猛禽に追われ翌朝帰りした若鳩シルバー
午前4時30分に起床。天気が良いので来春用に2回目の訓練を実施しました。籠詰めは暗いうちに行なうと、すぐ捕まるので楽です。群馬県でも最近は天候不順が続き、あまり舎外できず心配でしたが、訓練の前日はよく晴れ上がり3階の窓から黒旗を上げて思いっきり飛ばしました。近くを通る人から「あの旗は何のためですか」と訊かれ、度々説明します。
舎外のみでは、屋根すれすれの低空飛行であっても、訓練後は次第にスピードある飛翔となり高さも増してきました。私としてはこれから12月末まで訓練し、飛翔時間の長さより「高度ある舎外」、「スピードある舎外」を目指したいと思います。
幸い、1Kほど北東に協会は異なっても著名なY鳩舎や、同じ連合会で躍進著しいO鳩舎があることから、舎外における高さの目標が定まりやすいです。
レース鳩の初期訓練とは暫くは有視界飛行の訓練が主で、当地では25Kまでです。有視界飛行も訓練であっても、あくまで基礎訓練となり、これは放鳩地で上昇すると帰還地方向が目で確認出来てしまう距離です。
レース鳩本来の方向判定能力を磨く訓練とは有視界飛行を超える距離といえます。
こんなことから、日々の舎外は運動になっても、頭の体操にならないことになります。個人訓練も、有視界飛行を超えた距離になって初めてレース鳩本来の帰巣本能を陶冶する訓練と言えるでしょう。
これは以前に撮影したレース帰還時の姿です。鳩舎が見つかった安堵感からか羽ばたきせず急降下です。飼育者も今か今かと待っていることから「来た!」と帰還鳩を目にしたときは、どきどきする嬉しい瞬間です。特に最初の1羽が鳩舎に降りてから、驚いて飛び立たないように細心の注意を払います。
今回は未だ、有視界飛行としての訓練のため、距離は15Kほどで現地到着後15分ほど休ませ、6時15分に放しました。一団となって高く上がり、間もなく視界から消えました。
車で家に着くと鳩舎の中は1羽だけの帰還です。「あれっ、他の鳩はどうしたのだろう」、「何かあったのだろうか」と心配になりました。
この1羽は集団から抜けて出て飛んできたことになります。その後、数羽ずつの帰還となり、最初の帰還鳩から20分ほどで他の鳩も帰還しましたが、数えたらシルバーが1羽帰ってません。距離が近いのに「ばらけて」帰るとは、途中で猛禽の突撃があったのだろうと思いました。
いつになっても帰還せず、ついに1羽獲られたと観念し、仕方ないと夕方に入舎口を閉めました。
翌朝、鳩たちに疲れが見えないので舎外を始めました。40分で全鳩呼び込み餌を与えていたら、何とシルバーが入舎して来たのです。血眼になって餌を啄みます。丸一日飲まず食わずだったようで痩せてます。私は猛禽にやられたものと決めつけていましたが、怪我もせず、どこかで様子を伺い、危険回避まで待機していたのでしょう。一日遅れで、鳩舎に入ったときの安堵したシルバーの顔が印象的でした。しかし、これは後々のためにいい経験をしたことになります。
ところで、投薬の基本作業として、虫下しを与えますが、近年は粉末を飲水器に溶かして与えるものが主流です。しかし、これは味が悪いことから飲まない鳩が出て、効果が低いと考えるようになりました。昔のように錠剤が確実と考えます。
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