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2015年7月

2015年7月31日 (金)

厳しい自然淘汰・・・「ツバメ」の一生

 半年前、隣に引っ越してきた新築家屋Aさん宅の軒先に営巣し、子育てしてたツバメ一家を先日、確認したところ、すでに「もぬけの殻」の状態であり、出入りするツバメの低空飛行は親子ともども全く見られなくなりました。

 観察してた私も、予想以上に早く巣立って行った雛の逞しさとともに、姿が見えない一抹の寂しさが交差します。隣の家には保育園児の娘さんが二人いることから、とても良い日々の観察学習ができたのではないでしょうか。同時に、私が感じたように彼女たちも寂しさを感じていることでしょう。

 私の推測では、今後、庭先に低空飛行の障害となる塀などを作らなければ、来春もやってくるのではないかと期待してます。保育園児の二人にとっても、来春、「果たしてツバメが戻ってくるか」と大きな期待をしてると思います。

Landsvale

 ところで、自然界に生息する多くの鳥類が樹木に営巣するのに対して、ツバメは人間の住み家の、しかも軒先に巣を作る習性があることを考えてみました。

 先史時代からと想われること。「多くの鳥類にはそれぞれ天敵」が存在します。レース鳩を半世紀以上、飼育してる私は結果的に数百羽のレース鳩を天敵の鷹や隼に空中で獲られ、一瞬にして命を落とし、これらの餌食になってます。

 現在でも、レース鳩を毎朝、外に出して運動させてますが、飼育羽数は次第に減ってきてる事実があります。原因の90%が天敵の餌食になったと考えます。

 このように動物には天敵が存在し、ツバメの雛が育ち、飛翔に馴れ、いよいよ生まれ故郷を後にして赤道付近の島々へ渡るとなると、遭遇する天敵の数は数え切れるほどであるでしょう。それに加えて台風の猛威に直面したり、あるいは避けて飛んでも、いっしょに飛んでた親子もバラバラになり、その間、雛は自ら小さな昆虫など餌を確保しながらエネルギーを蓄え、すでに数千キロ南の島へ渡りを始めていると考えられます。

 

515e1cb30ca8c09e926b60d6a665e661_s 子供のときからの拙い観察経験では通常、ツバメの番いは続けて2回ほど産卵し、子育てする姿が記憶に残ってます。今回の観察では一回きりの子育てでした。それが終わると途端に姿が見えなくなり、巣は全く汚れていません。「立つ鳥あとを濁さず」のとおりです。

 運命ですが、今回の子育て中に雛は巣から1羽が落下し、残った雛は3羽です。この段階で、すでに自然淘汰が行われてます。親からたくさん餌をもらって早く成長し、体力がついた雛が、弱い兄弟を巣から落とす現象です。成長し、雛たちは巣からはみ出すように成長します。このように未熟な兄弟を巣から落とす雛の行動はレース鳩にも見られ、体力のあるものだけが生き残る掟があります。

 ところで、ツバメが人家の軒先に巣を作る理由は天敵から雛を隠すため」と考えられ、雛を狙うのは主にカラスです。もちろん嗅覚の鋭いヘビも考えられます。通常、カラスは人間の近くには寄り付かないので、ツバメはそれをうまく利用し人家の軒先に巣を作る習性になったと考えられます。

P1060802  今回、私が驚いたことは、巣立ちした雛が1~2日で大空を飛翔し、その後、親子ともども姿を見せないことです。

 私たち人間の想像を超えた成長の速さであり、すでに遠い地点まで飛翔してる可能性があります。生まれて間もないのに命を狙う天敵の危機を回避し、大海原を渡り、すでに赤道近くまで南下しつつあるかもしれません。隣の二人の園児とともに来春の帰還を心待ちにします。

 また、ツバメの一生は2~3年と考えられ、育て上げた雛に未来を託し、世を去る短い生涯と考えます。この繰り返しが石器時代以前より延々と続いているのでしょう。

  

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2015年7月27日 (月)

