4月からメキシコの日本人学校へ赴任する先生
4月より群馬県から海外日本人学校へ派遣される先生は3人で、派遣先はチリ、メキシコ、アメリカ合衆国の三ヶ国です。珍しく今年は全員が南北アメリカ大陸です。位置的にアメリカ合衆国の最北地は北緯49°チリの最南端は南緯56°であり、中間のメキシコは北緯15°から北緯25°の間に位置します。メキシコの日本人学校は日本から誠に遠く、現地に住む日本人子弟の教育に携わります。
以前にメキシコへは日本の大相撲一行が訪れたことがあり、この時、日本人学校の生徒たちと交流がありました。教育内容はほぼ日本の小中学校と同じであっても、英語はもとより、スペイン語の授業では習ったことがすぐ実践できる日常生活であり、それは羨ましいほど外国語が身につく環境にあります。子供たちは将来「世界に羽ばたく日本人」としての可能性に溢れてます。
一方、母語としての世界言語ランキングでは、1位中国語、2位英語、3位ヒンディー語、4位スペイン語、5位アラビア語といわれるように、スペイン語は本国では4600万人が話す程度でも、中南米で話される方が多く、メキシコをはじめスペイン語を母語とする人は4億人といわれます。千載一遇のチャンス、先生も滞在中に、ぜひ、スペイン語に親しんでほしいです。
メキシコ国旗の図柄は、全体は緑、赤、白の三色」です。三色を彩った国旗はたくさんあっても、「蛇をくわえた鷲がサボテンにとまってる」のが特徴です。
一方、1810年にスペインより独立したメキシコの国歌は行進曲調の勇ましいものでも、途中から悲しい響きに移り、再度、勇ましく終わります。
私は国際理解教育研究会の会長さんから依頼を受け、壮行会では派遣国の国歌の楽譜と現地語の歌詞、日本語訳をそれぞれの先生に激励文とともにお渡しすることになってます。
現地では日々、日本人子弟の教育業務が第一ですが、学校や家から一歩出ればメキシコ社会です。休日にはメキシコ国内を見て回ったり、大いに現地の方々と交流されることを願ってます。もちろん、スペイン語の世界です。言葉とは使ってこそ自らの脳に定着します。
拙い体験では、若き日インドに滞在してたことから、言葉はヒンディー語と英語でしたが、帰国後、ヒンディー語を日々使うことがなく、次第に脳から消え去る現状です。しかし、以前にインドの青年がホームステイで我が家に滞在したとき、懐かしいヒンディー語が私自身に蘇り、心は青年時代に戻りました。最近、私の住む高崎市にもインド料理店ができたので、暫くぶりにヒンディー語を使って一杯飲んでみたいです。
一方、現地に滞在する上での肝心なことです。日本ほど治安のよい国はないことから、メキシコでの生活は常に身を引き締め、安全に暮らすことが第一です。昨今のニュースの通り、トランプ大統領による「メキシコの壁」に代表される民族間の対立が懸念されます。日本は珍しい島国で、陸地による国境はありませんが、殆どの国と国は陸地でつながり国境を隔てて異なる民族です。
ところで、日本人子弟は現地の商社に派遣された親と共に暮らしてることから、親も教育熱心であり、現地での生活を有意義にするとともに、日本に帰国してもスムースに高校や大学に入学でき、それ以上にメキシコにいることで得られることをたくさん体験し、勉強と共に幅広い人格の陶冶を願ってます。
日本との時差は-15時間です。このためメキシコはほぼ日本の前日です。貨幣単位はペソで、1ペソは日本円で約6円。 お金は使って価値が分かります。では、有意義なメキシコ生活を堪能されますよう祈ります。
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