横綱が金星を「献上」!?
ブログのコメンテーター「時計屋の隣さん」の新聞への投稿文が群馬県・上毛新聞読者投稿欄「ひろば」に本日、掲載されました。数日前に続いて再度掲載され、誠におめでとうございます。
つきましては、群馬県内外の方々にもお読み戴きたく、このブログにも掲載いたします。
タイトル・・・横綱が金星を「献上」!?
大相撲夏場所9日目、「横綱照ノ富士が平幕の明生に寄り切りで敗れ、金星を献上した波乱の結末に、両国国技館は座布団が乱れ飛んだ」という記事が目に留まった。
「横綱が金星を献上」という言葉の使い方に違和感を覚えた。 「金星」とは「平幕の力士が横綱を負かしたときの勝ち星」のこと。「献上」とは身分の高い人に品物などを差し上げること。従って、「横綱が金星を献上」ではなく、「横綱が金星を配給」と表記するのが適切ではないか。
2010年の九州場所2日目で、東前頭筆頭の稀勢の里が横綱白鵬を寄り切り、連勝を「63」で止める大金星を得た。横綱は悔しさをこらえ、溜席の中に尻もちをついたまま苦笑いしていた。日本人横綱として期待された稀勢の里関は、けがの影響もあったが、横綱在位12場所で18個の金星を配給してしまったことに、横綱の「綱」の重さと責任を感じて引退してしまった。
勝った力士側からは「金星をあげる」と言うようだ。金星一つに付き、月給とは別に毎場所4万円の報奨金が現役引退まで支給されるそうだ。土俵にはいろいろの形で銭が埋まっている。
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コメント
早速の、掲載のご連絡ありがとうございました。
新聞を読み、テレビを見ながら、言葉の使い方に、はたと、立ち止まることがあります。先日、葬儀を取り上げた番組で。「直葬」を、「ちょくそう」と言っていました。小生は、「じきそう」と言っていました。結論的に言うと、どちらでもよいそうですが、「ちょくそう」が無難のようです。「直送」の読みは、「ちょくそう」ですが、広辞苑には「じきそう」の読みも載っています。
相撲原稿には、厳然たる「約束事」があるそうです。「横綱白鵬が大関照ノ富士を破り2敗を守る」。一見問題のない文章に見えます。
「横綱が大関や平幕を『破る』とは言わない」。地位が下のものが上位に勝った場合に『破る』、『撃破』などと表現する。番付を尊重し、上位のものが下位のものに勝った場合は、『退け』『下し』などと言い換える。
投稿: 時計屋の隣り | 2023年6月 4日 (日) 12時09分
時計屋の隣りさんへ・・・今回もラジオ体操仲間で近くのKさんが貴殿の掲載を発見し、コピーして届けてくださいました。
私たちは無造作に言葉を使う傾向ですが、日本人なら、本当に正しい表現を頭に入れ、実生活で使わなくては祖先の残してくれた素晴らしい日本語が廃れますね。また、正しい日本語を後世にバトンタッチしなくてはなりません。
投稿: カッキー | 2023年6月 4日 (日) 12時23分