ワックスを一度もかけないAudi TT Quattro

P1050527 【庭先のサルスベリとツーショット・・・Audi TT Quattro】

 私たち人間の美的感覚は人それぞれです。車の場合、多くは性能や利便性に主眼を置き、それはスタイルや走行性、乗り心地、使いやすさの点で車を判断することが多いようです。

 一方、一般論として、ボディーカラーに関しては、どちらかというと私たち日本人はあまり追求せず、拘らず、「無難な色」であることにディーラーも購入者も結論付けてる傾向ではないでしょうか。ここに来日した外国人の多くが驚く「日本の道路を走る車のボディーカラー同一色」についての感想があるのでしょう。

 美に対することは本来、芸術であり、人によって好き好きであり、美的感性が異なり、例えば、美術作品や女性美に対する考え方も人それぞれです。

 しかし、概して私たち日本人はこと車に関して、個性的な色彩について、あまり重きを置かない傾向であり、外国人曰く、「日本にはあまりにも白い車が多くて」びっくりするとのことです。

P1050870 【世界文化遺産・絹遺産群の荒船風穴で】・・・Enlarge please!

 ところで、車の色彩に関心のある私は「明るさ」を求めてます。毎年各地で開かれるモーターショーに行っても、まずは個性的な色をした車に近づいてしまいます。次がフォルムであり、性能です。やはり、私にとって、車は色彩とスタイルが大きな美的要素と言えます。その前に、高速安定性や抜群の性能が基本であることは言うまでもありません。

 現在、乗ってるAudi TT Quattroは購入以来、6年経過しました。走行距離39000Kは少ないです。購入時に、ガラスコーティングをしたことが今になっては良かったです。光沢を保ち、今まで、一度もワックスをかけたことがありません。

 ディーラーの指導もあって、雨天時に走った場合は、その後、必ず水洗いを励行してます。雨の中には空気中のいろんな物質が含まれてることからそれを洗い落とし、タオルで水を拭き取ります。

P1060179 【吉井・牛伏ドリームセンターで】

 Audi TT は他のスポーツカーに比較して室内が広いと感じます。一見、ツーシーターに見えても、法的には4人乗りです。このため、運転中、狭さから来る圧迫感がなく、それは背中の後ろが解放され、閉じ込められた感覚がありません。

 比較的、身長のある私は多くの他のスポーツ車の運転席に座りましたが、ツーシーターは窮屈に感じます。Audi TT購入時の決断の一つは室内がゆったりしてたことです。運転席の空間に余裕が感じられました。

 今年の夏は恋人【?】と遠距離ドライブを予定してます。未だ、行ったことのない北海道をフェリー経由で、また、北陸能登半島、そして、山陰の日本海側など夢は広がります。

 ところで、車のボディーカラーに関心の深い私は、Audi社が TT Quattroをモデルチェンジし、この8月に公開なる新車の発表に胸を躍らせてる一人です。

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2015年7月23日 (木)

本日は「大暑」・・・こまめな水分補給を!

P1070005【庭先で紅く咲き誇る満開のサルスベリ】

 今日は二十四節気の一つ「大暑」です。天文学的には、太陽は春分点から120°移動し、現在の位置は黄道12星座の「双子座」を過ぎ、「かに座」方向へ向かってます。あと15°移動すると「立秋」です。

 これらの表現は私たちの地球から太陽を眺めた場合であり、恰も、天動説=the Ptolemaic system的な見方です。太陽は背景にある黄道12星座の中を東へ東へと移動してるように見え、二十四節気と12星座は数字の上では倍数なので、毎年、二十四節気と黄道12星座の関係は一定です。

P1070001 【貴重な日本シャクナゲ】

 ところで、今の時季はどの植物もよく成長してます。毎日手入れしてるシャクナゲ類には最近、お礼肥を与えました。肥料は通常年2回で、12月~1月の寒肥と6月~7月のお礼肥です。来春の開花を夢見て施します。

