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2020年6月 1日 (月)

伝統校の職員室を禁煙にした密かな自負

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 私が高校教員になった頃、教育現場では生徒が喫煙したら謹慎処分が行なわれ、生徒は1週間から2週間程度、自宅謹慎になることが常でした。これは法律に抵触することはもちろん、将来ある生徒の健康を考慮する教育の一環でした。

 一方、教える側の教員はどうかと言えば、所謂、ヘビースモーカーが多くいて休み時間の度にタバコを吸う習慣がありました。その場所は40~80名いる密室状態の職員室です。

 タバコを吸わない私などは、今でいう受動喫煙者であり、毎日毎時間のことで、これには困り果てました。しかし、多くの教員が吸っていることから、当時はそれが社会通念で、要職にある教務主任などもヘビースモーカーでした。

 このため、喫煙は問題にされず、それが最初に赴任した高校から4つ目の高校まで続き、この4校目が特に著しく、常にタバコの煙で充満した職員室でした。

 実は、私は鼻が悪くて30才頃、2週間の入院により鼻を手術したことがあります。こんな環境で、近くで1本でもタバコを吸う人がいると、途端に鼻が詰まる苦しい日々でした。

 ところで、5月31日は「世界禁煙デー」です。日本では5月31日~6月5日が「禁煙週間」です。

 前述の如く、タバコを吸ってないのに、タバコの煙を吸わされてしまうのが受動喫煙です。受動喫煙で吸わされるタバコの有害物質はタバコを吸う人に比べれば、少量かも知れません。

 しかし、健康に影響を与え、受動喫煙者のリスクが高まる病気としては、肺がん、心筋梗塞、狭心症、脳卒中、そして乳幼児突然死症候群などといわれます。

 これらの疾患について、受動喫煙が原因で死亡した人数は年間1万5千人と推定されると言われます。この他、子どもの喘息、胎児発育遅延といった病気も受動喫煙との関係が指摘されてます。

 以前は電車やバスの中でも、タバコを吸う人をよく見かけました。しかし、近年はタバコが有害である指摘が浸透し、多くの公的な場所が全面禁煙になり、その点は社会は健康的な空間になりつつあります。それでも、コンビニやスーパーでは今でも多種のタバコが売られ、購入する人もたくさんいます。

 吸う吸わないは自由です。先日、近くのクリニックの前で、受付を待ってる男性患者がタバコを吸ってるには驚きましたが、私の知る限り、患者の健康回復を仕事とする看護師の女性がタバコを吸ってます。こちらも驚きの他はありません。

 ところで、本文の最初に戻りますが、私が4校目に赴任した県立M高校の職員室には誠に困りました。伝統校といわれながら職員の喫煙については伝統校とは程遠い有様で、喫煙に対して甘く、特に体育館にある体育教師の準備室には常にタバコの煙が充満し、私は7年間の間、殆ど入室したことはありませんでした。 

 健康教育を専門とする教師がこの状態で生徒に教育できるのか疑問でした。この煙の中に生徒は当然体育教師と会うために四六時中、出入りしてます。もちろん、一般の職員室にも生徒は休み時間に出入りしてます。

 私はこの状況は誠に危険と考え、就任して2~3ヶ月したある日、当時の著名な校長に校長室で直談判し「職員室のタバコの煙に誠に困っている実情を伝え、今後、職員室を禁煙にするよう校長から全職員に伝えてほしい」とお願いしたことがあります。翌日の朝会で校長が発言し、「生徒と職員の健康を考慮し、今日から職員室で喫煙しないでください。」と発言がありました。

 喫煙する先生方は突然のことで驚いたことでしょう。しかし、別室に喫煙所を設けられホッとしてるようでした。この日から、当時、創立110周年の長きに亘る学校の職員室は禁煙になり、すぐに実行してくれた校長には感謝この上もありません。

 この件で、もし、私が職員会議で発言し、禁煙をお願いしたら憎まれること必至です。私はM校在任中、一つの悪幣を改革したと今でも内心、自負してます。私が校長に職員室を禁煙するよう直談判したことは今でも誰も知らないことです。

 

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