荒涼とした山の上で一人佇み、レース鳩の訓練
群馬県・大間々町の北西にある見晴らし台から、更に4輪駆動で北へ登った標高300mほどの高台は放鳩地として私のお気に入りです。その理由はすでに30回ほどここで訓練しても、放鳩後、鷹や隼といった猛禽類の出現を一度も見たことがないからです。
また、高台であることから景色が良く、冬晴れでは富士山が見えます。このため、レース鳩にとって大間々から高崎までは有視界飛行の訓練となります。
レース鳩にとって真の訓練とは、有視界飛行を超えた距離であってこそ磨かれるでしょう。群馬県高崎市に位置する私の鳩舎からすると栃木県からの放鳩が方向判定能力を陶冶することになると考えます。
昨日11月6日早朝4時に起き、空を見たらシリウスを中心に星座が煌めいてたので、すぐに放鳩訓練を決断しました。真っ暗な鳩舎内で40羽ほどの鳩を籠に詰め、出発は4時40分。アクティーバンで目的地に5時45分頃に到着。しかし、現地は未だ暗く、東の空が薄明るくなり始めた頃です。
日の出前の高台は冷たい風が吹いてます。しかも、星は出てても遠くの景色にもやがかかり、内心、放鳩して大丈夫だろうかと弱気になりましたが、もやは太陽が上がれば次第に消滅するものと思い、珍しく放鳩まで1時間半も待ちました。
7時15分に放鳩。今回も方向判定は良く、放鳩後2分ほどで、集団による飛翔の姿は視界から消えました。この分ならまずまずの帰還かと思いました。
最近では現地での待ち時間を有効にと、車の上で景色を見せておきます。これは昨年の「稚内モザイク号」をレース直前に一羽訓練したときから行なうようになりました。目的は飛翔前に方向判定させたいからです。
鳩を車の屋根に載せておいて私は運転席でウトウトですが、鳩に排気ガスを吸わせないためエンジンを切り、室内は結構寒いです。
荒涼とした山の上で、こんな光景を一般の方が見たら笑いものでしょう。でも、本人は真剣です。これが趣味というもので、私は脳の活性化に結構いいことと思ってます。
ところで、昔は補助食として大根葉をミジン切りにし、少々塩をかけ与えていました。鳩はよく食べたものです。しかし、近年は余り野菜を与えたことがありませんでした。インターネットを通じて浜名湖鳩舎さんの刺激を受け、私もニラを刻んで時々与えるようになりました。鳩もニラに馴れてきたのでしょう。好物のようによく食べます。この成果かどうかは認識できなくても、舎外時間が伸びてます。強壮剤かもしれません。
また、基本の基として回虫、毛体虫の駆虫薬を与えたからでしょうか、若干、全体的に元気になって来たようです。昔から言われてるこの二つはやはり健康の基盤なのでしょう。
一方、給餌では最近、大粒のトウモロコシを主体に与え、それに混合飼料を少し混ぜ、栄養の偏りがないようにしてます。比較的大粒のトウモロコシは選手鳩に効果がある気がします。
今回の訓練は春レースの準備として個人的に行いました。群馬県の大間々から私の家までおよそ25Kと想われますが、車の往復距離は70Kありました。有視界飛行は今回で終わり、連合会の訓練が始まる正月前後まで、いよいよ山を越えて飛ぶ栃木県からの訓練を計画します。
鳩友ピジョンクレージーさんの助言をいただき次回は田沼50K、そして栃木インター65Kを2回予定してます。それまで、平素はコンディション作りの研究に打ち込みます。
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