珍しくブラックパイドの雛が誕生
【生後15日のブラックパイドの雛】Click please!
うっとうしい梅雨の真っただ中にあって、レース鳩の巣房の中はジメジメしそうですが、管理者の工夫と努力により、雛の生活環境はカラカラに乾いた状態にしてやたいものです。
いよいよ、吸血虫が発生する季節であることから、一般の石膏の巣皿から、私は孵化後13日前後でメッシュの巣皿に取り替えてます。これなら湿気たり、虫が湧くこともなく、雛は快適の表情を見せます。
梅雨時は2番仔が巣立ちを始める時季で、1番仔と2番仔の日数の差は両親の健康状態や年齢により異なっても45日前後です。
ご覧の通り、写真の雛は羽の色が珍しいもので黒を主体としたモザイク模様であることから、ブラックパイドと呼ばれるものです。この羽色で生まれる確率は少なく、レースの持寄りでも殆ど見かけることはありません。おそらく200~300羽に1羽でしょう。
35年ほど前、若かりし愛鳩家であった私は、イギリスの血統ブラックパイド700マイルストレーンを飼育してました。700Kを優勝したり、稚内を翌日帰還しました。この血統は別名サラグット系と言い、すでに日本では現存してないようです。
今回の写真の雛はその系統でなく、当舎作翔「稚内モザイク号」の直仔М♀とブラックサハリン系シンクロ♂ペアーによるもので、母親のМ♀は北海道・デカ橋鳩舎へ行った「カッキーチェ号」と全姉妹です。デカ橋鳩舎は本州からのレースであることから子孫はレース途上、我が群馬県をかすめることもあるのでしょうか。
写真の1番仔はすでに馴致を終わり舎外運動しています。同腹がいても、この1羽だけがブラックパイドの羽色です。果たして曾祖父の「ブラックサハリン号」や、祖父「稚内モザイク号」の血統が蘇り、1000Kを帰還するでしょうか。羽色については両者を完全に受け継ぎミックスされてます。
しかし、世の中のレースマンには二通りあって「羽色に拘るようでは鳩はよい成績を上げない。」と言う人がいる一方で、本来の強豪には「羽色に拘る人もいます。」その場合は好き嫌いからではなく、体験から来るのでしょう。例えば、このペアーからはSに出ると飛ぶとか、刺しに出ると飛ぶとか、という風にその鳩舎なりに羽色について内密の法則があるようです。
雛の栄養は内臓や筋肉、主翼の生育のことを考慮し、鉱物飼料は毎日、新鮮なもの与えるべきと考えます。平素はそれほど食べなくても、育雛中の親鳩は夢中で摂取することから、鉱物飼料の必要性を本能的に悟ってるのでしょう。歯がない鳩では栄養の吸収、及び、ミネラルの吸収に鉱物飼料は欠くべからざるものです。
これからも1ヶ月間は梅雨が続きます。鳩舎内の、とりわけ雛がいる巣房内は乾燥状態を保ち清掃は基本です。同時に構造上、空気の流通を工夫し、快適な生活環境に努めたいものです。また、蚊の侵入、イタチ、猫、特に蛇の侵入など天敵に対処できる鳩舎構造に改善したいものです。
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お久しぶりです。
羽色の件ですが,私の体験では両親がその羽色ではないのにシャーリーが出ました。もちろん血統はヤンセン・アーレンドンク系です。
とても嬉しく感じるのは,私がヤンセン血統に強い思い入れがあるからでしょうね。
投稿: INOUE | 2014年6月14日 (土) 22時08分
INOUEさんへ
コメントに感謝します。
仰せの通り、やはりレースマンにはそれぞれ思い入れがあるものです。羽色や目の色、そして血統はもちろん、私の場合、立ち姿やシルクタッチにも拘ってます。
投稿: カッキー | 2014年6月15日 (日) 11時47分