねむの木」も30年ぶりに開花です。
街中ではあまり見られないのでお近くの方はご覧においで下さい。
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