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2019年2月21日 (木)

4月から海外日本人学校へ派遣される先生へ

P1010857【休日に描いたカルカッタ・ヴィクトリアメモリアル】

 私がインドの日本人学校へ着任したのは今から半世紀前なので、群馬県内の日本人学校教員経験者の中でも、今では化石のような存在です。しかし、青春時代、カルカッタの街で過ごした毎日の生活については、刺激が強く今でも一日として当時の生活を忘れることはありません。それだけ耳に入る今まで聞いたことのない言葉と音楽、目に入る人々の行き交う光景やガンジス川の流れ、肌で感じる灼熱の気温、舌で味わう辛いインド料理、何より、どこへ行っても感じる空気に漂う一種の匂い、五感は今まで体験しないことばかりで、若い脳はインドの刺激で充満する日々でした。
 
 幸い宿舎は日本総領事館の境内にあり、日々の生活に不安はありませんでしたが、一晩中、棒を叩いて警戒する門番の音に当初、何事かと思ったものです。しかし、慣れてくるとその音が却って安心感を促し、深い眠りにつけたものです。ですから、基本的には夜間は危険な町なのです。
 
 現地の職業の一つに門番があり、寝ずに境内を見て回ってくれました。この他、仕事をする人の職種は、料理人、スウィーパーといわれる掃除人、ドライバー、庭師、ドビーといわれる洗濯人、家の中の仕事するべアラーなどがいました。
 
 当時、インドにはテレビがなく、もっぱらラジオでしたが、聞えて来るのは現地のベンガル語や、ヒンディー語であり、何を話してるか分かりません。時には英語の放送がありました。新聞は英字新聞のステイツマン、及びヒンドスタンタイムズであり、世界の最新ニュースや新たな情報はこの新聞から得るより他に手立てはありません。滞在中は丁度アポロが月に着陸した時で、この時の英字新聞のタイトルは"Man Lands on the moon"でした。人類が初めて月の表面に立つ姿が載ってました。
 
 一方、日々の生活で買物は貨幣単位がルピーです。1ルピーが更に100パイサに分かれます。概して高価なものはルピーであり、安価なものはパイサです。多くのインド人はパイサで生活です。1ルピーが日本円でいくらかの観点は必要がなくなり、カルカッタの町で高い安いを感じるだけです。時には、おまけをしてもらえることがありました。今の日本ではポイントですが、子供の頃は日本にもおまけがありました。それは共通です。
 
P1050985【青春のカルカッタ時代・若いね】
 
 私は大学を卒業すると同時にインドに就職したことから、それまで親と離れたことはなく、教員の経験もなく、職業人としてや社会人としての体験や心構えも初めがインドでした。今振り返ると、若さとは思ったより早くその環境に順応したようです。暫くすると、インド人化したのでしょうか、何でもおいしく食べられたり、英語やヒンディー語で現地の方々と自然に交流するようになり溶け込めました。そして、1年もしたら日本の生活を忘れるようになりました。日本語弁論大会に出場する若き女性ミトラさんに日本語を暫くの期間、教えたら見事に入賞しました。彼女は今でも健在だろうか。
 
 滞在中は休暇を利用し、同僚と共に南インドや、カシュミール地方など北部インドやネパールのカトマンズを旅行し、東洋の水の都と言われるスリナガルの町では大きな湖に浮かぶ舟のホテル内で新年を迎えました。それは日本の元日の午前3時半です。
 
 しかし、滞在中の生活で後に最も影響を与えたことは、私が音楽の教員であったことから、Calcutta Symphony Orchestraのユダヤ人常任指揮者Bernard Jacob氏に指揮法を教わっていたことです。これは帰国後、吹奏楽の指揮をするのに大いに役立ちました。
 
 ところで日本人学校内では担任をする傍ら、よく研究授業し、その晩は同僚と街に繰り出し、一杯飲んだことが忘れられません。幾度も行ったレストランの名はモキャンボです。今でも存在するであろうか。教え子たちは世界に羽ばたき、すでに還暦になってます。私が担任してた一人C君は現在上海商工会議所の会頭と聞いてます。
 
P1070364【南インド・ハイデラバードの寺院の高所にて】  
 
 群馬県で平成31年4月から世界各国の日本人学校へ派遣される先生方は6名です。任地は韓国・ソウル、コロンビア・ボコタ、中国・上海、アラブ首長国連邦・ドバイ、オーストラリア・シドニー、ベルギー・ブリュッセルです。
 
 先生方には子供たちへ教科指導を媒介にして、ぜひ正しい日本語をお教えして戴きたいです。子供たちは平素、日本語以外の言葉に囲まれてる環境にいます。日本人である証は正しい日本語を読み、書き、話し、聞けることです。将来、世界に羽ばたく可能性が大である児童生徒たちに日本語をしっかり身につけさせて戴きたいです。
 
 一方、先生方には世界共通語である英語で現地の方々との交流を心掛け、同時に、現地の言葉も使って友人をたくさん作ってください。日本は日本語だけで生活できる国ですが、世界の国ではいろんな言葉が飛び交います。「習うより積極的に慣れろ」です。どんどん交流してください。3月1日、前橋市で行われるの壮行会で、私は6名の先生方に任国国歌の楽譜をお贈りします。
 
 
 

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