立春を地球の公転運動で考える
【立春の今日、公転してる地球から見た太陽は「やぎ座」にあります。実際には眩しく確認できなくても、半年前、又は半年後の立秋の午前0時に「やぎ座」が真南にある事で証明できます。】
例年、立春は2月4日ですが、今年の立春は珍しく2月3です。昨年が閏年のため1年が366日で1日多かったことから今年は例年より1日早まりましたが、閏年の翌年が必ず1日早まるとは限りません。
立春を含めた二十四節気は、北極星側から見て反時計回りに秒速約29㎞の速度で公転してる私たちの地球から見る太陽の位置で決まります。しかし、宇宙空間に浮かぶ太陽にはその位置を示すものは何もありません。
ところが、地球が公転してることで太陽が動いてるように見える黄道の背景には、たまたま12の星座が並んでおり、地球から見る太陽は1日約1°ずつ東へと移り変わります。これらの星座は有名なものばかりで、黄道12星座と呼ばれます。その基準を示す中心的な星座が「魚座」であり、「魚座」は天の赤道のすぐ北にあり、日本では夏から秋にかけて頭上に見えます。一見したところ、インドの形に似てるので一度発見できればなるほどと、その形に感銘するでしょう。
古代バビロニアでは「魚座」の両端をチグリス川とユーフラテス川と捉え、その間にある「秋の四辺形」をミソポタミアの肥沃な農地になぞらえたようです。実はこの「魚座」のすぐ下にある天の赤道と黄道が交差する位置を「赤緯+-0°、赤経0°」として恒星の位置を示す基準点としてます。つまり、ここが春分点です。地球から見て、春分の日の太陽はここにあり、「魚座」の位置です。
赤緯と赤経は地球上の位置を示す緯度・経度に相当し、赤緯は天の赤道より北を+ で、南を-で示し、どちらも度分秒で表わします。一方の赤経は春分点から東へ1hから24hあり、h以下はm、sで表します。例えば、最も明るい一等星シリウスの位置は赤緯-16°42′58″、赤経6h42m9sです。これによりシリウスはオーストラリア北部の真上を通過することが分かります。
【拡大してご覧ください。】
ところで、本題です。太陽から約1億5千万Km離れた僅かな楕円軌道上を公転してる地球は、北極星方面から見て反時計回りに進んでいます。しかも地軸は23°26′ほど傾いたままです。これにより地球から見ると、太陽はその背景にある黄道12星座の前を東へ東へと進んでいきます。春分の日に太陽の背景にあった「魚座」から、東へ315°移動したところが立春の太陽の位置で、ここの赤経は21h【太陽黄経315°】です。1hは太陽黄経15°です。立春の太陽の背景は「やぎ座」の中央です。
このように赤経は24hあり、二十四節気はこの赤経のhと一致します。例えば、春分は0h、清明は1h、立夏は3h、夏至は6h・・・・立秋は9h、秋分は12h、立冬は15h、冬至は18h、そして立春は21hとなります。
私たちは宇宙空間に浮いてる地球の表面で生活してしており、幸せにも宇宙をよく見られます。太陽高度【立春は37°】や、季節による星座の移り変わり、惑星の運動、そして月の満ち欠けを見つつ、現在の地球が公転軌道上、どの位置を進んでいるかを捉えて生活したいものです。
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