梅雨の晴れ間に見られるか、天体ショー
本州では梅雨が終りに近づいてる季節です。この時季は毎年、集中豪雨が起こりやすいので危険な地域では早めの避難が肝心です。また、台風8号の接近が報じられてます。
我が群馬県も毎日しとしと降ったり、降らなくてもどんよりと曇ってます。梅雨の代表的な花であるショーブが今を盛りに咲いてます。写真は私が通ってる浜川トレーニングセンターの隣の池です。ここは上越新幹線と長野新幹線が分岐する地点です。
さて、本題です。現在の月の相は上弦であり、およそ半月です。右側(西側)が光ってます。南半球で見ると左側(西側)が光り、赤道付近で見ると西の空にあっては、お椀の舟のように下が光ります。同じ上弦の月でも地球上の見る位置により光る方向が異なります。
国立天文台の発表では、7月6日と7日の2日間は【月が火星と土星の間に見え】9日には次第に大きくなった月が「さそり座」の一等星アンタレスに接近して見えます。もちろん、実際には、これらの天体は互いに途方もなく遠い距離にあり、地球から見て、そのように見えるということです。
これらの天体の距離などをウィキペディアで概略を調べてみました。
地球から月までの距離は約38万kmで、地球の周囲の約9.5倍です。つまり、地球を9回半ころがした距離です。太陽~地球間の距離はAU=1で表し、約1億5000万㎞です。このため、地球から月までの距離は、地球から太陽までの距離の約0.25%です。もし、地球から太陽までの距離を1mとすると、地球から月までは2.5mmで、その差に驚きます。
一方、赤く見える火星については地球の隣の外惑星であり、太陽からの平均距離は1.5AU=約2億2773万Kmで、公転周期は約687日=1.88年です。公転速度は地球の平均速度29km/sより遅く、24.1309km/sといわれます。
また、土星について、太陽からの距離はAU=9.5で、これは太陽・地球間の距離の9.5倍です。公転周期が29.53年とは、ずいぶん長い時間をかけて太陽の周りを回ってます。
梅雨空であっても、この3つの天体【土星~月~火星】が近日中に接近します。梅雨のない諸外国では楽しい天体ショーが見られるでしょう。海外に住んでる方にとってはチャンスであり、日本でも梅雨の晴れ間のチャンスはありうることです。おそらく、南西諸島の方々は見られるしょう。
前述の通り、7月6日と7日の2日間は、東から順に土星~月~火星が並んで見え、9日は月がアンタレスの近くに見えるでしょう。また、火星の近くに光る星は「おとめ座」の一等星「スピカ」です。この星の近くに秋分点があります。
なお、今年の旧七夕は8月2日です。江戸時代の庶民が楽しんだ七夕の光景は、毎年必ず先勝である旧暦7月7日のこの日でしかありません。1年に1回のチャンスです。天の川を挟んで織姫星(こと座のベガ)と彦星(わし座のアルタイル)が午後9時頃、日本上空にあり、そのとき、二人を乗せるお椀の舟の形に例えられる月が南西の空に輝きます。七夕という言葉は月の満ち欠けが7日目の夕刻ということであり、現行の七夕の暦は本来の意味を成さないと考えてます。
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