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2017年11月 6日 (月)

今年は一段と音質に磨きがかかった高商ブラス

P1020210【演奏会場の群馬音楽センター】

 群馬県立高崎商業高校は毎年ここで吹奏楽定期演奏会を開いてます。54年前の建設直後、こんな素晴らしい本格的なホールで定期演奏会を行うのかと当時の生徒たちは驚いたものです
 
 第一回から暫くは、個性溢れる顧問・波戸場先生の開拓精神により昼夜2回の定期演奏会がこの群馬音楽センターで行なわれました。以来、54回目を数える定演は当時と比較し、プログラム内容は格段に変化・向上し、これは時代の流れを感じさせるものです。
 
 その象徴は毎年、第三部に行われる華やかにして一糸乱れぬステージドリルです。自信を伴うきびきびした動きは観客を十分に惹きつけ、満員の会場を静まり返えしてます。正確にしてスピーディーな動きはまるで「天才たち」ではないかと感心させられます。
 
 長時間にわたる動きの中で、だれ一人つまづいたり、列を乱すものはなく、それはチューバなど重い楽器を持ちつつ、魅力ある音楽を奏でています。近年、西関東大会に13回出場は流石に只ならぬ実力であり、内容は複雑にして独創的なアイディアです。湧きいずる生徒さんの精神力と柔軟性に富んだ演技に、観客にとって、じっと固唾を飲んでる時間が続きます。
 
 顧問教師指導の下、これ程の演奏を聴き、定演までの準備や練習の積み重ねについては、私たちの想像を超える努力の日々であり、夏休みも土日もないことは明白です。広告取りから、プログラム作成、多くの部活がひしめく中、練習会場の確保、それも高校生としての一般の勉学を続けながらです。私はこのバランスを持った生き方が青春真っ只中では肝心と考えてます。
 
P1020212【入口に掲げられた看板】
 
 実は、定演の一週間前、私は高商を訪れ、校長先生にお会いし昭和時代に11年間、本校の吹奏楽部顧問であったことや、今回の定期演奏会に期待してることを申し上げました。その後、職員室で顧問のA先生にお会いし、定演の進捗状況を伺ってました。先生曰く、練習は未だあまり捗ってないと言われてました。でも、実際の定演は私の予想を超える充実した内容でした。
 
 ところで、高商ブラスの今後一層の飛躍を期して、今回の一部の演奏について感じたことを記します。
 
 音色については一部より、ステージドリルの三部の方が上回ってると感じます。三部は動きが伴うことから、音楽は二の次になると思われがちですが、三部の音質が優れていたのは、暗譜してるからでしょう。座奏は得てして音符を音に変換する作業に陥りやすく、暗譜は、音質について厳しく自己判断できる状態と思われます。本来、音楽とは目に見える音符とは縁のないもので、暗譜こそは、音の世界そのものだけになり、自ずと美的感性が生じます。
 
P1020220【お顔が鮮明に写ってないので掲載させていただきました。】
 
P1020221
 
 一方、三部の音質が上回った理由には、管楽器演奏は呼吸を伴うことから、座って演奏するより、立って演奏する方が腹式呼吸については、より深く呼吸ができるでしょう。私は時々パーティーでソプラノサックスを演奏します。一人で吹くこともあり、座って吹かないようにしてます。立って吹くと呼吸が深くなり、音が安定します。このことは多くの合唱団を見ても明らかです。
 
 今回、高商ブラスの三部において音質の向上が感じられたのは、おそらく前述の二点と共に、何より部員たちが持つ「美に対する感性」が研ぎ澄まされてるからでしょう。この感性は一朝一夕に身につくものでなく、美に反応する生活習慣や平素の幅広い芸術体験から習得できるものと考えます。
 
P1020223【プログラムの表紙】
 
 この三部の良さを分析し、上手くそれを一部に取り入れれば一部は今まで以上に美的に優れた演奏になると思います。二部は青春の特権で楽しみの極みでした。
 
 全体を通じて今回の演奏では木管群の音質にかなりの向上が見られ、特にフルート、オーボエ、クラリネット、サックスが目立ちました。フルートやアルトサックスのソロではビブラートを伴う演奏を心掛けると響きは断然違った魅力を生じるでしょう。
 
 アルメニアンダンスでは、OB・OGも演奏に加わり、懐かしい面々が見えます。変拍子の部分は中央アジアの民族舞踊なので可能であればもう少し快適なテンポの方が魅力が出ると感じます。しかし、流石に力強く、フィナーレは圧巻でした。中でもバストロの響きは会場に清々しく浸透し、観客の心底に響くに十分でした。
 
ところで、定期演奏会では懐かしい校歌を聴きたい卒業生が多く来てます。最初か最後に演奏すれば高商の定演としてビシッと決まるのではないでしょうか。
 
 途中、一・二年生のみの演奏もありましたが、明るく一生懸命な伝統は引き継がれてる感じです。三年生は「部活に明け、部活に暮れる高商時代」でしたが、これだけ全身全霊で音楽に打ち込んだ三年間は誠に素晴らしい青春の生き方です。卒業後、どの進路に進んでも、今まで培った品格ある精神はどこかで必ず生きます。三年間、本当にお疲れ様でした。カッキーより
 

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