遠征する舎外、高度ある舎外をめざす工夫
【ピジョンクレージー鳩舎(吉田鳩舎)のオリエンタルカップ全国優勝鳩】
上の鳩は日本鳩レース協会発行「レース鳩誌」今月号(10月号)の表紙を飾ってる鳩です。
私と同じ上州連盟の吉田正徳鳩舎【別名value pigeon鳩舎】のレース鳩に対する知識、及び、研究熱心さ、そして何より謙虚なお人柄に常に私は敬服してます。今回、日本の精鋭が一堂に会して行われた八郷700Kオリエンタルカップレースで、悲願の優勝をされ、心底より祝福の気持ちで私の胸は熱くなってます。
彼のレース鳩に対する情熱の表れは、第一に「血統について」これほど詳しい人は少ないでしょう。例えば、私は岐阜の香山鳩舎からすでに十数羽を導入してますが、彼は当舎を訪れ、それらの直仔を見ると血統を当ててしまいます。これには驚きます。
おそらく血統についての豊富な知識により、手に持った感触、羽色、立ち姿、表情などで分かるのでしょう。レース鳩の血統に対する彼の感性は個体の特性と結びついてます。
なお、今回のオリエンタルカップ優勝鳩earnst wishの命名において、悲願達成の気持ちを織り込み、私も少しばかりお手伝いしました。
ところで、先日、世界文化遺産で有名な群馬県富岡市の料亭において吉田鳩舎の全国優勝祝賀会が開かれ、以前よりお付き合いがあることから招待を受け、全国各地のレースマンとの交流の機会に恵まれました。早速、広い意味で同僚N氏と知り合いになれました。驚いたことに彼は以前より私の拙いブログにアクセスいただいてたとのことで驚くと共に嬉しく感じました。
ところで、最近は鳩も暑さから解放され、朝、舎外で出舎させるや否や姿が見えなくなります。鳩舎の周囲にはいつになっても姿を見せず、1時間以上の遠征です。すでに猛禽に遭遇しても、素早い対処法を身につけたのでしょうか、遠征しても羽数が減りません。遠征のよさは帰舎すると入舎が素早く、近くの電線に止まらず鳩舎に降ります。
よく起こりうることで鳩が近くの電線に止まる理由は、1、餌のやり過ぎで身体が重い、2、前日の夕刻の餌のやり過ぎで空腹感がない、3、暑さや酷使で疲れが残ってる、4、レース鳩は習慣化する動物のため悪い癖で止まる、5、訓練不足など。
私の場合、この対処法は出来る限り大きな黒い旗を高い位置で振ることです。カラスが嫌いな鳩は旗が動くと、一瞬カラスと勘違いするのか、飛び立ちます。出舎時に大きな「黒旗が揺れて見えることがポイント」で、驚いて遠征しやすいです。
ゴミ袋を切って二倍の大きさにします。鳩は動体視力が優れてるので旗が揺れると反応し、鳩舎から遠ざかります。また、25キロ以内の訓練では集団訓練より、単羽放鳩が断然効果があり、飛翔力はもちろん、方向判定能力、孤独な戦いを陶冶できます。2羽で行うことも可能です。
拡大してご覧ください。写真の鳩は当舎の父「稚内モザイク号」×母「サハリンブラック系」による交配で生まれた「モザイク二世号」♀です。目が何かを予感させます。これに似た鳩がいくつか在舎してます。
餌については混合に大麦を少々加えると、鳩の調子が上がる傾向です。もみ殻により腸壁が刺激されるかもしれません。また、餌の量について私の場合、撒き餌で【量は啄ばむ速さ】で決めます。体調は日に日に異なるので一日何グラムと決めるより、「食べるスピードを観察」しながら与え、速さが鈍くなったら給餌を終わります。
天高く翔び、遠征する舎外は鳩の健康が良好であることを示し、レース鳩飼育者の一つの喜びです。
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