 先日、油粕を根元から30㎝ほど離し円状に撒き、その上から土を被せました。これで根元がクレーターのようになり、水が溜まりやすくなりました。直植えなのでいくら水を与えても、すぐに土の中に浸みこみます。水はけの良さこそシャクナゲを植えるポイントです。

P1060997【西洋シャクナゲ・・・根元の周囲に花の土を施す】

 このシャクナゲは大きく枝から枝までは180㎝です。ご覧の通り、高く植えてあるので「水はけ」は抜群で、近くに大きな梅の木が日差しを遮り、「半日陰」の状態です。この二つはシャクナゲを育てる基本事項と考えます。

P1060998 【日本シャクナゲの一種・・・細葉シャクナゲ】

 こちらは周囲に少し高く土を盛り、水分不足になることを防いでます。途端に成果が出たのでしょうか、勢いよく新芽が吹き、来春の開花に希望を抱かせてます。

 このように植物は今を盛りに成長してることから、この時期によく観察するとその植物が健康状態であるかどうかが一目瞭然です。栄養分を吸い上げ、新たな芽が伸びる姿ほど植物の健康美を感じることはありません。同時に、私たち人間はこれらからの植物から酸素を提供される関係にあり、その恩恵に浴してます。

 一般的に、花木では花の咲く時期は春が多くても、手入れは一年中休みなしです。その作業の主なことは「剪定と水遣り」です。植物と他の植物の間に隙間を作ったり、風通しをよくするために下枝を剪定します。剪定作業は、時折、「角度を変えて」遠くから眺めつつ行うと間違わずにできます。

 今が一年で最も暑い時期で、人間も生物であるので水分が必要です。ビタミン水やミネラル水による水分補給が不可欠です。運動は涼しいところ涼しい時間帯に行い、夏季であっても活動的な生活を励行したいものです。  

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2015年7月20日 (月)

幕末の情緒を今に伝える倉賀野町の旧・大黒屋

P1060992 【現在、目にするのが難しくなった「なまこ壁」・・・大黒屋(だいこくや)の周囲に張り巡らされてる】

 江戸時代に日本橋から数えて12番目の宿場町として栄えた倉賀野町は、今でも往時を偲ばせる建物が散在してます。その典型的なものは、江戸道と日光道の追分として下町(しもちょう)に建つ閻魔堂です。

 閻魔堂は今春改築工事が終了し、その風貌は宿場町であった倉賀野の守護神として立派に再建されました。百万遍の大きな数珠など古き時代の伝統を完全に受け継ぎ、未来永劫、倉賀野町民へ伝えて行くことでしょう。

P1060641【改築なった閻魔堂】

 今回、その西へ400mほどの太鼓橋近くに現存する蔵造りの旧・大黒屋(旧・大山邸)は所有者で私のクラスメートであった大山さん姉妹がこの由緒ある建物を市に寄贈されました。そして、この度、改修工事が終わり、古い商家の建物や、江戸時代の風情が残る倉賀野町へと休日など内外からの街歩きを楽しむ人のために「倉賀野古商家おもてなし館」として生まれ変わりました。

P1060971【旧・大黒屋の全体像】・・・Enlarge please!

 実は私の生家は50年前まで仲町の原道屋として今のベイシアの北側にありました。この大黒屋と同じ蔵造りで、大きさも全く同じでした。今回、半世紀ぶりに旧・大黒屋を訪問し、生家に戻ったような懐かしさが蘇りました。屋根の勾配と、どっしりした厚い壁の佇まい、室内の落ち着いた雰囲気や太い木材による間取り、また、外壁に張り出すL字型をした金属片はおそらくロープを掛け、何か必要時によじ登ったり、物を掛けたりしたものと推測します。

P1060976 【このL字型した金具は母屋の東西と北側にある】

 今回の訪問で、心和んだのはボランティアーとして近所の女性たちが温かく応対してくださったことです。冷たい飲み物を戴きながら少々話ができましたが、この「おもてなし館」はこれから半永久に続くと想われ、ボランティアについてはどう続けていくかが今後の課題の一つであると思いました。

