冬季、ネックを温めて調子が出るソプラノサックス
前々回、ソプラノサックスについて書きましたが、今回は寒い時季の効果的な調整法について記述します。人体同様、管楽器の状態は暑くても寒くても気温に左右され、特に厳寒時、音が出難くなったり、音程が狂ってしまいます。管楽器の吹き始めは誠に調子が悪く、なかんずく低温ではピッチが下がってしまいます。
実は一昨日、前橋において国際交流の新年会があり、参加者はアメリカ人5名(男性2名、女性3名)及び日本人10名ほどでした。アメリカの方々の殆どは群馬県内の高校でALT=Assistant Language Teacherとして教鞭を執られ、県内に滞在してる方々です。
このパーティーで私はソプラノサックスを演奏しました。曲はマルティー二作曲「愛の喜び」及び、グリーク作曲「ソルベイグの歌」を無伴奏ソロです。声楽と同じ状況で、演奏はよく透る音色とヴィブラートに集中するため暗譜です。
現在、大寒の真っ最中であり、事前に練習しようとしてもソプラノサックスはなかなか音が出難いです。今まで、このような時はマウスピースを温めてましたが、今回、ものは試しでネックの中に50℃ほどのお湯を通して温めました。そしたらどうでしょう。すごく楽に音が出るではありませんか。一つの壁をクリアーした感じです。お陰でどうにか予定した音色で演奏でき、皆さんに聴いていただけました。
この中にお湯を通し温めます。同様にマウスピースも温めます。その後、すぐに本体につけて吹いたら今までと打って変わり、嘘のように楽に音が出るのです。一般的に、管楽器演奏者は身体に力を入れず、「楽に音が出ること」がすべての基本です。演奏中は音色と表現を追求することからこれは大切です。音が楽に出る状態で初めて演奏に自由な発想が生じます。
寒いときは私たちの体も、もちろん車のエンジンの調子も、また、パソコンの動きも鈍いものです。これらはある程度、時間が経過し温まると調子が出てきます。特に、管楽器は気温によって音程が狂いやすいことから、厳寒の時季、ネックを温めると見違えるように音が良く出るので今後の練習に生かします。
マウスピースの留めネジは本体に近い方を強く締め、口に近い方は幾分か緩め目です。これでリードが振動する距離が長くなります。マウスピースを選ぶ観点は内部が広いものです。
平素は他の人と演奏することは殆どありません。練習では声楽家のように通る音色、柔らかい表現をめざし、常に品格あるヴィブラートの研究です。現在、特訓してるのは知ってる曲であれば何調でも演奏できるようにすることで、これで効果的に訴える音色と音域を見つけます。
近日中に高崎市の「バク」で独奏することになってます。曲は「オーバーザレインボー」及び五輪真弓の「恋人よ」です。長い音は音色を聴かせるために伸ばし気味に、高い音は細かくヴィプラートをかけ、概して、タンギングはソフトタッチを徹底したい。
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