観光に 誘致にマイナス 魅力度ランキング
【写真を拡大するとビルが湖水に映り、渡り鳥が羽を休めてることも分かります。】
倉賀野町にある新堤【通称・鯉池】は天明3年(1783)、浅間山の大噴火による天明の大飢饉の折、農業用水として掘られた広い池です。浅間山から50km離れたこの界隈でも、田畑が厚い灰に覆われ、農業が大打撃を受けと伝えられてます。
灰と言っても火山灰なので茶色の粒状です。その灰を集めた所を灰塚と呼び、実は、私の土地は以前に畑であったことから、現在でも30cmほど掘ると浅間砂の層が出てきます。ですから、灰塚であった可能性があります。
写真の新堤は倉賀野町の中でも自然が残り、ご覧の通り、広い水辺には10月中旬の現在、早くも北の国から渡り鳥十数羽が飛来しており、平和な佇まいになってます。私は最近もウォーキングでここへ来ましたが、その時は未だ飛来してませんでした。
この堤は前述の天明の飢饉の折の農業用水ですが、つい最近までもっと広い堤でした。今でも、農業用水として田んぼを潤してます。しかし、倉賀野町も近代化に伴い、この堤の東には大きなマンションが2棟建ち、それが堤の水面に映っており、江戸時代の名残と令和時代の光景がマッチしています。倉賀野町にはこの他、これより昔に作られた古堤が下町の諏訪神社の東に現存してます。
この他、倉賀野町が誇る光景は5~6世紀に作られた古墳群です。以前には50基ほどがあったと伝えられますが、現存し、雄姿を眺められるのは大鶴巻古墳です。この古墳は整備されており、誰でも頂上まで登れます。頂上はアカシヤの大きな木立となって、周囲の景色がよく、夏季は涼しい風が吹いてます。
【大鶴巻古墳の頂上はかなり広く、周囲の景色がよい】
ところで、話題は変わりますが、最近気になってることの一つに、都道府県別魅力度ランキングが発表されてます。しかし、発表してる団体の責任者は47都道府県を自ら実際に歩いて調べた結果なのでしょうか。
あるいは、もしかして、無作為に選んだアンケートなどの結果により、漠然と計算し順位をつけたとすれば、単純過ぎて正確さや意味を成してるとは言えず、下位として示された都道府県に失礼です。
というのは、都道府県にはそれぞれ役割があったり、多面に亘りその県の個性や魅力があり、一概に数字で魅力度に順位をつけ、それをメディアを通じて1位から47位まで大々的に発表するなどは全く無意味なことです。それどころか、観光業にとっては、この発表が経済的な打撃を与えることに通じるものでしょう。そうでなくても、コロナ禍の煽り受け、観光業の経済が逼迫してる上に、追い打ちをかけるようなランキング発表は何も利点もありません。
私の住む群馬県には、アルピニストのメッカである魔の谷川岳や、高山植物の宝庫の尾瀬ヶ原、また、活火山・浅間山や白根山の雄姿が望め、結果的に有名な草津温泉、伊香保温泉、水上温泉、四万温泉、沢渡温泉、老神温泉などが散在し、更に、上毛三山として赤城山、榛名山、妙義山が聳え、日本のほぼ真ん中に位置することから、高速道路の数は他の多くの都道府県より多く、関越自動車道、東北自動車道、北関東自動車道、上信自動車動の4本が走ってます。また、多くの巨大ダムがあり、首都圏への水瓶になり、併せて、水力発電の貢献度は高いです。
文化、歴史、観光、その他、項目別に行うランキングなら、その意味に納得できます。しかし、地方の魅力や創生に関しては、都道府県それぞれに地域の特色や役割があり比較できません。
メディアを通じて、一概に行う都道府県別魅力度ランキングそのものに意味があるとは考えられません。
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