P1060973 【八畳二間続きの部屋と古風な佇まい・・・往時の賑やかな声が聞こえそう】

 私の生家も同様造りで表口から裏口まで、土間を通じて行き来でき「穀物商」として荷物の格納などに便利であったことが窺えます。この建物は明治6年に築造と伝えられ、世界文化遺産となった「富岡製糸場」の建設と同じ頃です。

P1060986_2 【大黒屋の大黒柱】

 関東大震災を経験しても、焼夷弾の投下など戦災を体験しても木造建築物は思いのほか長持ちするもので、建設当時の姿をそのまま142年間、維持してる優れた建築物です。

 しかしながら、長い年月には火災もあり、裏の建物が焼け落ち、その面影が今でも残ってます。それは屋敷周囲を取り巻く「なまこ壁」の裏側が消し炭状態で現存しています。

P1060980 【火災の跡・・・柱が燃えた形跡が今でも残る】・・・Enlarge please!

 今回の見学で私が最も関心を寄せたのは、時代劇映画でおなじみの一番上の写真にある「なまこ壁」はどのようにして造られたかでした。実は、崩れかけた部分からそれが理解できました。四角形の瓦の尖った部分を下にして敷き詰め、瓦と瓦の接着は漆喰で埋めて、特徴ある紋様にしたのです。これは勉強になりました。

P1060990【壊れかかった壁がなまこ壁の作り方を示している】

 この「なまこ壁」は他からの防火対策で造られた江戸時代の建築様式一つで、時代は異なっても変わらない建築の原点である「防火対策」と「芸術的な紋様」の二面性を持ち併せてます。

P1060974 【入口の頭上にある頑丈な木製の下ろし戸】

 江戸時代は盗賊も頻繁であったことが窺え、大黒屋が穀物商であったことは商品の保管が最重要であり、おそらく夜間はこの戸を上から引き下ろし、厳重に穀物を守ったと推測できます。かなりの重量があり、おそらく一人では上げ下げの作業ができなかったのではないでしょうか。

P1060979 【盗賊対策を施した明り取り】

 最後に、倉賀野町は昭和37年まで群馬郡倉賀野町として独立した町でした。その時の町長がこの大黒屋の主「大山七次郎氏」であり、倉賀野町の行政に尽力された先人であることを倉賀野町民として忘れることはできません。 

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2015年7月17日 (金)

脳をワクワクさせる期待感こそ・・・Anti-dementia

P1060966 【台風11号の雨の中で撮影したサルスベリ】・・・Enlarge please!

 西洋シャクナゲ、日本シャクナゲ、ツツジ、源平しだれ桃、花梅など多くの植物を生育し、鮮やかな花を咲かせるために、植物の成長を促進させる要素は「温かな気温」と「多くの水」です。如何にしたら翌春、見事な開花に繋げるかは、年間を通じて世話する必要があります。

P1060387 【今春咲いた西洋シャクナゲ大輪】・・・Enlarge please!

 これは次女の娘の誕生を記念して植えた西洋シャクナゲです。シャクナゲの育て方は今まで失敗を繰り返して、試行錯誤でやっと、どうにか把握できました。

 それは必ず「半日陰の場所」に植え、「水はけの良い場所」が基本です。「年間を通して水やり」、その他、「寒肥え」と開花終了後の「お礼肥」です。

P1050086 【貴重な日本シャクナゲの開花】・・・Enlarge please!

