年を重ねても健康に生きる秘訣は生甲斐を持つこと
週に1回ほど行く吉井町・牛伏ドリームセンターは日帰り温泉であると共に、宿泊もできます。高崎市が経営し、地元のゴミを収集して可燃物を焼却した熱を有効利用して温泉にしてます。
以前に高崎商業高校の野球部保護者たちとの懇親会で宿泊したことがあります。会の名前は校歌の最初の歌詞である「山秀麗に」をとって山秀会と命名してあります。当時の私のクラスに野球部員が多く、保護者との交流はかなり密接にありました。
息子さんたちが卒業しても、今まで、半年ごとに会を催してましたが、保護者も次第に高齢となり、会員が揃って会うことが難しく、近年、解散しました。息子さんたちは今年50才になりました。野球と吹奏楽による応援演奏は切っても切れない繋がりがありました。
一方、ショスタコービッチの「革命交響曲」など群馬音楽センターで演奏した吹奏楽部は思い出深く、若き顧問であった懐かしい高商勤務時代も遠い昔になりました。
ある日のこと、ここドリームセンター内で、ボケ盆栽の展示会がありました。およそ、50鉢の個性ある姿をしたボケが展示してあり、この会の会員が数名いました。
庭木には夢中であっても、盆栽には興味を示したことがない私でも、年齢を重ねたためでしょうか、どのボケを見ても樹勢がよく、紅白に咲き分けるもの、白のボケ、赤だけのボケなど、それに加え、枝ぶりがすべて異なる姿に今まで経験したことのない感動に包まれました。
盆栽に疎い私は詳しい説明を受けたいので、受付の人にお願いしたら「あの方がボケの先生です」と教えて下さり、紹介して戴きました。
先生曰く、「私はボケの盆栽のみに60年携わり、他の盆栽にはまったく関わっておりません。」なるほど盆栽は松など初めとし多種の盆栽がありますが、ボケの盆栽のみと強調しておられ、私にはボケだけであっても、その内容が深遠であることが感じ取れました。
ボケの盆栽だけでも、創意工夫した創造力の賜であり、奥が広いことが言葉に滲み出てきます。開花して人に鑑賞してもらうのは10日前後であっても、育て上げるには1年の殆どを費やし、と共に後継者を育てることが大きな仕事であり、出品した人の殆どは先生の弟子とのことで、これも驚きました。
先生の頭はおそらく1年中、より魅力ある盆栽の形を創り出すことであり、花の色彩の面一つとってもお考えが充実されてることがすぐに分かります。お年は80歳代と想われ、明けても暮れてもご自身の盆栽を育てつつ、数多い弟子の世話に飛び回る日々だそうです。
今や、超高齢化社会となり、一般的には物心両面において、ますます生活し難い時代に突入してます。それは最も多い健康面であり、金銭面であり、配偶者を失うと多くの人に訪れる一人暮らしであり、子供の独立とともにやってくる孤立感などです。
年を重ねてこんな環境になるとは思ってなかった私もすでに13年間、一人での生活を余儀なくされ、「いかに人間らしく生きるか」は、現在の最も核心的な課題です。
このような生活環境にあって、ボケ盆栽の先生のように「夢中になれる芸術」があることが、つまり、大きな生甲斐があることが、いつになっても精神が充実し、安定し、超高齢化時代にあっても心が迷わず、どんなに家庭環境が変化しても、精神は堂々と前進して行けるのでしょう。
| 固定リンク
「anti-senile dementia」カテゴリの記事
- 植物の 変化と共に 自己改革(2023.03.24)
- 認知症対策に 大切な 鼻の健康 (2023.02.18)
- 健康長寿の先生はcentenarian(2022.12.05)
- 人生は 後半戦も 面白い(2022.11.02)
- 高齢期 意欲を持って 生きましょう(2022.10.05)
コメント
生き甲斐があれば、自然と、脳も働き、体も動き健康。「生き甲斐?」気づいてみれば、上質のブログの発信。
体調管理も大事だね。
投稿: ヒポクラテス | 2018年7月12日 (木) 17時05分
ヒポクラテスさんへ・・・酷暑、お見舞い申し上げます。また、先日はバクでお世話様になりました。
気候変動による西日本の土砂災害は、想像を絶する広範囲です。復旧には年末までかかるでしょう。
多くが山の近くに家を建ててることから、家を建てる場合は自然災害が少ない場所が肝心ですね。近くに大きな河川がないこと、山崩れのないところが基本と考えます。
実は私は来週から高貴高齢者です。人間いつになっても、夢を持つことと生きがいは人間的な生活につながると想います。18日は頑張ります。
投稿: カッキー | 2018年7月12日 (木) 18時14分