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2020年1月13日 (月)

さくらホルンの会・生涯、ホルンに取組む姿に敬服

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 先日、群馬県藤岡市の「みかぼみらい館」ギャラリーに於いて「さくらホルンの会with friends」の演奏会を聴きに行きました。

 プログラムは「アンサンブル・パーティー」と銘打ってる通り、演奏会は終始、和やかな雰囲気のうちに進み、さくらホルンの会のメンバーと、そのお仲間たちの賛助出演もあり、あっという間に11曲のプログラムが進みます。お仲間とは高崎市民吹奏楽団員や、みかぼフィルハモニックのメンバーのように見受けられました。

 演奏に先立ち、一曲ずつ、演奏者の代表が曲を紹介し、それは大変に家族的なムードで、恰もホームコンサートのよう雰囲気があり、特にサックス奏者でもある女性司会者は明るくユーモアがあり、観客は演奏者と一体感が生じ、曲の説明と演奏に楽しく集中できました。

 ただ、観客の立場からすると残念なことがありました。観客席の椅子に座るや否や気づきましたが、演奏者の後方から外部の光が入るので、ステージが逆光となり、暗くて演奏者のお顔の表情が見えません。

 特に折角、美しい女性演奏家が多いのに、お顔があまりよく把握できません。シルエットのような感じです。音楽会では演奏と同時に、演奏者の表情や全体像の動きから、音楽の楽しさを動的に感じ取るものです。観客の立場からすると、音楽会場は一般的にステージは明るく、観客席は比較的暗く、が演奏しやすいのではないでしょうか。

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 私は、今までに「みかぼみらい館」には「みかぼフィル演奏会」やその他の演奏会で幾度も訪れてます。この通称ギャラリーはアンサンブルには程良い広さで音響がよいと感じます。これは天井が高いからでしょう。演奏の響の善し悪しはホールの構造も楽器の一つになると考えるとき、ここは藤岡多野地区の音楽芸術で中心的な会場と言えます。

 実は今回この演奏会を知ったのはフェイスブック友人でピアニストのNOさんのページからで、私はクラシックソプラノサックスを吹くことから、内容を見るとサクソフォーンも出演するとのことからです。

 会場に入り座るや否や、早速、サックス奏者の通称Chikaちゃんが私の席に挨拶に来てくれました。10年ぶりくらいにお会いしたので、私は驚くと共に「出演するのですか」と訊きましたら、演奏するとのことで「頑張ってください。聴かせていただきます。」と応えました。

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 プログラムはホルンによる「ファンファーレ」に始まり、この音楽はホルンならではの金管としての迫力、何より、柔らかい音色で気品に満ちてます。楽器にはそれぞれ特徴があることを再認識です。

 同時に、このようなホルンのみのアンサンブルでは、可能であれば、ホルンにもソプラノホルンや、バスホルンなるものが存在すれば、音域がより一層広がり、表現にもより自由さが出るのではないかと感じましたが、同じ音域の楽器で、このように強弱や、音域の幅が出ることに改めて感銘です。特に、低音部を受けもったホルンの迫力と音程の正確さが心に響きました。

 運指のピストンは少ないのに、唇の操作で多くの音程を出すのですから、平素から音程感覚を鍛えるソルフェージュの練習をしてるのでしょう。ピアノやマリンバ、ギターなどは一切音程を気にする必要はないですが、他の楽器は運指は決まっていても、音程は自分で正しくとる必要があります。

 しかも「音楽の美的な要素は音程の正しさ」が大きな割合を果たすものと私は感じてます。最終的にはどの楽器も、もちろん声楽も含め、リズムはもちろん、音程の正しさと音色の良さこそ音楽演奏の真髄でしょう。

 その点、今回演奏されたシューマンの「4本のホルンのためのコンチェルト」ではピアニストのNOさんが非常に難曲であるオーケストラパートを担当され、その実力に脱帽です。

 曲はハイレベルな技術はもちろん、ホルンの特徴ある音色を生かし、何より、ホルンという楽器の持ち味が遺憾なく表現された優れた演奏です。歴史的にも古いこの楽器の性能が改めて認識できました。

 この曲に対する演奏者皆さんの真剣なチャレンジ精神と日々のご努力、そして仲間と共に美を創り上げる熱意に敬服です。それにしても、このような大曲に取り組む精神力と、その美にチャレンジできる人は人間としてとても幸せに感じます。

 賛助出演では「クラリネット・アンサンブル」があり、バスクラ担当者がインフルエンザのため出演できず、急遽、曲目を変更せざるを得ない状況となり、メンバーは午前中に新たな曲を練習し、間に合わせた頑張りには平素の基礎練習があるからの賜でしょう。

 一方、「みかぼフィル」弦楽部を中心とする演奏者の面々は、私の記憶にある方々が多く、まるで知人が演奏するような雰囲気です。それは定期演奏会や、浜川で行われるミニコンサートでお馴染みの面々だからです。グリークの作品を聴くや、今までとは異なる音色の響きに、また、新たな世界を感じ、弦楽合奏はコントラバスを和声の根音として、同質楽器による音域の広がりと理想的な重厚味漂う和声に圧倒されたのは私だけではないでしょう。

 演奏者一人一人にお声をかけたい気持ちですが、そのチャンスが来る日を期待してます。その中にあって、今回はサックス奏者の女性2人に声をかけることができ、また、音楽仲間として知り合いが増えました。いつか、私のソプラノサックスとグラズノフなどカルテットの名曲を共演したいと密かに思い会場を後にしました。

https://www.youtube.com/watch?v=dLBczWi4uEM

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