 翻って、私たち人間の健康維持についても、植物の生育を通して考えるようになります。

 健康の基本は、一般的に「運動、栄養、睡眠」と考えられてます。これは正しいですが、これを実践しても、短命になることは起こりえます。

 年齢が増すと共に私たちが心掛け、体内のいろいろの機能を活動的にするには「一定の筋肉量を維持することが」最も大切であると考えるようになりました。

 私たちの筋肉は運動を司る手足のみならず全身にあり、特に肺の周囲を取り巻くたくさんの呼吸筋、顔の表情を作る筋肉、食べ物を咀嚼したり飲み込む筋肉、肺と消化器を分けてる横隔膜、肛門や尿道の周囲にあって部位を開閉する括約筋など、これらインナーマスルのお陰で私たちは生命が維持できています。

 筋肉の約60%は下半身にあるといわれ、それは足腰に付いてる筋肉です。上半身は胸や背中を中心に多くの筋肉に包まれ、これらの筋肉が栄養や水分を多く含み、臓器の活動を盛んにしたり、運動機能をスムースにしていると考えらます。

P1060964 【重さの異なる数々のダンベル・・・すぐ取れるところに置いておく】

 最近、私は朝6時30分のラジオ体操をほぼ毎日やるようになりました。合計32種類の運動は多岐にわたり、「筋肉を目覚めさせ」、最も優れてる点は身体中の筋肉を殆ど動かせることです。結果的に姿勢が良くなったり、お腹が凹んできます。とりわけ、お腹が減り、一日の食事で最も大切な朝食に効果絶大です。

 一方、最近の傾向として、若い女性を中心に「痩せることが美徳」のように考えられてます。痩せる必要があるのはBMI=25以上と考えましょう。それも一律ではなく、筋肉量が多ければ、BMIが高くても痩せる必要はないです。要は筋肉の量です。

 見た目のスタイルのため流行のように何でも痩せては、前述の通り、生命維持を司るインナーマスルまで痩せ細ってしまい、健康維持の観点からは甚だマイナスです。体内から脂肪分を減らしても、筋肉は落としてはならないのです。

 私たちは「筋肉によって生かされてる」ことを常に肝に銘じ、平素から適度な運動と、「肉、卵、牛乳は必須」として摂取し、野菜を含むバランスのとれた食事を心がけ、筋肉量を維持することが健康に結びつくと考えるべきでしょう。

P1060957  一方、高齢になって心配されるのが認知症です。これを避けるには前述の筋肉量維持とともに、「夢中になる関心ごと」や「創造的な実践」があるかどうかに掛っていると想われます。その内容は人それぞれでも、結果的に目的が達成されるかもしれない状況や、評価が今までより上昇するかもしれない「期待感」こそが、とりわけ私たちの脳を生き生きワクワクさせるのではないかと考えます。

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2015年7月13日 (月)

サルスベリの花に「情熱」と「生き抜く力」を習う

P1060948【車庫の屋根から撮影した本日のサルスベリ】・・・Enlarge please!

 半夏生(7月2日)に咲き始めた庭先のサルスベリは、この2~3日の猛暑でかなり開花が進み、7分咲きになりました。写真ではかなり咲いてるように見えても、未だ咲いてない枝が多くあります。あと一週間で満開になると予想してます。

 サルスベリの原産地は中国南部と推測され、日本に渡ったのは江戸時代と伝えられます。真夏に咲くので、暑い地方が原産地であることは想像がつきます。

 中国では百日紅と書いて発音は「パイルーホン」に近いです。その名の通り、百日も紅く咲き続けるので、写真のサルスベリも例年通り、10月上旬まで咲き続けるでしょう。

 日本名の「サルスベリ」とは、とても滑稽な命名です。その原因は見た目に樹皮がツルツルしてるので、もしかして「猿も滑る」のではないかという江戸時代の庶民のユーモアでしょう。しかし、猿は滑ることなく簡単に登ると想われます。

P1060953 【花をアップ】

 サルスベリの花は小さくて近くで見る花ではありません。離れて見る樹木で全体像として観賞すべきです。実際には小さい花弁は2~3日で落ち、次の花にバトンタッチすることから、百日間咲いても一つの花びらの命は短く、次々に咲いて全体として咲き続けてるように見えます。開花期間中は樹木の下に赤い花弁がたくさん落ちてます。

P1060955 【熊蜂がホバリングして蜜を吸う】・・・Enlarge please!

