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2017年7月 6日 (木)

現行暦7月7日の七夕は月齢七を考えてない

P1030081【筆者による簡略図・・・本来の七夕の天体】

 日本では明治6年1月1日より太陽暦が採用されたので、現代では旧暦の日程による催しものは難しくなりました。このため、太陽太陰暦から太陽暦に切り替わり145年経過しても、特に七夕の日程については天文と合致せず、不正確になってます。現行暦である太陽暦7月7日の七夕では、主役である織女【ベガ】と牽牛【アルタイル】の位置が東に低くあり、鮮明度は殆ど期待できません。
 
 一般的に星の鮮明度については、地平線近くでは空気の層の厚みによりぼんやりし、頭上を中心とした位置であれば空気が澄み鮮明に見えます。
 
 しかも、現行暦7月7日の七夕では本州の大部分は梅雨の最中であり、梅雨が明けた沖縄本島、宮古島など南西諸島では経度は東京より10°以上も少ないため、主役である二つの星は東に更に低くあり、先ず見えないでしょう。
 
Image result for 7日目の月画像
【月齢七】・・時間とともに右側が下がり、織姫星と彦星が年一回、出会うため天の川を渡る舟の形になる。
 
 太陽太陰暦であった江戸時代は、庶民は月の満ち欠けにより、その日が幾日であるかを知り、例えば新月は1日、三日月なら3日、写真の如く半分より少し小さければ7日、満月は15日、いざよいの月は16日で、おそらく現在のようなカレンダーは普及しておらず、月の満ち欠けが日にちの判断基準であったと想われます。
 
 当時の夜空は現在より澄み、季節によって変化する星座の位置や月の満ち欠けについて、庶民は現代人より敏感であり、天体の変化が生活に結びついてたと想われます。
 
 以前のブログでも記述した通り、七夕という文字の由来について、星ではなく、月の満ち欠けが「七」日目の「夕」方を指し、丁度、上の写真の月の形です。北半球では午後8時頃、西の空にあって右側が光る上弦の月です。
 
 それほど明るくない7日目の月が出た晩、天の川を跨いだ位置にある「こと座」のベガ【織姫】と「わし座」のアルタイル【彦星】に秋の気配を感じつつ庶民は縁台に座り、この星たちに願いを込め、短冊に気持ちを表したのでしょう。
 
 ところで本題ですが、本年2017年7月7日の晩は、もし晴れても月明かりが強くて、主役の星たちは先ず見えないでしょう。それは月齢12.4だからです。しかも、月の位置と主役の星たちの位置が東の空で接近してます。これでは山岳地帯を覗いて天の川ははっきり見えないでしょう。
 
2017【国立天文台による8月28日の夜空】・・・偶然にも土星も木星も「さぞり座」のアンタレスもオンパレード・・・拡大してください。
 
 結局、現行暦7月7日の七夕は月の満ち欠けを無視してるので、七夕本来の姿である織女【ベガ】~天の川~牽牛【アルタイル】~月齢七の月である年一回のコラボは、現行暦7月7日では不可能です。
 
 その点、現在でも太陽太陰暦【旧暦】を生活の中に取り入れてる例えば、内モンゴルなどアジアの一部地域では、七夕は昔の日本と同じ本来の姿であり、しかも、高原であることから星座は降るように見えます。太陽暦でこの日は今年は8月28日です。この日、日本でも、同様に見えます。現在、日本では地域により七夕の日程はまちまちです。おそらく商業主義に結びついているのでしょう。
 
 未来ある子供たちへの教育的見地から、天文学的に間違ってる現在の七夕の日程について、いつの日か本来の正しい日程に変更されますよう関係機関にお願いしたい。
 

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コメント

「たなばた」を「七夕」と書く由来を初めて知りました。月の満ち欠け、月齢「七」の「夕」方という意味なのですね。
 旧暦、太陰太陽暦による伝統的七夕は、今年は八月二十八日だそうですね。伝統的七夕の日は完全に梅雨明け後で晴天率は高く、月は夜半前には沈み、その後は天の川がくっきりと見える観察条件となるのですね。 暗い夜空に光る星と天の川を楽しみたい。
 逢瀬のロマンが先行し、商業主義に走った現在のタナバタがあほらしく感じた。少し鼻高になった。

投稿: 迂生 | 2017年7月 6日 (木) 20時35分

ヒポクラテス様・・・いつもアクセス並びにコメントを有難うございます。「バク」でお話ししましたように、私は太陽系の動きについて、真実を知りたいと願ってます。偶然にも暗黒の宇宙に漂う地球の表面に生を受け、そこから恒星や惑星の動きを観察し、それによって逆に公転軌道上を行く地球の動きや月の動きを感覚的に捉えたいです。この続きは10日の「バク」になります。

投稿: カッキー | 2017年7月 7日 (金) 05時50分

二伸
「たなばた」を「七夕」と書く理由を初めて知りました。月の満ち欠けの月齢「七」の「夕」方という意味に由来するとか。
 西の空に、七夕本来の姿である織女【ベガ】~天の川~牽牛【アルタイル】~月齢七の月である年一回のコラボが見られる旧暦の七夕は、今年は八月二十八日だそうですね。この頃は晴天率が高く、去りゆく夏を惜しみ、秋の気配を感じつつ、七夕のロマンス、諸行事、風情を思いながら、暗い夜空に光る星と天の川を楽しめそうですね。
 そこで初歩的な再確認の質問をさせていただきます。
①今年の八月二十八日に見られる七夕は、西空でよろしいでしょうか。
②現行の七月七日の七夕は、晴れた夜空であっても、七夕本来の星の位置の鮮明度は難しいそうですね。ついでながら、月齢は14とのこと、八月八日の七夕では、どうですか
 現行歴の七月七日の七夕では、関連した天体の運行とは一致してないので、年に一度の二人の逢瀬は不可能のようですね。旧暦を生活の中に取り入れていればごく自然に七夕伝説に浸れたのですね。

投稿: 迂生 | 2017年7月 7日 (金) 06時22分

ヒポクラテス様・・・引き続いてコメントを有難うございます。私は天文学に詳しいわけではありませんが、早速、知る範囲でお答えいたします。
①西空ではなく、ほぼ頭上です。ですから昔の人はこの日を選んだのでしょう。上の国立天文台のチャートを拡大してご覧ください。月は月齢七で、まさに七夕で南南西から時刻と共に南西です。午後8時頃は南南西辺りで、次第に西に傾きます。地球の自転により右上が下がるので、ますます小舟の形になります。この光景により小舟として天の川を渡り両者が逢うという庶民の夢です。
ところで、二つの星の位置ですが、織姫星のベガは赤緯38°47′なので山形県鶴岡市の真上を通過し、アルタイルの彦星は赤緯8°52′なのでフィリピンのミンダナオ島の真上を通過します。因みに七夕の星ではありませんが、「夏の大三角」を形成するのは七夕の二つの星と共に白鳥座のデネブです。こちらは日本最北の地「稚内市」上空を通過です。
②8月8日の月齢は17(満月の2日後)ですから、かなり明るいです。しかし、月が出るのが19時02分です。20時~21時では月の明かりが強いでしょう。でも、本日7/7より二つの星は月から離れます。何と言っても、月が天の川を渡る小舟の形とは縁遠い姿です。今年の八月二八日はぜひ、愛するHa様と七夕の星空をご覧ください。可能であれば光があまりない秋間が理想です。お二人が出逢ったころが思い出されるでしょう。

投稿: カッキー | 2017年7月 7日 (金) 10時42分

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