
【今が旬の八朔】
知ってる人が誰もいない緊張感ある30名くらいの集団の環境の中で、最初に腕時計と携帯電話のスイッチを切ってカバンかバッグにしまいます。その後、自分の氏名に始まり、郵便番号、住所、生年月日、今日の日付 自分の年齢などを記入します。ここまでは何でもないでしょう。これは免許更新に伴う認知機能テストです。
その後、全く関連性のない上のような平素よく見かける絵を16枚覚える時間になります。先ず、それらは4枚一組になっており、ソファーの絵、アコーディオンの絵、かぼちゃの絵、馬の絵などです。それを覚えたら、次の新たな4枚の絵というふうに4通りを覚え、合計16枚の絵を覚える時間です。
それが終了すると、5分間ほど鉛筆を持って、覚えた絵とは全く異なる作業を行ないます。その作業とは、たくさんの数字が無作為に並んでる中から、例えば2と7と4に斜線を引かせるテストです。数字の数は全部で120ほど並び、試験官の「よーい始め」の合図と共に2と7と4の数字に斜線を引き始めます。時間は20秒間位です。出来上がるか出来上がらないほどの短い時間に感じます。素早く作業できる正確さと効率化を判断されます。
その後、試験官が今の時間は「何時何分でしょうか?」と質問し、自分の予想する時刻を書かせます。もちろん、何も見ないでです。時間の観念を調べてます。
次に、先程覚えた絵を順不動でよいから、すべて思い出して文字で書かせられます。文字は漢字でもひらかなでも、カタカナでもよいです。どれだけ記憶できてるか試されます。16の絵をすべて書けることは難しいでしょう。一般的には良くても10の絵くらいでしょう。
その後、今度は16段ある用紙の左に先程の絵についてヒントが書かれています。例えば、1、人間の身体の部位は、2、動物です。3、楽器は、という風にです。こちらは楽でヒントがあると、脳とは答えを関連して引き出せます。こちらは殆ど思い出せます。
次に、白紙の紙に大きな円を描かせます。試験官が「今から時計を書いてもらいます。」と言って、1から12までの数字の位置を書き込ませます。これによって図のバランス感覚を見るのでしょう。要領は、初めに上と下に12と6を書き、次に左横に9を右横に3を書いてから、残りの数字を書くとバランスよく書けます。
試験官が、その時計の中に長針と短針を書き込んで「2時45分」の位置を書いて下さい。」と言います。これは短針の先が2時から3時への4分の3に正しく指してるかを見るのでしょう。

【最初に示された絵の中にはパイナップルもありました。】
試験内容は小学低学年でも出来ることのみです。しかし、年齢と共に人間の脳は判断力、注意力、特に記憶力が低下してきます。車の運転では、咄嗟の判断力と平素から安全への注意力、何時にどこへ行くという時間の観念が大切です。この試験は100点満点で、49点以下の場合は日を改めて再試験が行われるようです。

【牡丹の蕾が膨らむ】
ところで、学生時代に比較し年を嵩むと、平素の生活で記憶する作業は殆どなくなります。このため私たちは「記憶することを生活の中に入れる工夫」が必要で、これを怠ると記憶力は年と共に減退しそうです。
数日前のブログで、「辞書によるネットサーフィン」について書きましたが、辞書を媒介にして記憶することで日常生活が楽しくなることがあります。今まで知らなかったことを知ることは人間の基本的な喜びです。
それは例えば、無限にある漢字や英語のスペル、あるいは人の名前などです。これらをどうでもよいと思ってしまうと、次第に脳は怠けて働かなくなり、記憶が薄れるでしょう。私たちは日常において、好きな分野でよいから「記憶することを含めて生活」すべきと思います。
考えられる方法で、脳に深く定着する記憶法は、先ず、1、書いてみること、2、それを声にすること、3、実生活で使うこと、4、繰り返し再現することではないでしょうか。
実は私自身、毎日「記憶との戦い」とも言えます。前述の通り、好きな分野で行うとやりやすく、それは英単語です。もちろん、熟語もです。無限と言える言葉が対象なので、範囲は広大です。一度、脳に定着してしまうと、逆に忘れようとしても忘れられないことも生じます。その原因を振り返ると、やはり、自らの行動を媒介にしたり、生命に結びつけて自らを追い込むと身に着くようです。
言葉は音読、書いてみる、実際に社会的に使ってみる。この中で「緊張感を持って社会的に使ってみるは責任感が伴い」脳に定着し、再現できる方法と感じてます。忘れることを悩まず、忘れたら「見るだけでなく、他のことと連携して覚える」と脳に定着する可能性がより大と思います。特に漢字については手書きして覚えることが必須で、私たちにとって人間らしく生きるとは、結構、覚えることが基盤と感じてます。
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