 ところで、サルスベリには小さい蟻が幹の中に巣を作ります。外見は立派でも、多くが幹の中はトンネルになっており、数か所の穴から出入りしてます。これは大昔からのことで、サルスベリは成長することにより、蟻の侵入に負けず養分を吸い上げ、老木でなければ蟻が原因で枯れることはないでしょう。しかし、成長のために蟻が幹内に巣を作らない方がよいことは確かです。

P1060396 【ゆう合剤で蟻の出入り口を塞ぐ】

 私は蟻の穴を「ゆう合剤」で塞ぎます。また、時折、木に登れないようにガムテープを巻きつけます。

 一方、根元の周囲をクレーターのようにして連日、水遣りを欠かしません。これだけ多くの花を咲かすには水分を多量に必要とし、水を与えなくても根が張り出して地中の水分を吸い上げますが、水を与えると花の色が濃くなるように感じます。

 サルスベリの隣には、これまた暑い地方原産と想われる「ねむの木」が今を盛りに花を咲かせてます。こちらは夕刻になるとすべての葉が閉じるので神秘的です。

P1060949 【ねむの花】

 現在は、恰も「サルスベリ」と「ねむの花」の饗宴のようです。樹木の下は風の通り道にしてあり、地上は「木漏れ日」です。本格的な夏を迎え、私たちは樹木によって夏季を涼しく過ごせる工夫をしたいものです。

 子供の頃、私の家は8人家族で賑やかな環境でしたが、現在は核家族の最たるものです。10年前に妻に先立たれ、娘たちは独立し、一人暮らしを余儀なくされてます。このような生活状況では健康対策が最重要です。これには自ら創意工夫し、より快適な環境作りを心がけてます。

 庭にコンクリートは使わず、樹木をたくさん植えて、木漏れ日を作り涼しくする工夫が夏を健康に過ごす基盤ではないでしょうか。

 寂しさからややもすると弱音を吐きそうな私は、濃い色彩を放ち、旺盛な活力に満ちたサルスベリから「情熱ある心」、そして、「力強く生き抜く力」を習います。

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2015年7月 9日 (木)

「波志江沼」周遊コースで快適なウォーキング

P1060931 【歩きやすい周遊コース】・・・Enlarge please!  

 群馬県伊勢崎市にある「波志江沼」(はしえぬま)に初めて行きました。予想を超える沼の広さに思わず感嘆します。ここは北関東自動車道「波志江PA」内にあるスマートIC下車2分のところにあり、一帯は公園として整備され、駐車場及びトイレ完備です。

 今回、フェイスブックを通じて親戚の方にその存在を教えていただき、早速、現地を見学しました。昨日、梅雨の晴れ間に黄色のAudi TT Quattroで北関東道を走り、あっという間に到着しました。眼前に飛び込んだのは自然に満ちた広大な沼です。群馬県に住みながら私はその存在を知らなかったです。

 P1060943 【波志江沼を中央で跨ぐ橋から見た弁天島】・・・Enlarge please! 

 沼の歴史は古く、明確には分からないようですが、この地に湧きいずる泉があったようで、すでに江戸時代に存在し、当時から灌漑の溜め池としてこの地の農業に役立っていたのでしょう。

 現在では、入水する場所や出水する場所が幾か所かありますが、今回、これらに水の流れは確認できませんでした。やはり、沼全体が溜め池となっており、大雨で満水になると出水口から流れ出す装置がありました。しかし、流れがないことから概して岸辺近くには藻が発生し、水は澱んで見えます。水面に水鳥が飛び交い、獲物を狙って水に飛び込む勇壮な姿か眺められます。

 沼の周囲にある遊歩道はすべてレンガを組み合わせた紋様であり、とても歩きやすいです。穏やかな沼の水面は歩く人を飽きさせません。足が自ずと前に進みます。これだけ整備された周囲はいろいろに有効利用する人が多いでしょう。遊歩道は桜並木でもあります。

