小満のころ、麦に穂がつき「小」さな「満」足
二十四節気の一つ「小満」という表現は、昔から田畑を耕し、生活の糧を稼いでいた農作物の収穫に由来し、麦に穂がついたり、梅の実など農作物の出来不出来は人々の生死に関わり、今のところは順調でホッと一安心し、「少し満足」という農家の人たちの心境を表してます。
運よく台風など天災を避けられ、特に麦が実ってやれやれと少し満足の「小満」とは実に味があります。私は以前に小満については月に由来するのかと思ってましたが、小満の意味を知ると、二十四節気として人間の気持ちがとても良く表現されてると思います。
また、写真の如く、時まさに麦秋の候です。今の時季は周囲の樹木が緑一色になっても、麦畑だけが一面、黄色一色となり、秋の気配となることから「麦秋」とはこれまた味のある表現に感じます。
「小満」は毎年今頃で、天文学的な瞬間は今年は5月21日ほぼ正午と計測されてます。この時季になると陽気がよくなり野山は新緑となって万物は生き生きと満ち始めます。わたしの庭も緑一色に覆われ、朝夕、植木に水を与えたり、草刈りにも勤しんでる毎日です。
本日のテーマである小満とは、天文学的には太陽が春分点から60°移動した瞬間で赤経4hであり、太陽は黄道を1日約1°移動してますが、正確には360°/365.2421日であり、1°未満です。今頃の太陽は「おうし座」近くにあり、次第に「ふたご座」方面へと向かいます。今後、約1ヶ月して90°に達すると夏至です。
もうすぐ生まれる赤ちゃんや、もうすぐ誕生日を迎える人の星座は「ふたご座」です。現在、「ふたご座」は夜間でも殆ど見えません。前述の通り、地球から見ると太陽の方向にあるからです。半年後にはほぼ一晩中よく見えます。それは「ふたご座」が地球を挟んで太陽と反対方向に差し掛かかるからです。
「ふたご座」はオリオン座の北に位置してることから真冬によく見えます。もちろん、春や秋でも日の出前や、日没後に低く見えます。「ふたご座」の中心である1等星ポルックスは「赤緯+28」であり、沖縄県上空を通過です。
ふたご座の頭は二つ並び、弟に当たるのがポルックスで南の星です。兄に当たるのが少し北にあるカストルです。カストルの赤緯は31°53′なので宮崎市~鹿児島市の頭上を通過します。おもしろいことに弟のポルックスは一等星であるのに、兄のカストルは二等星です。人間社会でも、兄より弟が輝くことはよくあることです。
ところで、日本列島は先史時代より繰り返されてる大陸の高気圧と太平洋高気圧に挟まれ、次第に梅雨前線が停滞し始めます。その兆候として、小満を過ぎると「梅雨の走り」が始ります。
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