未然に施す防護策・・・対カミキリムシ
昨年6月のある朝、サルスベリの根元に直径8ミリほどの丸い穴が深く掘られてるのを発見し、誰か人間がいたずらし、ドリルで穴を開けたのではないかと思う程の穴でした。穴の下には木の屑がこぼれてます。穴の位置は根元から10㎝ほど高い位置です。
しかし、そんなことをする人は考えられないし、人間の仕業なら、もっと高い位置と考えます。大切に植物を生育してる過程で、こんなショックを受けた体験は今までないことから、その後、いろいろ調べたところ、強力な歯を持つカミキリムシの仕業ではないかと考えつきました。
インターネットで検索したところ、同じような穴があいてる樹木の写真がいくつも見つかり、これは近年話題になって果物農家などで被害が出てる外来種「クビアカツヤカミキリ」【写真下】ではないかと思いました。

当時、サルスベリの今後の成長が心配になり慌てましたが、花が咲く前のサルスベリに特に見かけ上の異変は感じませんでした。素人の私には手の打ちようがありませんが、物は試しで深い穴の中に木工ボンドを入るだけ詰め込み、その後、同じサルスベリの枝で穴と同じ太さの枝を切り、金槌でこの枝を穴の入るところまで叩いて入れました。想像では穴の中はボンドと枝でギュウギュウ詰めと想われます。
今でもそのままですが、今春のサルスベリは樹勢はよく、全体として昨年より一回り大きくなり、穴による被害はなかったように見受けます。
根元に1平方メートルほどの池を作り、昨年から水をたっぷり与えたところ、成長し殆ど被害はなさそうです。しかし、カミキリムシは穴に卵を生み、その後、幼虫が成長することから今後も良く観察します。
ところで、サルスベリには購入当初から蟻に開けられた穴がたくさんあいてました。最近では私なりの駆除法で殆どいなくなりましたが、穴だけはそのままあります。おそらく幹の中に巣や通り道のトンネルが縦横に走ってると想像できます。
蟻の種類は、いわゆるアメリカ蟻と呼ばれる赤く小さい品種です。この蟻は土中に巣を作らず、樹木の幹や樹木の根の中に営巣します。大切な花桃がこの蟻によって朽ちました。
ところで、群馬県でサルスベリの開花は7月上旬です。漢字では百日紅と書くことから、中国でも昔からおよそ100日間咲いたと想われ、私が植えたサルスベリも9月中旬まで咲くことから、その名の通り、百日紅です。下の写真は昨年撮影しました。
本日現在、青葉をたくさん茂らせ花芽が出る準備中です。不思議なことに、葉が出て暫くしてから新たに花芽の新しい枝が出てきます。そして、あちこち咲き始めるのが例年7月6日前後です。
多くの花木の開花期間は10日前後なのに、サルスベリは誠に長く、しかも、真夏の太陽の下で咲くことから、見た目には夏の暑さや情熱を象徴します。管理する私も夏に向かって精力的に身体を動かし、病魔に蝕まれないように心したい。
| 固定リンク
「樹勢よくする方法」カテゴリの記事
- 文字通り、百日間紅く咲いた百日紅(2019.10.17)
- すでに75日間咲いてる我が家のシンボルツリー(2019.09.21)
- 「桜切るバカ、梅切らぬバカ」を実践(2019.04.10)
- 未然に施す防護策・・・対カミキリムシ(2018.05.14)
- 今春の開花を終えたシャクナゲにお礼肥を施す(2018.05.10)
コメント
このカミキリムシは厄介ですね。以前拙宅もスモモと桃の木が2本やられました。さくらも含めカミキリムシには大好物のようです。木の根本におが屑のようなものが出てきたらカミキリムシの幼虫が巣食っている証拠ですから早めに消毒を施すよりありません。百日紅は固い木なので早めの対処でどうにかなりますが、桜や梅、桃系の樹木はこれにやられるとひとたまりもありません。虫対策しても一度やられた木の樹勢は弱まるばかりですから。
投稿: 逍遥 | 2018年5月14日 (月) 17時53分
逍遥さんへ・・・南半球よりコメント有難うございます。こちらはサルスベリでよかったのでしょう。樹勢に変化はなく、昨年はずいぶん沢山の花が咲きました。カミキリムシによる被害はおそらく大昔からあったのでしょう。
一方、サルスベリは小さいアメリカ蟻に営巣されましたが、このところ蟻の姿がほとんど見られません。私の場合、サルスベリは剪定しないので、枝ぶりが広がりました。これから暑くなるので水をたっぷり与えます。枝が広がると日陰がたくさんできます。
投稿: カッキー | 2018年5月14日 (月) 22時08分