P1060917【岸辺でオカリナの二重奏】

 ドボルザークの「家路」の二重奏を楽しんでいる女性に「対岸で聴きますからね。」と言って私は周遊コースを歩き始めました。周遊コースは一周1.8㎞ですが、八の字を描くように中央にかかる橋を2回渡って周遊すると丁度2㎞になり、距離的に理想的なウォーキングです。途中、水鳥の戯れや、ちょうど蓮の花が満開でした。沼の中央に浮かぶ弁天島を四方八方から眺めると、次第に光景が変化し、ウォーキングはせっせせっせと軽い足取りになります。

P1060925 【運良く開花してた蓮の花】

 ところで、健康増進を目標にしたウォーキングについて私は次の通り考えてます。

 ウォーキングなど身体を鍛える場合、効果があるのは「身体が自然に動きたいと感じたとき」です。私たちは意外とこれに気づかず、身体の状態に関わらず、毎日5千歩、1万歩と決めて歩くことが良いと思いがちになりやすいです。

 この方法は精神的に充実感や達成感につながります。しかし、身体とは非常に微妙なもので、却って疲労が蓄積することもあり、常にその気持ちに応じてくれないかもしれません。

 要は、「強制的に身体を動かさず」、目新しい環境作りなどいろいろ工夫し、動きたくなるように仕向けることが大切で、精神が生き生きすると肉体はそれに応じて動くものです。

P1060927 【視覚に訴え思わず歩きたくなる環境も大切】

 ウォーキングは、歩数や距離、そして時間のみを目標すると、達成感に結びついても、時には数値に負けてしまうことも起こりえます。数字とにらめっこでは無理することが起こり、健康増進の目標からかけ離れます。

 時には新たなコースを発見したりして、生涯に亘りウォーキングが長続きできるよう工夫します。また、その都度、鍛えようとする部分を定めたり、 通常より心拍数を上げる目標で歩いたり、背中に緊張感を持って「正しい姿勢」で遠くを見ながら歩いたり、5本の指で蹴る感覚や、蹴ったあと膝の後ろが伸びる感覚など、ウォーキングにより身体はもちろん精神がリラックスすることがポイントです。

 ウォーキングで一貫してること、それは踵から着地です。この歩き方が足腰の骨を強固にし、locomotive syndromeに陥らない鍛練と考えてます。

   

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2015年7月 6日 (月)

書くことは考えること・・お陰さまでアクセス80万件

P1060906 【咲き出した夏のシンボルツリー・サルスベリ】

 拙いブログへのアクセスが本日で80万件に達しました。最近、アクセスの一日平均は250件から300件台で、多くの方に関心がある内容では500件になることもあります。このうち日本国内からのアクセスが90%を占め、海外からは10%ほどです。

 開設以来、発信した記事数は1253件で、受信したコメント数は1081件に上り、感謝しております。

 学生時代より国語が苦手であった私はとりわけ作文は最も苦手でした。しかし、ちょっとした事から始めたブログの効用により、文を書くことに楽しみが見つけられました。

 古来より文字や文章とは、自らの考えや感想、そして発見した事実、事象などを自分以外の人に伝えるために存在し、これは同時代の人のみならず、それを超越して未来の人へ伝承するものであることは書物や碑文など歴史が物語ってます。

 ところで、ブログがこの世に使われ始めたとき、ブログは公開日記といわれました。若いときから日記を書いたことが無い私は、日記とは自分で書いて他人に見せないものという風に考えてました。しかし、「文章が本来あるべき姿は文字を媒介にして自らの考えや感想、体験を他の人に伝えることである」ので、人に見せないままの日記は書いても意味を成さないと思いました。

P1060907 【一部が開花してる百日紅・・・果たして100日間、紅く咲くか】

 その点、ブログはインターネットにより日本国内はもちろん、翻訳機能を通じて世界の人に読んでもらえる優れものであることから、外国からコメントをもらったりするとそれが励みになって、次の取材を頑張る気持ちが膨らむものです。

 このブログでの翻訳機能は、1、翻訳したい文章の範囲をドラッグし、2、コピーの文字ををクリックし、3、左にある「グーグル翻訳」機能を開き、4、そこへ貼り付ければ、瞬時に多くの言語に変換でき、英語など世界の主要言語であれば、ネイティヴの音声が流れる優れものです。

P1050380【自然に生えた、ねむの木の花】・・・Enlarge please!

