木漏れ日の中を散策・・・「赤城自然園」
夏の一日を大自然の中で思いのほか長時間歩きました。全コースの距離はスロープのある山道を5~6Kです。暫くぶりに足腰が鍛えられました。
群馬県の中央部に聳える名峰・赤城山(1828m)の裾野は長く、あたかも富士山の裾野のようです。なだらかな裾野を眺めると先史時代に火山活動によって高いところがなくなり、現在の姿になったと想像できます。東西に対称的に広がる裾野が赤城山の特徴といえます。
その西側の裾野は鈴ヶ岳の下から始まり、一気に渋川市と昭和村までなだらかに延びてます。そして、その途中にあるのが「赤城自然園」です。標高700~800mで、連日、炎暑である下界とは温度において格段の差があります。
広大な原始林が織り成す木漏れ日の中を歩きます。散策しても少し汗ばむ程度です。
歩く道は木片を砕いたものが敷き詰められ、自然にマッチしてます。これは昆虫などの生態系に配慮しつつ、同時に訪問者の足腰に負担がかからぬよう一石二鳥の工夫がなされてます。
私は全コースを歩きました。時折、目印の標識や地図が示されていても道は結構アップンダウンがあることから、いい足腰の運動です。
午前10時半ごろから12時30分ごろまで、緑生い茂る中をひんやりした空気を吸いながらの散策です。「自分の肉体」とは何か、「自然とは」、と考えながら歩くものです。
真夏であることから開花してる植物は少なくても、時々、目を奪う花に出合いホッとするものです。
山道を登るのは先日、浮島やモリアオガエルで有名な大峰湖へ行った以来で、最近は上半身の筋トレ中心の運動に勤しんでることから、今回、足腰への負荷が疎かになってることに気づかされました。やはり、筋肉をつけるのはバランス良く上半身も、下半身もということでしょう。
驚いたことに自然の沼があり、こんな奥山に、もしかして人類誕生より遥か昔から存在してるのかもしれません。地殻の何らかの理由により沼ができてたのでしょう。他の場所より幾分低い位置にあることと、周囲が自然林に囲まれてることから風が当らず、水面に波がなく鏡のようです。
その水面を何百匹ものミズスマシが円を描いてスイスイ泳いでます。一般の生息地より天敵が少ないのでしょう。ミズスマシの泳いだ輪の軌跡のみが表面に残り、彼らの楽園と感じました。
時には、かけっこや、ごろ寝ができたりで、小さいお子さんを惹きつける芝生の広場があったり、お弁当を食べる場所が設置されてます。最初の写真の通り、ツリーハウスは吊り橋を渡っていくことからスリルがあり、大人も子供も楽しめることから家族連れで来ても楽しいでしょうが、意外と歩く距離が長いことから、なだらかな坂道でも3~4才にならないとくたびれてしまうと思われます。
いつもの都会の喧騒から離れ、このような樹木に覆われた自然の中を散策すると、この世は本当に広大な自然ばかりであって、殆ど人間のいない所ばかりという考えになります。
人間が活動してる所は陸地の0.1%未満にも満たないでしょう。こんな狭いといわれる日本でもそうなのだから、ましてや地球規模で考えると、人間など数的に微々たるもので、それに比較し、昆虫など無数の小さな動物や、何万種類もの植物により地球の自然は存在すると悟ります。
「赤城自然園」の近くには、数億年前の地殻変動によって地下深く取り残された海水を汲み上げる「天地の湯」があります。この露天風呂は本当にお薦めです。それはお湯につかりながら、榛名山の雄姿とその下に広がる渋川市街を高い位置から眺めるられる絶景です。また、塩味のする泉質は肌に優しいです。
山道で疲れた足腰をほぐしてから、付設の山小屋風レストランで美味しいうどんを食べ、ゆったりとして自然と共にあった夏の一日が終わりました。次回は、多くの開花が見込まれる5~6月頃に「赤城自然園」を散策したいと思います。
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