鏑川の木部地区はコハクチョウのサンクチャリー
【鏑川へ飛来したコハクチョウ】・・・画像を拡大してください。
私にとって、高崎市木部町を流れる鏑川の土手は快適なウォーキングコースです。烏川との合流地点から西端の鏑橋まで3Kあり、往復6Kは1時間10分ほどかかり私にとって十分過ぎる距離です。この快適なウォーキングコースを週2~3回は訪れてます。
この辺りは亡き母の生誕地であることから、45年間いっしょに暮した母との思い出を噛みしめながら前進するウォーキングです。
ところで、以前にブログで話題にしましたが、最近、十数羽のコハクチョウが越冬のため飛来し、ここ鏑川の木部地区で羽を休めてる光景が毎日見られます。私はウォーキング中に見ることが多かったですが、本日は川岸へ行き、近寄ってくる人懐こいコハクチョウに驚きました。悠々とした優雅な姿に平和そのものを感じます。
季節としては大寒に飛来するようで、おそらく2月いっぱいまでは鏑川に留まるのではないかと想います。見物人の姿は入れ替わり立ち替わりで、人がいても驚く様子はなく、あるいは、定期的に餌を与える人がいるようです。
私はレース鳩を飼育してることから鳥を見ると、どうしても口笛を吹く癖があり、コハクチョウはそれに反応し、こちらをずっと見てましたが、いつも餌やりしてる人間とはどうも違うという顔つきで私の方を見てます。
【口笛に反応し、こちらに注目してる】・・・画像を拡大してください。
このような自然の渡り鳥に餌を与えることの是非については、よく論じられることですが、人間の食べ物を与えず、鳥類用の餌を少し与えるなら悪影響は出ないでしょう。
コハクチョウは私たちの祖先の日本列島定住より遥か昔の先史時代より、シベリアやカムチャッカから飛来を繰り返してると考えられ、この間、子育てや渡りなど彼らの生活は自給自足によって行われてきました。このため、人の手によるエネルギー源や餌の種類によっては将来、北の地へ旅立つことに支障を来すこともありうることです。
しかし、少々なら影響はないと考えられ、人を恐れず近くに寄ってくる傾向は餌をもらえるからです。大切なことは多くの人がいろいろ給餌しないことです。計画的な餌づけは、毎年、飛来する可能性が高まります。
本日は午前10時の見学ですが、中州では10羽が自らの背中に首を乗せ休んでました。自然の鳥類は夜中であっても、常に身の危険に取り囲まれ、熟睡できないことから日中でも休息するのでしょう。
その第一は鷲など猛禽類の接近です。また、野犬の急襲も起こりうることです。猛禽についてはシベリア~日本間の渡り中も同様であることから、人間とは異なり、天敵に対する危機意識が強いと考えられます。
見学して気づいたことの一つに、コハクチョウは集団で行動してます。もしかして、家族かもしれないです。それはシベリアから間宮海峡やオホーツクの大海原、あるいは朝鮮半島経由で日本海、また、北海道や東北地方の山岳地帯をいっしょに渡って来た家族かもしれません。
というのはシベリアで昨年5月前後に生まれたと推測される雛が飛来してるわけで、両親と一緒に飛んできた可能性は大です。大きさは全長120㎝ほどで、鼻の上に黄色い部分が見えます。
天然記念物のトキ同様、江戸時代までは多くがこの界隈に飛来してた可能性があり、高度経済成長や農薬散布が多かった時代に飛来が少なくなりました。しかし、近年、日本の自然環境が改善したことから、再度、コハクチョウが鏑川へ飛来するようになったのでしょう。
私たちは自然の鳥の生態により、人類の驕りを省みるよう諭されてるかもしれません。
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