 ところで、ブログのタイトルPersimmon Marsh Loftは柿沼鳩舎を英訳したものです。本来はレース鳩飼育における日々の管理や血統について書くために開設しましたが、レース鳩のみについて多くを書くことは難しく、読者も少なくなることから必然的に生活全般で感じたり、考えたこと、体験して心に残った事象を書くようになりました。このため、左サイドにあるカテゴリーはかなり増えました。

P1060895  私は高齢化社会の小学校高学年程であることから健康法を中軸とし、日々、如何にしたら「豊かな精神生活」に結びつけられるか、それには興味関心の範囲を広げ、深め、出来ることは挑戦し、思考~実践~思考の繰り返しを大切にしてます。

 一方、高校時代から好きであった教科は音楽と英語であり、現在でも依然として若いとき同様に、この二つの分野に結構夢中になってます。

P1060909【馴致中の子鳩たち】

 他方、趣味で10才から飼育を始めたのがレース鳩です。現在でも、その魅力に尽きることはなく、朝夕、70羽ほど世話しており、北海道から津軽海峡を自力で渡り、群馬高崎へ帰還する神秘性に心は虜になってます。

 アクセス80万件を節目として、これからもブログ発信を頑張ります。皆さまのアクセスをお待ちしています。 

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2015年7月 2日 (木)

今年の半夏生は7月2日・・・太陽黄経100°

Photo 【半夏生に太陽は双子座にある・・・右の太陽は夏至の位置】・・・ウィキペディアより

 本日、7月2日は二十四節気を更に三分割した七十二候の一つである半夏生(はんげしょう)です。また、本日は2015年の真ん中の日です。1月1日から数えて183日目に当たり、半夏生の日に太陽黄経は春分の日から丁度100°に達します。

 上図のように、地球から見て、現在の太陽は双子座=Geminiの中にあることになります。もちろん太陽光に邪魔され実際には見えません。また、今年の半夏生では珍しく金星と木星が殆ど重なってます。こちらは夕刻、晴れてる地域では西の空にこの天体ショーが見えます。

 現在、太陽と同じ位置にある「双子座」は、日本では冬の星座として有名であり、馴染みのある「オリオン座」の少し上【北半球で見たとき】に特徴ある姿を見ることができます。

 「双子座」は冬季の深夜に現れても、夏季の現在では日中にあり、現在の太陽は「双子座」に囲まれるようにあり、一方、上図が示すように、太陽は北回帰線上空からすでに南下し始めてます。

 半夏生とは、農家にとって大切な暦で、この日までに田植えを終えないと実りが遅れ、収穫があまり見込めないという目安の日であり、昔から言い伝えられてるようです。

 一方、半夏生とは植物名でもあり、葉がドクダミニ似て、その名の通り、この頃、葉が半分白くなり、半分化粧したようであるという説もあるようです。

 半夏生の今日、私の庭では百日紅【サルスベリ】の蕾が大きく膨らんでいます。

P1060902  一部の枝では二~三輪が開花しました。今年は枯れ枝の剪定や乾いた日に充分な水を与え、手入れしたので、濃厚な紅色になって、十月上旬まで、その名の通り、百日間咲いてくれそうな気配となりました。

 花の少ない夏季にあって、サルスベリは庭を華やかにする貴重な植物です。また、半夏生には「紫君子蘭」・・・別名アパガンサツが咲き始めています。

P1060903 【紫君子蘭】

 多年草のため何もしなくても毎年咲くのであまり世話が要りません。根分けにより、増える植物です。

 あまり聞きなれない半夏生ですが、この日がどういう日か知ってると暦を天文学的に捉えることができるのではないでしょうか。

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