レース鳩飼育者の健康を考える
【アルカディア式展望台 Click please!】
本格的なレース鳩飼育者は愛鳩家というより、結果を求める云わば勝負師であることから、レース鳩の健康管理については人一倍の力を持っており、未然に病鳩を出さなぬ予防はもちろん、あるいは、それ以上に「鳩の状態を上げる」工夫をするものです。
血統とともに、選手鳩の管理はレースの最たるもので、その術はいわば門外不出なことが多く、血統は明かしても、必勝法はなかなか明かせない実情があるものです。
同様に、レースとレースの間に行う個人訓練の放鳩地についても秘密裏に行われることが多く、レース放鳩地から直線に近い帰還経路のみならず、レース帰還時における他地区や他鳩舎との「分岐点」を考慮します。このためには個人訓練でなく、3鳩舎ほどで合同訓練を実施し、互いに分岐点から別れ、直線的に自鳩舎へ帰還させる工夫をしています。
餌については、レース時は2週間のスケジュールで内容や量を決め、これらも長距離レースに勝利した場合など結果を出せば、苦労してレース事前に知り得た術を、やすやす人には言えないでしょう。あるいは、これがレース常勝の最大の楽しみかもしれません。
一方、種鳩については、現在、休養と換羽の真っ最中であることから、選手鳩とは異なる管理となり、来春の交配が上手くいくよう健康管理に勤しみ、8月から11月にかけて、「換羽をきれいに仕上げる」飼育を徹底したいものです。工夫はいろいろ考えられます。一般的に、左の餌は「分離用」で、右は「混合飼料」です。画像をクリックしてください。
種鳩に対しては「必要な栄養素を堅持しつつ」、更に、雌を太らせないことが肝心であっても、つい、餌の量を増やしがちになります。時々は「数羽の雌を手に持って確認し」塩梅を見ながらの給餌です。
このようにレース鳩飼育者は勝負師であることから、レース結果に対し血眼になる余り、それ以外の重要なこと、つまり「飼育者自身の健康」、そして「人間関係の大切さ」を見落とすことが起こり得ると考えられます。
勝負のみに走り過ぎると、案外、人間としての重大なことが等閑になりやすく、つまり、「勝負が第一」、「飼育者の健康が第二」、「人間関係の大切さが第三」ということに陥りやすい傾向です。
ところで、レース中は掃除をしない強豪もいます。これも一つの大きなテクニックと考えられます。しかし、掃除をしても、しなくても、飼育者は鳩舎内に浮遊してる埃を毎日吸い込んでる事実があります。これが飼育者の健康に「害はあっても、益はない」盲点です。欧米の鳩舎には煙突が見られます。舎内の熱を逃がすことが主眼であっても、防塵対策にもなるでしょう。
一般的に、多くの人は50才を過ぎた辺りから腰を痛めやすいもので、水浴の盥運びや、放鳩籠を鳩舎から出したり、車やコンテナへの積み下ろし等は腰を痛めやすく、多くを飼育してる場合、その可能性はより大です。
もちろん、鳩舎によっては持寄りなどで腰を痛めない工夫をしてる人もいます。やはり、健康であってこそのレース鳩飼育であることを自覚されてます。レースにかける意気込みと共に、自らの健康を損なわない作業法や飼育法を工夫すべきでしょう。
その第一点は、鳩舎に入る場合、埃をシャットアウトする「防塵マスクの着用」です。また、作業後は「うがいと手洗いの励行」です。埃は細かく目に見えないので、どうしても曖昧になりやすいです。レース鳩飼育者のかかりやすい病魔は肺疾患です。こうなったら鳩飼育を断念せざるを得ません。大好きなレース鳩をいつまでも飼育し、楽しいレースに参加するためには自らの衛生に最も注意を払わなくてはなりません。
その第二点は、水浴作業や、掃除、放鳩籠運搬において、前屈みは厳禁です。重いものを持ちながらの前屈みは腰を痛めます。腰を痛めるとQOL【生活全般の質】が低下します。レース鳩飼育から、一つでも二つでも、健康を害する要素を取り除いてレース鳩飼育を楽しみたいものです。
高齢で亡くなる死因の多くは肺炎といわれ、防塵対策の必要性を肝に銘じて飼育したいものです。
« 健康増進は自然の中で鍛える・・・筋トレは補助 | トップページ | 逝く夏を惜しむ赤城山へ・・・By Audi TT Quattro »
「レース鳩」カテゴリの記事
- 鳩を飼っていた「思い出」ぼろぼろ(2024.08.23)
- 私の鳩に会いに、一人で行った内モンゴル(2023.06.13)
- レース鳩と共に過ごした充実した人生(2023.05.10)
- レース鳩月刊誌・エリザベス女王の思い出(2022.09.09)
- 屋根オブジェ 時が経過し 平和へと(2022.01.22)
「レース鳩飼育者の健康維持」カテゴリの記事
- 今後の長距離用種として2羽をセレクト(2016.03.21)
- レース鳩飼育者の健康を考える(2013.08.26)
コメント
« 健康増進は自然の中で鍛える・・・筋トレは補助 | トップページ | 逝く夏を惜しむ赤城山へ・・・By Audi TT Quattro »
私も2回腰を痛めました。2回とも鳩絡みです。最初(40代後半)は一週間入院しました。恥ずかしながら生れて初めて救急車のお世話になりました。2回目はつい最近で、変な感じで腰をひねって二週間くらい動けませんでした。鳩舎にも一週間くらいは入れませんでした。今回のカッキーさんのテーマは本当に身に染みて感じられます。鳩界では若手の部類に入る50歳代でも、世間的には老体への岐路に立っていたことが再認識できました。飼育舎自身が健康でいてこそ好きな鳩飼育(レースと作出)が楽しめます。
若い時はマスクなしで鳩舎に入っていましたが、鳩飼いには呼吸器の病気で飼育中止する人が多いことを知りマスクの着用を励行しています。
あわせて今は換羽の最盛期ですよね、近所への配慮もありますが朝晩の清掃も励行しております。色々な意味でリスクが多い趣味ですが、それ以上の魅力があり高校時代より飼育を継続しています。
投稿: INOUE | 2013年8月27日 (火) 23時14分
INOUEさんへ
コメントを有難うございます。返事が遅くなり申し訳ございません。今日は赤城山へドライブに行きました。
当地区でも、退職者が新たな会員になるとともに、古くからの会員が次第に脱会したり、亡くなった方もおります。
その原因は明らかではありませんが、埃に対し無防備は良くないので、きちんとしたマスクを励行したいと思います。
投稿: カッキー | 2013年8月28日 (水) 17時11分